契約書のリーガルチェックツールを比較した場合、どのような違いがあるのでしょうか。
契約書をアップロードすると、契約審査時にリスクのある単語や条文を洗い出したり、契約上の立場に応じた修正例を提案するツールがあります。
さらに、表記ゆれを自動で補正するツールや、個人向けのツールもあります。そこで、契約書のリーガルチェックツールを選ぶ前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、契約書のリーガルチェックができるツール5選を比較し、その違いをご紹介します。
契約書のリーガルチェックツールおすすめ5選の比較
契約書のリーガルチェックツールを選ぶときに、次の8つのポイントはチェックしたいところです。
No | 項目 | チェックしたい内容 |
1 | 問題点の洗い出し | リスクのある単語、不足している単語・条文 |
2 | 提案 | 契約上の立場に応じた修正例や、参考になる条文案 |
3 | 検索 | 条文の検索、変更履歴、変更の経緯・コメントの検索 |
4 | ひな型 | 契約書のひな形の種類 |
5 | 表記のチェック | 条番号の統一、インデントのずれ、表記ゆれの一括置換 |
6 | 英文契約書への対応 | – |
7 | 対応しているファイル | Word、PDF、Excel |
8 | 料金 | 初期費用、月額費用 |
上記ポイントをもとに、おすすめの契約書のリーガルチェックツールを紹介します。
それぞれを詳細にご紹介します。
1. LegalForce
契約書をアップロードするだけで、リスクのある箇所をチェックしてくれるサービスです。なお、修正時に参考になるサンプルの条文と、関連する法的な情報を提示してくれます。
さらに、自社独自の契約書をアップロードすることで、自社独自の確認項目や修正方針を登録でき、自社の状況に沿った、契約書のレビューを支援してくれます。
◆ チェックの手順
- レビューしたい契約書をアップロード
- 契約書の類型と自社の立場を選択
- AIが洗い出したチェック項目を表示。該当条文をハイライト
◆ 機能一覧
- 問題点の洗い出し: 〇(リスクのある単語、不足している単語・条文)
- 提案: 〇(推奨する条文、解説を提示)
- ひな形のダウンロード: 〇(700点以上のひな形)
- 条文の検索: 〇 (キーワード)
- 表記ゆれのチェック: 〇
- 英文契約書への対応: 〇(オプション費用が発生)
- 対応しているファイル: Word、PDF、画像PDF
- 自社基準への対応: 〇(自社ひな形をアップロード)
◆ 料金プラン(税込)
未公開
2. GVA assist
契約書をアップロードするだけで、契約書のリスクのある単語や不足している条文を表示してくれます。さらに、契約上の立場に応じた修正例や、参考になる条文案を提示してくれます。
さらに、条番号や引用条項のずれ、表記ゆれのチェックなどを行ってくれます。さらに、ワンクリックで修正することができます。
◆ チェックの手順
未公開
◆ 機能一覧
- 問題点の洗い出し: 〇(リスクのある単語、不足している単語・条文)
- 提案: 〇(推奨する条文、解説を提示)
- ひな形のダウンロード: 〇
- 条文の検索: 〇 (キーワード、解説)
- 表記ゆれのチェック: 〇
- 英文契約書への対応: 〇
- 対応しているファイル: Word、PDF
- 自社基準への対応: 〇(エンタープライズ版で対応)
◆ 料金プラン(税込)
プラン | ライト | エンタープライズ |
月額費用 | 30,000円~ | 要問合せ |
初期費用 | 100,000円~ | 要問合せ |
自社の契約ノウハウ | – | 〇 |
3. LeCHECK
契約書の文面をチェックしてくれるツールで、契約書の抜け漏れや不利な条項を指摘し、代替案を提示してくれます。
また、海外取引においての英文契約書のチェックもしてくれます。さらに、売主、買主などの立場に応じて、おすすめの案を提示し、どのように修正すれば有利になるかを教えてくれます。
◆ チェックの手順
未公開
◆ 機能一覧
- 問題点の洗い出し: 〇(リスクのある単語、不足している単語・条文)
- 提案: 〇(推奨する条文、解説を提示)
- ひな形のダウンロード: 〇
- 条文の検索: 〇
- 表記ゆれのチェック: 〇
- 英文契約書への対応: 〇
- 対応しているファイル: Word
- 自社基準への対応: 〇
◆ 料金プラン(税別)
プラン | 無料トライアル | 和文 | 英文(和文含む) |
月額費用 | 無料 | 40,000円 | 55,000円 |
ユーザー数 | 3名 | 5名 | 5名 |
契約書作成書式 | – | 280種 | 315種 |
4. LAWGUE
契約書や規程、開示文書などの作成や検索、レビューを効率化できるツールです。参考にしたい契約書や文例などを、簡単にキーワード検索をして、見つけられます。
また、メールや文書内のコメント、過去のバージョンとその変更の経緯など、担当者の頭の中にしかなかった内容を、文章として検索できます。
さらに、参照番号、インデントのズレ、表記ゆれの確認などのチェックもできます。
◆ チェックの手順
未公開
◆ 機能一覧
- 問題点の洗い出し: -
- 提案: 〇(推奨する条文の提示)
- ひな形のダウンロード: -
- 条文の検索: 〇
- 表記ゆれのチェック: 〇
- 英文契約書への対応: -
- 対応しているファイル: 未公開
- 自社基準への対応: -
◆ 料金プラン(税込)
未公開
6. LawFlow
契約書のチェックができるツールです。過去の取引のあった契約書をひな形に設定することで、定形の契約条項から個別の条項まで比較して、チェックしてくれます。
また、自社ひな形や過去の契約書との変更点が明示されるので、レビューがしやすくなります。
◆ チェックの手順
- 契約書をアップロードする(Word)
- 自社ひな形や過去のバージョンとの変更点がハイライトされる
- 契約書を修正する
◆ 機能一覧
- 問題点の洗い出し: -(自社のひな型や過去の契約書との変更点は明示)
- 提案: 〇(推奨する条文を提示)
- ひな形のダウンロード: 未公開
- 条文の検索: 未公開
- 表記ゆれのチェック: 未公開
- 英文契約書への対応: 〇
- 対応しているファイル: Word
- 自社基準への対応: -
◆ 料金プラン(税込)
プラン | 無料 | ライト | スタンダード | エンタープライズ |
月額費用 | 無料 | 5,500円 | 16,500円 | 27,500円〜 |
ユーザー数 | 1名 | 1名 | 1名 | 無制限 |
保存数上限 | 0通 | 50通 | 300通 | 無制限 |
まとめ
本記事は、契約書のリーガルチェックができるツール6選を比較し、その違いをご紹介しました。
おさらいをすると、求める内容によって、おすすめのツールが変わります。
求める内容 | おすすめのツール |
契約書のリスクのある個所をチェックしてほしい | LegalForce、GVA assist、LeCHECK |
契約書や規程、開示文書なども管理したい | LAWGUE |
無料で使ってみたい | LeCHECK、LawFlow |
過去の契約書・ひな形との変更点をチェックしたい | LawFlow |
個人向けのツールを使いたい | LeCHECK、LawFlow |
なお、電子署名、電子契約に関する情報は、別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ 電子署名・電子契約サービスの比較!おすすめ20選(料金表付き)
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Writer/編集者: 松田康