ミュージシャンで副業をするには、どのような方法があるのでしょうか。
クラウドソーシングで作曲や演奏の仕事を探す方法や、自作の音楽や歌を販売する方法があります。また、楽譜を売ったり、オンラインレッスンで収入を得る方法もあります。
さらに、今、人気のライブ配信を始めたり、スキルシェアサービスで講師をする方法もあります。そこで、ミュージシャンが副業を始めるときに、知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、ミュージシャンで副業を始める6つの方法や、おすすめのサイト14選を紹介します。
ミュージシャンで副業をする6つの方法
ミュージシャンで副業をするには、6つの方法があります。
それぞれを詳細にご紹介します。
1. クラウドソーシング
ミュージシャンが副業を探すにあたって、クラウドソーシングは便利です。作曲や演奏、BGMの制作の仕事が募集されており、仕事をやり取りできます。
始め方としては、2つのパターンがあります。
- ミュージシャンがプロフィールや実績を登録し、発注者が仕事を依頼する
- 発注者が依頼内容や報酬、条件をサイトに掲載し、ミュージシャンがコンペをする
クラウドソーシングを利用するメリットとデメリットをまとめました。
◆ メリット
- 日本全国で募集している仕事に応募できる
- 在宅で仕事を受けられる
◆ デメリット
- 手数料が高い(20%近く)
- コンペとなる場合が多く、受注できない可能性もある
おすすめのサイトを3つご紹介します。
それぞれを詳細にご紹介します。
1.1 ランサーズ
大手のクラウドソーシングで、インターネットを介して、仕事のやり取りができます。作曲・音源・BGM制作に関する仕事で、1,566件の仕事が募集されています。
具体的な仕事としては、音源の制作や、BGMの作成、作詞・作曲、音声の編集加工などの依頼があります。
大まかな相場は5,000円~50,000円です。
◆ 基本情報
- 募集している仕事: 作曲・音源・BGM制作
- 手数料: 10~20%
口コミを調べていたところ、Twitterにコメントがありましたので、ご紹介します。
ランサーズの案件を見ていると、動画編集っていうのもあるけど、実は音楽制作のスキルも結構需要あるのかな。
— 竹原めぐみ☺動画編集・デザインで仕事を獲得するためのUdemy講座準備中 (@Megumi_wakuwaku) October 23, 2021
音楽に限らずランサーズのコンペなどで不採用になったものはのちのち自分のポートフェリオなどに使えるので無駄にはなりません。ただ依頼者が作った歌詞やメロディに音楽をつけるなどの依頼の場合、依頼者が作った分は使えないのでそこだけは変える必要があります。
— ジューシーたろう@ミュージッククリエイター (@14_taro_) August 1, 2021
1.2 ココナラ
自分のスキルや得意を販売できるサイトです。作曲や編曲、ミックス・マスタリング、楽器の演奏、楽譜・譜面の作成などの仕事をやり取りしています。
販売する実績数や評価によって、ランクアップする制度があり、ランクが上がると、仕事を受注しやすくなります。
◆ 基本情報
- 販売できる商品: 作曲、編曲、ミックス・マスタリング、演奏
- 出品料:無料
- 手数料:22%
【参考記事】 ・ ココナラの使い勝手を評価!手数料や使い方、評判
1.3 クラウドワークス
大手のクラウドソーシングです。作曲・音源・効果音の仕事や、BGM制作の仕事が、5,494件あります。
なお、ポップスの作曲や、歌ってみた動画のためのピアノの伴奏といった仕事もあります。
◆ 基本情報
- 販売できる商品: 作曲、音源、効果音、BGM制作
- 出品料:無料
- 手数料:10~25%
【参考記事】 ・ クラウドワークスとランサーズを比較!どっちがおすすめか
2. 販売サイト
自作の音楽や歌などを販売します。Apple Music や Spotify などに配信したり、店舗のBGMとして提供したり、YouTubeやTiktokなどに提供できます。
音楽の販売サイトのメリット・デメリットをまとめました。
◆ メリット
- YouTube動画やゲームなどにライセンス販売できる
- 世界中に配信できる
◆ デメリット
- 手数料が高い
- 音楽がまったく売れない場合もある
おすすめのサイトを2つご紹介します。
それぞれを詳細にご紹介します。
2.1 Audiostock
BGMや効果音などが50万点以上販売されているサイトです。Youtubeやテレビ、ラジオ、ゲームやアプリなどで利用できます。さらに、Apple Music や Spotify への配信、店舗のBGM への提供、TikTok にも提供できます。
◆ 販売(Audiostock内での販売)
種別 | 価格 | 報酬 |
BGM | 1,100円 〜 | 販売価格の40% 〜 60% |
効果音 | 550円 | 販売価格の40% 〜 60% |
ボイス | 550円 | 販売価格の40% 〜 60% |
歌 | 3,300円 〜 | 販売価格の40% 〜 60% |
◆ 配信(Apple Music や Spotify への配信)
還元率:60%
◆ 基本情報
- 出品料:無料
- 収益: 販売の場合、販売価格の40~60%、配信の場合、60%の還元率
口コミを調べていたところ、Twitterにコメントがありましたので、ご紹介します。
たとえばAudioStockの良さは著作権や原盤権はクリエイター個人が保有管理なので、ライセンス販売するにしろアルバム配信するにしろ、その後のクリエイターの活動が制限されないのはとても便利だし面白い
他、Skebもまた著作権原盤権を失わないので、AudioStock等で再利用もできるなど、親和性が高い
— 鈴耶天彦(すずにゃんの中の人) (@suzuya_daw) January 24, 2022
2.2 TuneCore
世界185カ国以上の配信ストアに音楽配信できるサービスです。楽曲の売上から配信ストアの手数料を除いて、すべての収益を還元してくれます。
◆ 基本情報
- 出品料(税込、1年あたり):シングル 1,551円〜 アルバム 5,225円〜 リングトーン 1,551円
- 収益: 楽曲の売上から配信ストアの手数料を除いて、すべての収益
3. ライブ配信
インターネット上でリアルタイムに音楽を配信することで、投げ銭やチケット販売をして、収益を獲得できます。ライブ配信をするメリット・デメリットをまとめました。
◆ メリット
- スマホのアプリを利用することで、手軽に始められる
- 日本全国のリスナーにアプローチできる
◆ デメリット
- 短期的に収入が増えるとは限らない
おすすめのサイトを2つご紹介します。
それぞれを詳細にご紹介します。
3.1 YouTubeライブ
Youtube でライブ配信をすることで、収益を得られます。
方法は2つあり、投げ銭機能(Super Chat )と広告を配信することで、利益を得られます。視聴者が Super Chat (最低100円〜最高50,000円)を買うことで、表示時間が変わります。
なお、投げ銭が活況である点をItmediaで取り上げられているので、ご紹介します。
【参考記事】 ・ 2日間で1億円──投げ銭“スパチャ”の流行は日本特有?
◆ 基本情報
- 出品料:無料
- 収益: 投げ銭(手数料は、30%)、広告配信
3.2 17LIVE
ユーザー数が4,500万人いる大手のライブ配信サービスです。ライブ配信をし、投げ銭をしてもらうことで、収益を獲得できます。
認証ライバーという仕組みがあり、17ライブと契約をすることで、無料で、講習会やライバー交流会に参加できます。なお、報酬内容は2種類あります。
契約形態 | 報酬 |
独占契約 | 報酬ベイビーコイン(投げ銭)× 1/3 × (1-0.4) × 30% + ボーナス |
非独占契約 | 報酬ベイビーコイン(投げ銭) × 1/3 × (1-0.4) × 25% |
◆ 基本情報
- 出品料:無料
- 収益: 投げ銭
4. スキルシェアサービス
スキルシェアサービスで講師をすることで、報酬を得られます。対面で教える方法や、オンラインでレッスンをする方法、レッスン動画を投稿する方法があります。
◆ メリット
- 無料で、簡単に始められる
- オンラインで開催できる
◆ デメリット
- 集客できない場合もある
おすすめのサイトを2つご紹介します。
それぞれを詳細にご紹介します。
4.1 ストアカ
教えたいと学びたいをつなぐスキルシェアサービスです。1回の講座から、複数回のコース講座、月謝制という3つの教え方を選べます。
楽器関連の講座で749件の講座があります。無料で始められるので、手軽に副業できます。
◆ 基本情報
- 出品料: 無料
- 収益: 講座の売上から手数料(10~30%)を差し引いた金額
4.2 Udemy
自分のスキルをオンラインの動画講座にまとめて、学びたい人に届けられるサービスです。楽器の入門講座や、音楽制作、音楽理論、演奏テクニックなど、さまざまなジャンルの動画があります。
◆ 基本情報
- 出品料:無料
- 収益: Udemyの売上の37%が収益
5. 楽譜
楽譜をデジタル化して、ネットで販売し、印税収入を得られます。初期費用が発生せずに、楽譜を販売でき、収入を得られます。
◆ メリット
- 初期費用が発生しない
- 楽譜の販売価格を自分で決められる
◆ デメリット
- 著作権を侵害しないように、各サイトの規約をチェックする必要がある
- 手数料が発生する
おすすめのサイトを3つご紹介します。
それぞれを詳細にご紹介します。
5.1 ミュージック・ベルズ
楽譜をデジタル(PDF)化して、ネットで販売できるサイトです。2,900点以上の楽譜が販売されており、販売価格の50%が印税として収入となります。
なお、ミュージック・ベルズから出版した楽譜を無断で、自分のサイトや、他のサイトで販売することは、禁止されています。
◆ 基本情報
- 出品料:無料
- 収益: 販売価格の50%が収入
5.2 muscome
50,000件近い楽譜データが販売されているサイトです。サイトから、コンビニプリント用の予約番号を発行できるため、近くに、ローソンやファミリーマート、 ポプラグループがあれば、自宅にプリンターがなくても印刷できます。
楽譜作品は160円から販売できます。なお、販売価格の30パーセント~50パーセントが販売手数料として発生します。
◆ 基本情報
- 出品料:無料
- 収益: 販売価格の50%~が収入
5.3 Piascore
楽譜データ(PDF)を販売できるサイトで、1曲120円から販売できます。楽譜データは、ダウンロードして印刷できたり、iPad の楽譜ビューア Piascore で閲覧できます。
なお、販売価格の10%~70%が販売手数料として発生します。
◆ 基本情報
- 出品料:無料
- 収益: 販売価格の手数料を差し引いた金額となり、30%~が収入となる
6. ネットショップ
自作の楽曲データをネットショップで販売して、収益を得ます。ネットショップのなかには、初期費用や月額費用が無料のサイトがあるため、手軽に始められます。
ネットショップで音楽データを売るメリット・デメリットをまとめました。
◆ メリット
- 手軽に始められる
- 自分で販売価格を決められる
- 手数料が安い
◆ デメリット
- 自分で集客する必要がある
おすすめのサイトを2つご紹介します。
それぞれを詳細にご紹介します。
6.1 BASE
無料でネットショップを作れるツールで、200万店舗以上が利用しています。音楽データを販売できる機能があり、 購入されたデジタルデータについては、お客様が購入後のメールに記載されているURLをクリックすることでダウンロードできます。
◆ 基本情報
- 出品料:無料
- 収益: 販売価格から手数料を差し引かれた金額が収益となる(3.6%~+40円+サービス手数料3%が手数料。なお、グロースプラン(月額16,580円~)の場合は、決済手数料2.9%~)
【参考記事】 ・ BASEの使い方と評判!メリットとデメリット、手数料を解説!
6.2 STORES
無料でネットショップを作れるツールで、楽譜をデジタルデータとして販売したり、電子チケットを販売できます。
◆ 基本情報
- 出品料:無料
- 収益: 販売価格から手数料を差し引かれた金額が収益となる(5%が手数料)
【参考記事】 ・ STORES.jpの使い方と評判!メリット・デメリット・決済方法
まとめ
本記事は、ミュージシャンで副業する方法や、登録したいサイトをご紹介しました。
おさらいをすると、副業を始める方法により、登録しておきたいサイトが変わります。
求める内容 | 登録したいサイト |
音源の制作・BGM制作・演奏の仕事をしたい | ランサーズ、ココナラ、クラウドワークス |
自分の歌や楽曲を販売サイトで売りたい | Audiostock、TuneCore |
ライブ配信をしたい | YouTubeライブ、17LIVE |
講師をしたい | ストアカ、Udemy |
楽譜を売りたい | ミュージック・ベルズ、muscome、Piascore |
自分のネットショップで楽曲データを売りたい | BASE |
なお、自作の曲を売りたい場合や、オンラインレッスンの予約サイトを作りたい場合には、別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ 自分の曲を売る方法!音楽を売る12のサイトと稼ぐ方法をご紹介
・ オンラインレッスン予約システムおすすめ8選を比較(無料あり)
500mailsのFacebookやTwitterでは、起業・副業に役立つ情報を配信しています。 是非「いいね!」をして最新情報をチェックしてください
Writer/編集者: 松田康