ネットショップを作るときに、おすすめされるのがBASEです。無料で手軽にネットショップを作れるところから220万ものショップが利用しています。
ただ、BASEはやめたほうがいいという声も、ネットでは散見されます。
この記事では、実際の画面を使って、BASEの特徴やメリット・デメリットをご紹介します。
BASEの特徴と問題点を理解したうえで、利用するかどうかを判断してください。
BASEはやめたほうがいいのか。4つのデメリット
BASEは人気のネットショップ作成ツールですが、やめたほうがいいというネット上の声も散見されます。
実際にネットショップの開設でBASEを利用するのであれば、そのデメリットについて理解しておきましょう。デメリットは4つあります。
それぞれを詳細にご紹介します。
デメリット1 集客力が弱い
ネットショップで商品を売るためには、集客力が重要です。
楽天市場やAmazonなどに出店すれば、圧倒的な集客力があるので、店舗の集客も簡単です。しかし、BASEは自分で店舗を作るため、集客が大変で稼げないと嘆く方もいます。
感覚としては、
- 楽天市場、Amazon: デパートに出店(ショッピングモールに出店)
- BASE: 個人店を開業(自分でネットショップを作る)
BASEでネットショップを開設しても、地道に集客をする必要があります。Xで調べてみても、集客に苦労をしている声を聞きます。
うちの鉄瓶のオンラインショップ、Baseにしてるんですが会社ホームページからのアクセスぐらいしかなくて集客が弱い。楽天は月々結構かかるしなぁ…。いろいろおじさんなりに調べたらハンドメイド系ということでcreemaも登録してみたよ。
鉄道の文鎮とか、昔のブックエンドとかも出してみたいな。— 菊地海人|及富 (@kaito_kiku327) December 7, 2019
BASEのグロースプラン、集客も何もしてくれないクソみたいな決済サイトに何故年間17万も払わないといけないんだよ。
AIアシスタント・海外対応とか言ってるけどUI・WEBエンジニアのアホに何が作れるのか具体的に教えて欲しい。どうせ、翻訳だけ適当にAIでやって海外向けのサイト作りますよ、とかだろ。— べー汰@TFT (@bir_beta_tft) November 8, 2023
BASE。スタンダードプランでは、年会費や月額は無料ですが、手数料は6.6%+40円〜です。メルカリの手数料は10%です。無在庫をやるなら、モールのお墨付きがあり、手数料も安いBASEがよいですね!ただし、集客ツールをフル活用しなければ売上はほぼ立たないです。いずれにしてもラクして稼げないです👨💻
— パンダの社長(酒井隆太)@中国輸入代行-誠🇨🇳 (@makoto1688) July 15, 2024
ネットショップの集客には、GoogleやYahooなどの検索エンジンからの流入が必要となります。BASEはその対策として、SEO対策を行うアプリがあります。
◆ SEO設定
SEO対策としては、検索されたいキーワードを、TOPページや商品ページにキーワードを登録し、流入を誘導します。
ただ、タイトルを入れられないなどの課題もあり、集客力は弱いのが実情です。
デメリット2 顧客管理をダウンロードできない
ネットショップを運営するうえで、顧客情報を整備し、購買パターンやトレンドを分析したいところです。しかし、BASEは顧客情報をダウンロードする機能がありません。
そのため、独自に顧客情報を分析できなかったり、また気に入らないからと、他のネットショップ作成ツールに移行するのが大変です。
Xでも、顧客情報をダウンロードできないことを不満にしている方が散見されます。
BASE → Shopifyで一番アウトなのが顧客情報のダウンロード不可。
昔はできたんだけど、最近やろうと思ったらBASE顧客情報をダウンロードできなくしてるので完全アウト。
これでショップのリニューアルが大幅に遅れている。
— 古田 健 (@kenfuruta7737) March 30, 2024
デメリット3 電話でのサポートを行っていない
ネットショップを作るときに、使い方がわからないときに、電話で質問ができると助かります。しかし、BASEは電話でのサポートを行っていません。
【出典】 BASE 電話でのサポートはありますか
Xでも、電話のサポートがないことと、返信が遅いと不満をもっている方がいました。
ちなみに、BASEは電話サポートはなしです。 文字での問い合わせも返信は2〜3日以上かかると記載がされていまっす☺️ BASE 150万ショップ以上の中の売り上げランキング200位以内なんですけれどもねウチ、、、BASEはまじでおすすめできません。
— 長谷川さとし 【HoneyLASH】 (@3104Hasegawa) October 4, 2022
デメリット4 手数料が高い
BASEは料金プランが2つあります。
料金プラン | スタンダード | グロース |
月額費用 | 無料 | 年払い 16,580円/月 月払い 19,980円/月 |
決済手数料 | 3.6%~+40円 | 2.9% |
サービス手数料 | 3% | – |
スタンダードプランは、月額費用などは無料ですが、販売手数料やサービス手数料が発生し、6.6%以上のコストがかかります。
実際に、5,000円の商品を10個売って、売上を5万円上げた場合、BASEへ支払う費用は、50,000円×6.6%+40円×10回=3,700円となります。
そのため、単価と粗利が高い商品(粗利30%以上)ないと、商売として成り立ちません。
BASEのグロースプラン変更したけど、正確に計算するとかなり良くなった。
3500円のものを売ったとき、
・スタンダードプランの場合
166円+105円=271円
・グロースプランの場合
102円基本的にこの価格帯では数百円しか利益が残らない世界なので、この手数料ってめちゃ重要
新プラン出て良かった pic.twitter.com/h7m4ATM7yS
— しんたろー△キャンプ×NFTで地方を盛り上げたい【CampDAO】 (@shintaro_campon) June 8, 2022
なお、BASEの決済手数料とサービス手数料は、商品代金+送料の注文の合計金額に対して発生します。約7%ちかい手数料が発生するので、注意が必要です。
なお、手数料を抑えたい場合には、BASEのグロースプランを検討するのも一つです。スタンダードプランとグロースプランを表にまとめました。
プラン種類 | 月額費用 | 手数料 |
---|---|---|
スタンダードプラン | 0円/月 | 6.6% + 40円 |
グロースプラン | 16,580円/月 | 2.9% |
出典: BASEホームページ グロースプランとはなにですか。
なぜBASEを使うべき? BASEの5つのメリット
220万ものショップが利用されているBASEだけに、使いやすさや機能の豊富さなど、BASEには数多くのメリットがあります。おもなメリットをご紹介します。
それぞれを詳細にご紹介します。
メリット1 無料で使える
代表的なネットショップ作成ツールは有料が大半です。
代表的なネットショップ作成ツール | 月額費用 |
makeshop | 12,100円(税込) |
ショップサーブ | 39,000円+税 |
Shopify | 39ドル /92ドル / 399ドル |
おちゃのこネット | 無料 / 3,300円/ 11,000円(税込) |
一方、BASEは無料でネットショップを作れます。そのため、手軽にネットショップを作ってみたい方や、副業でネットショップを始めてみたい方にオススメです。
メリット2 使いやすい
BASEは、シンプルでわかりやすいネットショップ作成ツールです。BASEに出店してみたところ、機能が限られているため、迷わずにネットショップを作れました。
BASEでイラストを売るショップを開設してみました。その手順を別記事でまとめているので、ぜひご覧ください。
【おすすめ記事】・ BASEでイラストを売る!初心者でも簡単にできる販売ガイド
メリット3 Instagramで販売できる
BASEはInstagramで商品を販売できます。
2017年度の流行語で「インスタ映え」が選ばれたように、見映えのいい商品を投稿して、商品の魅力をアピールすることが有効となっています。
BASEのInstagram販売機能を利用することで、1つの投稿で最大5つの商品とタグをつけられます。
そして、InstagramからBASEの商品ページに誘導することができます。
BASEとインスタグラムとの連携方法については、別記事でまとめています。ぜひご覧ください。
【おすすめ記事】 ・ インスタグラムで販売できるネットショップ開設ツール!おすすめ4選
メリット4 販促の機能が多い
BASEは販促の機能がいろいろと用意されています。主な機能は3つあります。
◆ 販促機能1 メルマガ発行
BASEは無料でメルマガを発行できます。過去に購入して頂いたお客様に、新商品や季節商品の案内、キャンペーンやセールの紹介を行えます。
メルマガを新規に作る場合には、(1)メール件名 (2)送付日時 を決め、(3)好みのメルマガのテンプレート を選びます。
その後、(4)メルマガの文章を記入し、画像を挿入します。
メルマガの文字は、太字にしたり、下線を付けたり、リンクを貼り付れます。
◆ 販促機能2 クーポン
BASEは、商品を割引・値引きできるクーポンを発行できます。クーポンの割引率(%)あるいは割引額(円)を決めて発行することで、手軽にネットショップでキャンペーンやセールを行えます。
◆ 販促機能3 セール
年末のセールや、クリアランスセールなど、期間限定のセールやキャンペーンはショップの販促に欠かせません。BASEはセールを開催するための機能が用意されています。
商品毎に1%の単位で価格を設定でき、赤文字で「〇%OFF」と表記されます。また、一律にセール価格を設定できます。
メリット5 入金サイクルが早い
BASEは出金の申請があってから約10営業日で、売上金が振り込まれます。
【出典】 BASEヘルプ 振込申請した代金はいつ振り込まれますか
他のネットショップのなかには、最長60営業日ほどかかるショップもあります。そのため、資金繰りを考慮に入れた場合には、BASEは魅力的です。
BASEと他のネットショップ作成ツールの違い
BASEは人気のネットショップ作成ツールですが、BASE以外にもネットショップ作成ツールはたくさんあります。
ここでは、その代表的なものをピックアップして特徴をご紹介します。
名称 | 費用 | メリット | デメリット |
BASE | 無料 |
|
|
STORES | 無料 |
|
|
Shopify | 月額25ドル |
|
|
Creema | 無料 |
|
|
楽天市場 | 月額25,000円~ |
|
|
楽天市場は集客力があるので、これからネットショップを運営していこうという方にはおすすめです。また、越境ECに挑戦したい方には、Shopifyもおすすめです。
そして、ハンドメイド作品を売りたい方には、Creemaもおすすめできます。
一方、まずは無料で手軽にネットショップを作ってみたい方には、BASEはおすすめです。なお、STORESとの違いについては、別記事で細かく紹介しているので、ご覧ください。
◆ おすすめ記事
・ STORESとBASEを比較!手数料・機能・使いやすさ【2024年】
よくある質問
BASEについて、よくある質問と回答をご紹介します。
BASEでは、2024年に次のようなアップデートが行われました。
- BASE AI アシスタント: ChatGPTを活用して商品説明文の作成ができる
- メンバーシップ App: ポイント制度を導入し、顧客ロイヤリティを強化。
- 送料詳細設定 App: 細かい送料設定が可能になり、配送オプションが拡充。
- 予約販売 App: 予約期間を最大1年まで延長可能に。
- かんたん発送(ヤマト運輸連携):セブン-イレブンへの持ち込みが可能に。
まとめ
本記事は、BASEのメリット・デメリットをご説明しました。
BASEのデメリットは4つあります。
- 集客力が弱い
- 顧客情報をダウンロードできない
- 電話でのサポートを行っていない
- 手数料が発生する
一方、メリットもあります。
- 無料で使える
- かんたんにネットショップを作れる
- Instagramで販売できる
- 販促の機能が充実している
- 入金サイクルが早い
つまり、次のような方は、BASEをやめたほうがいいです。
- ネットショップを開設して、すぐに(例えば、1か月以内に)売上を立てたい人
- パソコンの操作に自信がなくて、電話でのサポートが必要な人
- 手数料を節約する必要がある人
一方、次のような方は、BASEを利用することを検討してください。
- 個人でネットショップを始めるので、徐々に売上を立てていこうとしている人
- BASEの使い方がわからなくても、ネットで情報を集めて、解決できる人
- 手数料がかかっても、問題がない人
いずれにしても、BASEは無料で始められるので、一度、挑戦してみることをおすすめします。
なお、ネットショップに関する記事を別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ BASEでイラストを売る!初心者でも簡単にできる販売ガイド
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Writer/編集者: 松田康