ShopifyとSTORESを比較した場合、どのような違いがあるのでしょうか。
テンプレートの種類や、デザインの変更のしやすさに違いがあります。また、ポイント管理や、ショップの売上の分析ツールにも違いがあります。さらに、月額費用や手数料にも違いがあります。
そこで、ShopifyとSTORESを選ぶ前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、ShopifyとSTORESを7つのポイントで比較し、その違いをご紹介します。
1. ShopifyとSTORESを比較する7つのポイント
ネットショップ作成ツールのShopifyとSTORESを比較した結果、次の7つの違いがありました。
それぞれの違いを詳細にご紹介します。
1.1 テンプレート
【結論】
- Shopify: 〇(無料のテンプレートが9種類、有料のテンプレートが72種類ある)
- STORES: ◯(無料のテンプレートが48種類ある)
【比較内容】
ネットショップを作るときに、プロのデザイナーが作ったネットショップ用のテンプレートを使うと、簡単におしゃれなネットショップを作れます。
Shopifyは無料で9種類のテンプレート、有料で72種類のテンプレートがあります。
大きくて美しい画像をTOPページに表示するデザイン、動画を掲載できるデザイン、活気のある雰囲気を出せるデザインがあります。
なお、有料のテンプレートは、110ドルから180ドルで買えます。アート作品、電化製品、食品・ドリンク、健康・美容などのカテゴリーごとに用意されています。
一方、STORESは、無料のテンプレートが48種類あります。こだわりの1点を紹介するデザインや、複数の商品を紹介できるデザイン、ポップなデザインや、ナチュラルなデザインがあります。
どちらのツールも、無料で使えるので、思い描いているショップのイメージにあったテンプレートがあるかチェックしてみます。
1.2 デザインのカスタマイズのしやすさ
【結論】
- Shopify: 〇(細かい部分もカスタマイズできる)
- STORES: △(画面で一部カスタマイズ可。詳細な変更は不可)
【比較内容】
ネットショップを作るときに、デザインを自分の好みにカスタマイズしたいものです。
Shopifyは、管理画面で、TOPページのレイアウトや、商品ページのデザインを細かく変更できます。商品の一覧ページで、1行あたりの商品数を変えられます。
また、商品と画像を表示するページでは、文言を自由に変えられます。
また、おすすめの商品ページでは、SNSのボタンを用意できます。
一方、STORESも、メニューのレイアウトを変えたり、パソコンに表示する横幅を変えられます。
また、ストア全体の色や、フォントを変えられます。
さらに、ギャラリーや動画、アイテムを追加できます。
ただ、ギャラリーのレイアウトを細かく変更したり、ページを新規に追加できません。そのため、より詳細なデザインの変更をしたいときは、Shopifyがおすすめです。
口コミを調べていたところ、Twitterにコメントがありましたので、ご紹介します。
#shopify の商品メディアにYouTubeのリンク貼れるやん。
めちゃ便利!— bisousxx (@JesuisAurorexx) January 25, 2022
https://twitter.com/bobu_6326/status/1457108827690520580
1.3 月額費用
【結論】
- Shopify: △(月額 25ドル 69ドル 299ドル)
- STORES: ◯(無料、月額2,980円)
【比較内容】
Shopifyは、ベーシック、スタンダード、プレミアムプランと3種類あり、月額費用は25ドル、69ドル、299ドルとなっています。
プラン | ベーシック | スタンダード | プレミアム |
月額費用 | 33ドル | 92ドル | 399ドル |
レポート | 〇 | 〇 |
一方、STORESは、フリープランとスタンダードプランがあり、月額費用は0円と2,980円です。
プラン | フリー | スタンダード |
月額費用 | 0円 | 2,980円 |
独自ドメイン | 〇 |
Shopifyのベーシックプランは、月額33ドルで、3,960円(1ドルは、120円換算)となっています。STORESは有料のスタンダードプランでも、2,980円とShopifyより安いです。
月額の固定費を抑えたい方や、無料で始めたい方には、STORESはおすすめです。
1.4 手数料
【結論】
- Shopify: 〇(クレジットカードの決済手数料が3.25%~4.15%である)
- STORES: 〇(フリープランは5%、スタンダードプランは3.6%)
【比較内容】
Shopifyは、料金プランによって、クレジットカードの決済手数料が変わり、3.25%~4.15%です。
プラン | ベーシック | スタンダード | プレミアム |
月額費用 | 29ドル | 79ドル | 299ドル |
日本のオンラインクレジットカード決済 | 3.4% | 3.3% | 3.25% |
アメックス | 3.9% | 3.85% | 3.8% |
JCB | 4.15% | 4.1% | 4.05% |
一方、STORESはフリープランは5.5%、スタンダードプランは3.6%となります。
プラン | フリー | スタンダード |
月額費用 | 0円 | 2,980円 |
決済手数料 | 5.5% | 3.6% |
STORESのスタンダードプランは3.6%と、Shopifyの手数料(3.25%~4.15%)と大差ありません。
1.5 ポイント管理
【結論】
- Shopify: 〇(EasyPointsを導入することで、ポイントを付与できる)
- STORES: ×(会員ごとにポイントを付与する機能はない)
【比較内容】
ネットショップを運営するにあたり、ポイントを付与することで、お客様のリピート率を高めていきたいところです。
Shopifyは、別アプリを導入することで、会員ごとにポイントを付与したり、お客様がポイントを
利用できます。
◆ EasyPoints
Shopifyで利用できるポイント管理ツールです。ポイントの付与や利用ができます。なお、月50ドルが必要となります。
一方、STORESは、クーポンを付与する機能はありますが、ポイントを付与する機能がありません。そのため、ポイント管理システムを導入したい場合には、Shopifyはおすすめです。
1.6 分析ツール
【結論】
- Shopify: 〇 (アクセス数、販売数、平均単価、ABC分析も可能)
- STORES: △ (アクセス数、平均滞在時間のみ分析)
【比較内容】
ネットショップを運営し、ショップの運営を分析するにあたり、アクセス数や滞在時間、売上金額、リピート率、コンバージョン率などを分析したいところです。
Shopifyは、次のような項目を分析できます。
- 販売金額、平均注文金額、総注文数
- リピート率
- コンバージョン率
- セッション別の上位ランディングページ
- セッション別の上位参照元
一方、STORESは、次のような項目を分析できます。
- 訪問者数
- 滞在時間
ただ、訪問者数や滞在時間は、Google Analyticsでも分析できます。そこで、ページにアクセスした後、売上金額、リピート率を分析できるShopifyのほうが便利です。
そのため、ネットショップの状況を詳細に分析したい場合には、Shopifyはおすすめです。
1.7 海外への販売
【結論】
- Shopify: ◯ (21言語に対応。通貨はドル、ユーロ、香港ドル、円など10通貨に対応)
- STORES: △ (英語、日本語のみ対応。通貨は円にのみ対応)
【比較内容】
経産省の電子商取引に関する市場調査によると、中国消費者による日本からの越境EC購入額は1兆6,558億円です。また、米国消費者が日本事業者からの越境EC購入額は、9,034億円です。
【出典】経済産業省 電子商取引に関する市場調査 P106
中国消費者が日本の事業者から購入している商品としては、美容関連、健康食品、食品、家電、ベビー用品、アウトドア用品などが挙げられます。
【出典】経済産業省 電子商取引に関する市場調査 P108
Shopifyは、中国語 (簡体字)、中国語 (繁体字)や、英語、韓国語など、21か国語に対応しています。さらに、通貨としては、ドル、ユーロ、香港ドル、円など10通貨に対応しています。そのため、海外向けのネットショップにも対応できます。
一方、STORESは、英語と日本語にのみ対応しています。そして、通貨は円にのみ対応しています。
そのため、中国語を含めた多言語に対応したい場合や、海外の通貨で販売したい場合は、Shopifyはおすすめです。
2 ShopifyとSTORESの比較表
ShopifyとSTORESの比較表をまとめました。
Shopify | STORES | |
テンプレート | 〇(無料9種類、有料72種類) | ◯(無料が48種類ある) |
テンプレートのカスタマイズのしやすさ | 〇(細かい部分もカスタマイズ) | △(詳細な変更不可) |
月額費用 | △(月額33ドル、92ドル、399ドル) | ◯(無料、月額2,980円) |
手数料 | 〇(3.25%~4.15%) | 〇(5.5%、3.6%) |
ポイント管理 | 〇(EasyPointsで、実現) | ×(ポイント付与機能なし) |
ショップの分析ツール | 〇(アクセス、売上、単価) | △(アクセス、滞在時間) |
海外への販売 | ◯(21言語。10通貨) | △(英語、日本語。円のみ) |
まとめ
本記事は、ShopifyとSTORESを7つのポイントで比較し、その違いをご紹介しました。
おさらいをすると、求める内容によって、おすすめのツールが変わります。
求める内容 | おすすめのツール |
ショップのデザインを細かく直したい | Shopify |
月額費用を安くしたい | STORES |
ポイント管理をしたい | Shopify |
ショップの分析を詳細にしたい | Shopify |
海外にも販売したい(多言語、多通貨に対応) | Shopify |
なお、他のネットショップ作成ツールについても、別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ BASEとShopifyを比較!選ぶ前に知っておきたい7つの違い
・ STORESとBASEを比較!手数料・機能・使いやすさ
・ Shopifyの使い方と評判!メリットとデメリット、手数料を徹底解説
・ ネットショップの比較!比較表付き!集客力、機能、手数料で比べる
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Writer/編集者: 松田康