MFクラウド給与は、人気の給与計算ソフトですが、使いやすさや評判はどうでしょうか。
勤怠管理から給与計算、年末調整など、人事労務関連の機能が一通り揃っています。また、ワンクリックで給与支払を済ませられます。そして、初心者に使いやすい機能が豊富にあります。
一方で、従業員数によって料金が変わる点と、支払方法がクレジットカードのみである点は注意が必要です。そこで、MFクラウド給与を利用する前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、MFクラウド給与の使い勝手と評判をご紹介します。
1. MFクラウド給与の便利な点
MFクラウド給与は、クラウド給与ソフトで、freeeや給与ワークスに次いで、No.3のシェアを占める人気の給与ソフトです。
【出典】 経産省ホームページ 中小企業のクラウド化による生産性向上の取組 P6
MFクラウド給与の便利な点は、7つあります。
- チュートリアル機能が充実している
- ワンクリックで給与支払いができる
- 人事関連の書類が自動で作れる
- Web打刻がある
- 社会保険料率が自動でアップデートされる
- 会計ソフトと連携できる
- 電話によるサポートもある
それぞれを詳細にご紹介します。
1.1 チュートリアル
MFクラウド給与はチュートリアル機能が充実しているため、初心者でも簡単に給与計算ができます。具体的には次の通りです。
(手順1) 給与計算に向けた初期設定画面で、締日と支給日を設定します
(手順2) 所定労働日数、時間を設定します
(手順3) 従業員情報(指名、入社年月日、基本給など)を登録します
以上で、初期設定が終わり、自動的に給与計算が行われます。
また、賞与計算の場合には、賞与対象期間、支給日、対象者などを設定することで、自動的に源泉所得税や健康保険料、厚生年金などが算出されます。
1.2 給与支払い
MFクラウド給与は、給与計算の確定処理後、ワンクリックで支払いデータを作成し、金融機関に連携できます。
通常、金融機関に給与振込をする場合には、銀行窓口に出向いたり、ネットバンクで振込作業をする必要がありました。しかし、MFクラウド給与は、従業員の口座に直接振込ができます。
また、みずほ銀行の給与振込み連携機能を利用すると、振込手数料を押さえることができ、従業員10人の場合、最大で年間51,840円のコストを削減できます。
MFクラウド給与の給与振込み連携機能を確認する(三井住友銀行との連携の場合)
1.3 人事関連の書類
MFクラウド給与は人事関連の書類を自動で作成できます。
分類 | 書類名 |
給与賃金 | 給与明細、賞与明細、支給控除一覧表(部門別・賞与)、賃金台帳、源泉徴収票 |
年末調整 | 退職者の源泉徴収票、給与支払報告書、退職者の給与支払報告書、給与支払報告書(総括表)、法定調書合計表(給与所得者) 、扶養控除等申告書 、保険料控除 兼 配偶者特別控除申告書 |
振込・納税 | 所得税徴収高計算書、住民税徴収額一覧表、給与振込一覧表、賞与振込一覧表、賞与支払届、賞与支払届総括表 |
社会保険 | 健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額変更届、健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届、確定保険料・一般拠出金算定基礎賃金集計表 |
1.4 Web打刻
紙で勤務状況を申告、管理する場合には、何時何分に出社したかなどを記入し、集計する作業が発生しました。しかし、MFクラウド給与は、出勤状況をWeb画面で打刻できます。
打刻モードにすることで、データを一元管理できるため、出勤時間などを自動計算でき、入力の手間や集計作業がラクになります。
◆ MFクラウド給与の打刻画面
1.5 社会保険料率
社会保険料率は、毎年、料率が更新されます。そのため、更新された社会保険料率で保険料を計算する必要があります。
MFクラウド給与は、自動的に社会保険料率の最新版をアップデートし、計算に反映してくれます。そのため、社会保険料率などを確認する手間を省けます。
1.6 会計ソフトと連携
MFクラウド給与は、MFクラウド会計と連携できます。そのため、MFクラウド給与から自動的に仕訳データが作成されます。
(手順1) MFクラウド給与で「月次処理」を行います。
(手順2)MFクラウド会計から、「給与から仕訳を作成」を選びます。
(手順3)自動登録された仕訳データを確認し問題がなければ、「登録」を押します。
以上で、自動的にMFクラウド給与の仕訳データがMFクラウド会計に連携されます。
1.7 サポート
給与計算ソフトを利用している過程で、操作に関する不明点があった場合に、電話で問合せができると助かります。MFクラウド給与は、電話やメール、チャットで問合せできます。
2. MFクラウド給与の不便な点
前章では、MFクラウド給与の便利な点をご紹介しました。一方、MFクラウド給与が評判と異なり、不便な点をご紹介します。
それぞれを詳細にご紹介します。
2.1 料金
MFクラウド給与は、その利用金額で、MFクラウド会計・確定申告、MFクラウド請求書、MFクラウド勤怠、MFクラウドマイナンバーを利用できます。
なお、MFクラウド給与の料金プランは、法人の場合と個人事業主の場合で分かれます。
<法人の場合>
法人のプランは、3種類あります。従業員が31名未満の場合は、スモールビジネスあるいはビジネスプランとなります。
プラン | 対象者 | 年額プラン | 月額プラン |
---|---|---|---|
スモールビジネス | 部門管理が不要な企業や、請求業務の少ない小規模事業者向け | 年額 35,760円 | 3,980円/月 |
ビジネス | バックオフィス業務全般を効率化したい、中小企業向け | 年額 59,760円 | 5,980円/月 |
◆ プランと月額費用
<個人事業主の場合>
プラン | 対象者 | 年額プラン | 月額プラン |
---|---|---|---|
パーソナルミニ | 副業などで確定申告をする必要のある方 | 年額 10,800円 | 1,280円/月 |
パーソナル | 自営業、個人事業主として確定申告をする必要のある方 | 年額 15,360円 | 1,680円/月 |
パーソナルプラス | 確定申告の操作が不安で電話サポートを受けたい方 | 年額 35,760円 | – |
MFクラウド給与の料金プランを確認する (「従業員30名未満のお客様」を選び、個人事業主のお客様を選びます。)
他の給与計算ソフトと比べて、会計ソフトや請求書作成ソフトも使える点で割安です。但し、人数によって利用金額が増加する点は、注意が必要です。
【参考記事】 ・ クラウド給与計算ソフトの一覧と比較!料金表付き(無料あり)
2.2 支払い方法
MFクラウド給与の支払い方法は、クレジットカードのみとなります。
そのため、クレジットカード以外の支払い方法で利用したい場合には、他の給与計算ソフトの
利用を検討する必要があります。
まとめ
本記事は、MFクラウド給与の使い勝手と評判をご紹介しました。
おさらいをすると、次のような方にはおすすめできます。
- 初心者で給与計算ソフトを使いたい方
- これから会計ソフトを選ぶ方
- すでにMFクラウドを利用している方
- 電話によるサポートも受けたい方
一方、次のような方にはおすすめできません。
- 無料で給与計算をしたい方
なお、他の給与計算ソフトについては、別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ クラウド給与計算ソフトの一覧と比較!料金表付き
・ 人事労務freee(給与計算)の使い勝手と評判!便利・不便な点を解説
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Writer/編集者: 松田康