ブロックチェーンの資格には、どのような種類があり、その難易度はどのくらいでしょうか。
ブロックチェーンの資格は、大別すると、暗号通貨技能検定とブロックチェーン技能検定と2種類の資格があります。それぞれ試験内容や出題の形式、受講料や資格の取得方法に違いがあります。
そこで、ブロックチェーンの資格を勉強する前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、ブロックチェーン資格の種類や概要、難易度、メリットや勉強方法をご紹介します。
ブロックチェーン資格の概要と資格の取得方法
ブロックチェーンに関する資格を取得するにあたって、次の4点は検討したいところです。
- どのような内容を出題されるのか。
- 資格を取得することで、どんなメリットがあるのか。
- どのような方法で取得できるのか。
- 資格を取得するために、いくら必要なのか。
そこで、ブロックチェーンに関する資格の概要と取得方法、取得によるメリットをご紹介します。ブロックチェーンに関する資格は大きく2種類あります。
それぞれを詳細にご紹介します。
1. 暗号通貨技能検定
日本暗号通貨技能検定協会が運営する講座ならびに検定試験です。未経験者向けの初級検定講座と、より専門的な上級検定講座があります。初級検定講座は2015年6月から開催され、上級検定講座は2017年7月から開催されています。(*1)
ブロックチェーン技能検定に関する資格の概要と取得方法、取得のメリットをご紹介します。
1.1 暗号通貨技能検定の概要と難易度
ブロックチェーン技能検定には、未経験者向けの「初級検定講座」とより専門的な「上級検定講座」があります。
◆ 初級検定講座
初心者向けの講座で、暗号通貨の仕組みや暗号通貨の将来性や利点、ブロックチェーンやP2Pネットワーク、デジタル署名、プルーフオブワーク、ウォレットの作成について問われます。
80点以上の点数を取ることで、試験に合格できます。
< 試験の概要 >
- 試験時間: 25分
- 問題数: 未公開
- 受験料: 53,000円
- 難易度・合格点: 80点以上
◆ 上級検定講座
上級検定講座は、前述した初級検定講座を受講して、合格した方のみが受講できます。改正資金決済法・金商法について学びます。次に、暗号通貨の概念、構成技術、暗号化技術、ブロックチェーン技術、さらに、スマートコントラクトについて学びます。
< 試験の概要 >
- 試験時間: -
- 問題数: 小論文とWeb口頭試験
- 受験料: 96,000円
- 難易度・合格点: 未公開
*1: @Press 日本で初めて一般人向けとして開催中の 「暗号通貨技能検定」の上級編を 2017年7月から全国主要都市で開催
1.2 暗号通貨技能検定の取得方法
暗号通貨技能検定の資格を取得する場合には、それぞれの講座を受講する必要があります。
◆ 初級検定講座
初級検定講座の場合には、1日の講座を受講し、その後の検定に合格する必要があります。合格をすると、暗号通貨アドバイザーの資格を取得できます。
◆ 上級検定講座
上級検定講座の場合には、講座を受講後10日以内に、小論文を提出します。その後、Web口頭試問に合格する必要があります。合格後は、公認暗号通貨技能アドバイザー認定証を取得できます。
1.3 暗号通貨技能検定のメリット
転職サイトなどで調べたところ、暗号通貨技能検定を募集要項に掲載している企業は見当たりませんでした。そのため、当資格を取得するだけで、転職活動がラクになるとは言い切れません。
ただし、自主的に勉強をする姿勢や一定の知識があることはアピールできるとは想定されます。
2. ブロックチェーン技能検定
ブロックチェーン技能検定とは、一般財団法人ブロックチェーン技能検定による、ブロックチェーンの知識や利用普及に向けた検定です。2018年の2月から始まった検定で、エンジニアに特化した技能検定です。(*1)
ブロックチェーン技能検定 (現在、開催されておりません。2022年1月17日追記 )
ブロックチェーン技能検定に関する試験内容と取得方法、取得のメリットをご紹介します。
2.1 ブロックチェーン技能検定の概要と難易度
ブロックチェーン技能検定で、出題される内容は、ブロックチェーン推進団体であるBCCCが提供する講義内容に準じたものとなります。
具体的には、ECDSA、データ書式、Script、BIPS、P2Pの5つのカテゴリーから、10問ずつ問題が出題され、60%以上の正答で合格となります。
< 試験の概要 >
- 試験時間: 60分
- 問題数: 50問
- 受験料: 未公開
- 難易度・合格点: 60%以上の正答
難易度としては、ブロックチェーン大学校のエンジニア向けコース受講完了レベルであり、講座の
受講を推奨しています。
*1: 【出典】日本経済新聞 ブロックチェーン推進協会、「技能検定」を開始
2.2 ブロックチェーン技能検定の取得方法
前述した通り、ブロックチェーン技能検定は、ブロックチェーン大学校のエンジニア向けコース受講完了レベルであり、講座の受講を推奨されています。
◆ ブロックチェーン大学校
ブロックチェーン大学校とは、教室・Webでブロックチェーンを学習できるスクールです。エンジニアコースとは、エンジニアやプログラマを対象としている講座です。
ブロックチェーン大学校(開講に関する情報は掲載されていません)※2022年1月17日追記
カリキュラムは、ブロックチェーン実践とスマートコントラクト開発に分かれます。
ブロックチェーン実践では、基本構造、ハッシュ関数を使った秘密鍵と公開鍵の作成、ウォレットの作成、新規取引の作成、送金、P2Pの仕組み、ブロックチェーンの作成を行います。
スマートコントラクト開発では、IPC/RPC接続、node.js、トランザクション、DApps開発、ブロックチェーン制御・双方向通信、フロントエンド開発、HD WalletとEthereum技術を学びます。
なお、過去問であれば、書籍でも入手できます。
一般財団法人ブロックチェーン技能認定協会が発行した書籍です。書籍の最後に、検定の過去問題があるので、参考になります。
2.3 ブロックチェーン技能検定のメリット
転職サイトなどで調べたところ、ブロックチェーン技能検定を募集要項に掲載している企業は少なく、現時点で大きなメリットがあるとは言い切れないのが現状です。
ただ、ブロックチェーン大学のなかに転職支援をするサービスがあります。
ブロックチェーンに関する企業の紹介や、面接に向けたポートフォリオの作成などを支援してくれます。
FLOC agent(サービスに関する情報は掲載されていません)※2022年1月17日追記
ブロックチェーンをオンラインで学べる講座
前章まで、ブロックチェーンの資格の種類が学習方法をご紹介しました。ただ、通学でなく、オンラインで好きなときに学びたい方もいるかとおもいます。
そこで、オンラインでブロックチェーンを学ぶ場合には、次のようなスクールが便利です。
◆ Udemy
オンラインで学べるサービスで、世界最大級の講座数があります。自分のペースで学習を進められます。なお、ブロックチェーン関連では、次のような講座があります。
講座の金額は、6,000円~24,000円前後です。
- Pythonで始めるスクラッチからのブロックチェーン開発入門 (17,400円)
- 人工知能(AI)×IoT×ブロックチェーン時代のテクノロジー (2,400円)
- 初心者向け:ブロックチェーンの基礎知識、暗号通貨の仕組み (20,000円)
- ブロックチェーンの仕組みをひとつひとつ図解- 仕組みを紐解きながら(11,000円)
- ゼロから学ぶブロックチェーン・ビットコイン入門講座 (24,000円)
Udemy (ブロックチェーンで検索してください)
◆ TechAcademy
受講者数No1のオンラインプログラミングスクールです。(マクロミル2020年調査)週2日間マンツーマンでメンタリングしてくれます。一人では難しいことも、メンターがそばにいることで、学習を進めることができます。
なお、学習内容としては、ブロックチェーンの基本的な仕組みや、ウォレットの仕組み、セキュリティやオリジナルトークンについて学習できます。金額は、174,900円~となっています。
まとめ
本記事は、ブロックチェーン資格の種類や概要、難易度、そして勉強方法をご紹介しました。おさらいをすると、資格に求める内容によって、おすすめの資格が変わります。
求める内容 | おすすめの資格 |
ブロックチェーンエンジニアとして学びたい | 暗号通貨技能検定 上級講座 |
初心者として学びたい | 暗号通貨技能検定 初級講座 |
転職も視野にいれて習得したい |
なお、ブロックチェーンに関するプログラミングスクールの特徴は別記事でまとめています。
【参考記事】 ブロックチェーンのプログラミングスクールおすすめ4選を比較(無料あり)
500mailsのFacebookやTwitterでは小さな会社や個人の販促・運営に便利な記事を配信しています。
是非「いいね!」をして最新情報をチェックしてください
Writer/編集者: 松田康