スマレジとエアレジを比較した場合、どのような違いがあるのでしょうか。
売上を分析する機能や、2つ以上の店舗を管理する機能、電子マネーへの対応、サポート体制に違いがあります。さらに、料金体系が異なるため、間違った選択をすると余計な出費が発生します。
そこで、スマレジかエアレジを選ぶ前に知っておきたい点をまとめました。
本記事は、スマレジとエアレジを比較し、その違いをご紹介します。
1. スマレジとエアレジを比較する11のポイント
スマレジとエアレジを比較したところ、次の11の違いがありました。
それぞれを詳細にご紹介します。
1.1 POSレジの使いやすさ
【結論】
- スマレジ: 〇(操作で迷うことはなく、使いやすい)
- エアレジ: 〇(操作で迷うことはなく、使いやすい)
【比較内容】
スマレジはタブレットあるいはスマホで操作ができ、簡単に販売の操作ができます。たとえば、お会計をするときは、販売する商品を選び、「預り金入力」をタップします。
預り金を入力し、チェックアウトをタップします。
お釣りが表示されたら、お釣りを出し、取引が完了します。
一方、エアレジの場合は、ホーム画面の注文入力・会計をタップします。
商品を選びます。
合計金額を確認し、金額をタップします。
注文の一覧を確認し、「支払いへ進む」をタップします。
預り金を入力すると、自動的におつりが表示されます。
会計が終了すると「お会計を完了しました」と表示されます。
1.2 月額料金
【結論】
- スマレジ: 無料と4つの有料プラン(月額5,500円~15,400円)
- エアレジ: 無料
【比較内容】
スマレジは、無料プランと4つの有料プランがあります。レジ以外の予実管理、損益管理や複数店舗を管理したい場合には、有料プランにする必要があります。
プラン名 | スタンダード | プレミアム | プレミアムプラス | フードビジネス | リテールビジネス |
月額料金(税込) | 0円 | 5,500円 | 8,800円 | 12,100円 | 15,400円 |
レジ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
予実・損益管理 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
複数店舗管理 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
電話サポート | 〇 | 〇 | 〇 |
一方、エアレジは全ての機能を無料で利用できます。
1.3 周辺機器
【結論】
- スマレジ: 機器は6万円前後。
- エアレジ: 機器は5~11万円前後。
【比較内容】
スマレジは、ドロワーやプリンター、カスタマーディスプレイなどをネットで購入できます。POSレジとレシートプリンターのセットの場合、値段は6万円前後です。
一方、エアレジも周辺機器をポンパレモールで購入できます。5万円~11万円で購入できます。
エアレジの周辺機器を見る (周辺機器をクリックします。)
なお、スマレジもエアレジもiPhone、iPadに対応していますが、Androidには対応していません。
・ スマレジFAQ Androidには使えないのですか
・ エアレジ Android対応アプリ提供終了のお知らせ
1.4 分析機能の充実度
【結論】
- スマレジ: 〇 (日別、時間別、商品別、店舗別、担当別の分析)
- エアレジ: △ (日別、商品別の分析)
【比較内容】
スマレジは、売上の分析機能が充実しており、日別や月別、商品や部門別、店舗や端末別に詳細な分析ができます。
◆ 日別の分析
◆ 月別の分析
◆ 商品別の分析
一方、エアレジは日別や月別の分析と商品別の売上分析ができます。
◆ 日別
◆ 商品別の分析
エアレジの分析機能を確認する (機能をクリックします)
◆ 分析機能の比較
カテゴリー | 分析項目 | スマレジ | エアレジ |
時間軸 | 日別 | 〇 | 〇 |
月別 | 〇(※1) | 〇 | |
時間帯別 | 〇 | 〇 | |
曜日別 | 〇 | × | |
商品軸 | 商品別 | 〇 | 〇 |
部門別 | 〇 | × | |
ブランド・カラー別 | 〇 | × | |
取引軸 | 販売員別 | 〇 | × |
端末別 | 〇 | × | |
店舗別 | 〇 | × | |
客層別 | 〇 | × | |
取引タグ別 | 〇 | × |
エアレジの機能一覧を確認する (機能⇒機能一覧 を選びます)
※1:プレミアムプラン以上
1.5 電子マネーへの対応
【結論】
- スマレジ: 〇 (スマレジPAYGATEで対応可能)
- エアレジ: 〇 (Airペイと連携することで対応可能)
【比較内容】
エアレジは、エアペイ(Airペイ)と連携をすることで、電子マネーでの決済を行えます。
iPadまたはiPhoneと専用のカードリーダー1台を用意することで、PASMOやSUICAなどの交通系の電子マネーやiD、QUICPayの決済に対応できます。
また、クレジットカード、QRコード決済、電子マネーに対応しています。
なお、エアペイは、エアペイとカードリーダーはともに無料です。
一方、スマレジは、電子マネーでの決済を行う場合には、スマレジPAYGATEを導入することで利用できます。
iD、WAON、nanaco、楽天Edy、QUICPay、SUICA、PASMO、Tolca、manaca、ICOCA、nimocaなどに対応しています。キャンペーン期間中につき、端末代は0円、決済手数料3.24%で導入できます。
POSレジ機能やICカードリーダー、プリンターなどの機能が内蔵しています。
お会計をするときは、メニューを選んだ後、決済手段を選んで、レジの計算、決済ができます。
クレジットカード、QRコード決済、電子マネーに対応しています。
【参考記事】 ・ AirPAYとSquareを比較!選ぶ前に知りたい6つの違い
・ 楽天ペイとAirペイを比較!選ぶ前に知りたい7つの違い
1.6 QRコード決済への対応
【結論】
- スマレジ: 〇 (PayPay、LinePay、メルカリPay、WeChat Pay、Alipay、Au PAY、ゆうちょPayに対応)
- エアレジ: 〇 (PayPay、LinePay、d払い、WeChat Pay、Alipayに対応)
【比較内容】
スマレジは、マルチQRコード決済のStarPayと連携することで、PayPay(ペイペイ)、LinePay、メルカリPay、WeChat Pay、Alipay、Au PAY、ゆうちょPayに対応できます。
【出典: スマレジ StarPayとの連携 】
また前章で紹介したスマレジPAYGATEを導入することで、QRコード決済にも対応しています。
PayPay、d払い、楽天ペイ、AUペイ、メルカリペイ、ALIPAY、WeChatPayに対応しています
一方、エアレジは、エアペイを利用することで、ペイペイ、LinePay、d払い、WeChat Pay、Alipayに対応できます。
1.7 複数店舗対応
【結論】
- スマレジ: 〇 (複数店舗の情報を一元管理)
- エアレジ: △ (在庫管理や売上管理は店舗ごとに行う)
【比較内容】
スマレジは、複数店舗の売上合計や登録情報を簡単に確認できます。さらに、店舗間での在庫管理や、商品やスタッフの一元管理などが行えます。
一方、エアレジは在庫管理や売上管理は、店舗毎に行う必要があります。一元管理する機能は弱いため、各店舗の状況を確認するときは、ログアウトして再度別IDでログインする必要があります。
1.8 他システムとの連携
【結論】
- スマレジ: △ (一部システムに未対応)
- エアレジ: 〇 (幅広く対応)
【比較内容】
スマレジ、エアレジは、次のシステムと連携しています。
【凡例】〇:対応 △:一部プランで対応 ×:未対応
分類 | ツール名 | スマレジ | エアレジ |
会計ソフト | freee | △(*1) | 〇 |
弥生会計 | △(*1) | 〇 | |
MFクラウド会計 | △(*1) | 〇 | |
FXシリーズ | △(*1) | 〇 | |
勤怠管理システム | スマレジ・タイムカード | △(*1) | × |
飲食店向け | ぴかいちナビ | △(*1) | × |
FOODIT21 | △(*1) | × | |
TORETA | △(*1) | × | |
決済サービス | Airペイ | × | 〇 |
モバイル決済forエアレジ | × | 〇 | |
POICHI forエアレジ | × | 〇 | |
Square | 〇 | 〇 | |
予約・空席管理 | レストランボード | 〇 | 〇 |
*1:プレミアムプラン以上で対応
エアレジの対応システムを確認する (機能⇒決済予約管理サービスとの連携を選びます)
1.9 サポート体制
【結論】
- スマレジ: 〇 (メール、電話に対応。但し、電話はプレミアムプラン以上)
- エアレジ: 〇 (メール、チャット対応)
【比較内容】
スマレジは、メールあるいは電話によるサポートを受けられます。ただし、電話のサポートはプレミアムプラン以上です。
また、スマレジの機能やサービス内容などをショールームで確認することができます。
スマレジのショールームあるいはオンラインでの相談の方法を確認する
一方、エアレジのサポートは、メール、チャットとなります。なお、エアレジの導入時のみ、電話によるサポートを受けられます。
また、Airレジをその場で見て確かめられるサービスカウンターがあります。
◆ スマレジとエアレジのサポート状況
スマレジ | エアレジ | |
メール | 〇 | 〇 |
チャット | × | 〇 |
電話 | △ ※プレミアムプラス以上 | △ (エアレジの導入時のみ) |
エアレジのサポート体制を確認する (画面下に掲載されています)
1.10 手数料
【結論】
- スマレジ: VISA、MasterCardは手数料3.24%だが、それ以外は月額2,000円が必要
- エアレジ: 月額費用は発生しない
【比較内容】
スマレジは、クレジットカード決済を行うときには、スマレジペイメント、楽天ペイ、ペイメントマイスター、STORES決済、Squareに対応しています。
スマレジペイメントは、VISA、MasterCardとそれ以外で手数料が異なり、JCB、American Express、Diners Club、Discoverは月額2,000円が発生します。
VISA、MasterCard | JCB、American Express、Diners Club、Discover | |
初期費用 | 無料 | 未公開 |
月額費用 | 無料 | 月額2,000円 |
手数料率 | 3.24% | 各社による |
エアレジは、クレジットカード会社6社に対応しており、月額費用が発生しません。
VISA、MasterCard、American Express | JCB、Diners Club、Discover | |
初期費用 | 無料 | 無料 |
月額費用 | 無料 | 無料 |
手数料率 | 3.24% | 3.74% |
1.11 サーバーの稼働率
【結論】
- スマレジ: 〇 (サーバーの稼働率が高い)
- エアレジ: ー (サーバーの稼働率について公表していない)
【比較内容】
レジアプリを利用しているときに、サービス提供側のシステムで障害があると、レジが利用できないなど問題が生じます。
スマレジは、サーバーの稼働率を公開しています。2019年の5月以降では、9月に10分未満の停止はあったものの、そのほかの期間では正常に動作しています。
【出典: スマレジ サーバーの稼働率の報告】
一方、エアレジはサーバーの稼働率に関する公表情報はありません。
1.12 免税対応
【結論】
- スマレジ: 〇 (インバウンド対策として、免税に対応できている)
- エアレジ: × (免税対応の機能は見当たらない)
【比較内容】
外国人旅行者に対して商品を販売したときに、消費税を免除できる制度があります。国土交通省の観光庁のホームページによると導入店舗は、2012年から約10倍に増えています。
【出典: 国土交通省 観光庁ホームページ】
スマレジは、外国人向けの免税に対応した機能が用意されています。そのため、スムーズに作業ができます。
一方、エアレジには当該機能は見当たりませんでした。
2. スマレジとエアレジの比較表
スマレジとエアレジの違いを比較表にまとめました。
【凡例】〇:充実している △:機能はあるが、充実していない ×:機能がない
スマレジ | エアレジ | |
操作性 | 使いやすい | 使いやすい |
料金体系 | 無料、月額5,500円~15,400円 | 無料 |
周辺機器 | STORE STOREで購入できる | ポンパレモールで購入できる |
分析機能の充実度 | 〇 (日別、時間別、商品別、店舗別、担当別の分析) |
△ (日別、商品別の分析) |
複数店舗対応 | 〇 (複数店舗の情報を一元管理) |
△ (在庫・売上管理は店舗ごと) |
電子マネーへの対応 | 〇 (スマレジPAYGATEで対応) |
〇 (Airペイとの連携で対応可) |
QRコード決済への対応 | 〇 (8つのQRコード決済に対応) |
〇 (5つのQRコード決済に対応) |
他システムとの連携 | △ (一部システムに未対応) |
〇 (幅広く対応) |
サポートの充実度 | 〇 (メール、電話に対応。電話はプレミアムプラン) |
〇 (メール、チャット対応) |
手数料 | △ (JCB、American Express、Diners Club、Discoverは月額2,000円が発生します。) |
〇 (月額費用が無料) |
稼働率 | 〇 (サーバーの稼働率を公表) |
ー (サーバーの稼働率を未公表) |
免税対応 | 〇 | × |
ホームページ | スマレジ | エアレジ |
なお、経済産業省のホームページでも、エアレジに関する分析資料が掲載されています。エアレジとスマレジの比較もありますので、興味がございましたらご覧ください。
【参考】 経済産業省のホームページ 平成29年度 ITを活用した商店街消費動向分析 (P8)
また、スマレジの概要をYoutubeで掲載されているので、ご紹介します。
3. レジの選びに悩んだ方は
前章でスマレジとエアレジの違いをご紹介しました。なお、レジ選びに悩まれた場合は、コンシェルジュサービスを使ってみるのも一つです。
◆ レジチョイス
無料でレジ選びの相談にのってくれます。レジメーカー数十社と提携しているので、客観的なアドバイスをもらえます。
なお、相談に乗ってもらう場合には、ご相談内容を入力し、業種や総店舗数などを入力ください。
まとめ
本記事は、スマレジとエアレジを比べ、その違いをご紹介しました。なお、レジアプリに関する情報は別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ スマレジの使い勝手と評判!便利な点と不便な点を徹底解説!
・ エアレジとスクエアを比較!選ぶ前に知りたい5つの違い
・ エアレジとユビレジを比較!選ぶ前に知りたい5つの違い
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Writer/編集者: 松田康