スマホ決済を導入するにあたり、どの決済サービスがおすすめでしょうか。
導入費用や手数料に違いがあるだけでなく、入金までの日数やサポートの手厚さ、審査に必要な期間にも違いがあります。さらに、クレジットカード決済や電子マネーにも対応した決済サービスもあります。
そこで、お店がスマホ決済を導入する前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、おすすめの7つのスマホ決済サービスを比較し、その違いをご紹介します。
1. PayPay(ペイペイ)
PayPay株式会社が提供するスマホ決済です。2018年12月に100億円あげちゃうキャンペーンなどで社会現象を引き起こしました。サービス開始後、7か月で登録者数は700万人超います。
導入費用や決済手数料、入金手数料が無料で、店舗への負担がなく、スマホ決済を導入できます。必要な端末も、スマートフォンのみでいいため、簡単に導入できます。
◆ 決済のやり方
- お客様がスマホでお店のバーコードを読み取ります。
- お客様がお会計金額を入力します。
- 店舗のスタッフが確認をして、決済が完了します。
◆ 基本情報
- 利用できるクレジットカード: -
- 利用できる電子マネー: -
- 利用できるQRコード決済:PayPay、Alipay
- 必要な端末: スマートフォン
- 導入費用: 無料
- 決済手数料: 無料(*1)
- 入金手数料: 無料(*2)
- キャッシュレス・消費者還元事業: 登録済み
- 入金のタイミング: 翌営業日(ジャパンネット銀行)翌々営業日(その他)*3
- 審査に必要な期間: 1週間
- サポート: 電話
*1:PayPayの決済手数料は、2021年9月30日まで無料です。また、Alipayの決済手数料は無料ですが、2020年9月30日までとなります。
*2:入金手数料は、ジャパンネット銀行の場合は永年無料となります。一方、その他銀行は2020年6月30日まで無料となります。
*3: 当月末締め。または累計決済金額が1万円以上の場合です。
【参考記事】・ PayPayのメリット、デメリット!導入費用、手数料、審査、導入方法を解説!
2. LINE Pay
LINE Pay株式会社が提供するスマホ決済サービスです。3,000万人以上が利用しています。送金や割り勘、公共料金や通販の請求書払いができます。さらに、LINEポイントで決済できます。
導入費用や決済手数料は無料であり、LINE@との連携で集客も支援してくれます。
【出典】 消費者庁ホームページ LINE PAY説明資料 P8
◆ 決済のやり方(※ 2つのやり方があります)
(やり方1) 顧客が、お店が提示しているQRコードを読み取ります。
(例) LINE Pay据置端末、プリントQR
(やり方2) 店舗が、顧客が提示したQRコードを読み取ります。
(例) LINE Pay店舗用アプリ、StarPay端末
◆ 基本情報
- 利用できるクレジットカード: -
- 利用できる電子マネー: -
- 利用できるQRコード決済: LINE Pay、WeChatPay、Alipay、NAVER Pay(*1)
- 必要な端末: スマートフォン
- 導入費用: 無料~34,500円(*1)
- 決済手数料: 無料~3.45%(*1)
- 入金手数料: (振込申請しない場合)無料、(振込申請をする場合)240円
- キャッシュレス・消費者還元事業: 未登録
- 入金のタイミング: (振込申請しない場合)月末、(振込申請をする場合)翌営業日
- 審査に必要な期間: 10営業日
- サポート: チャット
*1:WeChatPayとAlipayを導入する場合には、StarPay端末が必要となり、決済手数料は3.45%、導入費用は35,000円が必要となります。
【参考記事】・ ペイペイとLineペイを比較!利用する前に知りたい7つの違い【2019年】
3. 楽天ペイ
楽天ペイメント株式会社が提供するスマホ決済サービスです。QRコード決済だけでなく、クレジットカード決済や電子マネーにも対応しており、幅広い決済手段が利用できます。
導入費用は無料ですが、決済手数料は発生します。なお、キャッシュレス消費者還元事業に登録しており、カードリーダー、プリンター、タブレットを無償で貸与してくれるプランがあります。
◆ 利用手順(決済のやり方)
- お客様がクレジットカードあるいは電子マネーで決済します。
- お客様が店舗に表示されているQRコードを読み取って、決済します。
◆ 基本情報
- 利用できるクレジットカード: VISA、マスター、アメックス、JCB、DinersClub、Discover
- 利用できる電子マネー: PASMO、SUICA、ApplePay、iD、QuicPAYなど
- 利用できるQRコード決済: 楽天ペイ
- 必要な端末: スマートフォン、カードリーダー
- 導入費用: 無料
- 決済手数料: 3.24%~3.74%
- 入金手数料: 無料(楽天銀行)、210円(その他金融機関)
- キャッシュレス・消費者還元事業: 登録済み
- 入金のタイミング: 翌営業日(楽天銀行)、振込依頼の翌営業日(その他金融機関)
- 審査に必要な期間: 原則3~4営業日(Visa、マスタカード、交通系電子マネー、nanaco)、2週間程度(JCB、アメックス、Diners Club、Discover、QUICPay、iD、au PAY)
- サポート: 電話
【参考記事】 ・ 楽天ペイとAirペイを比較!選ぶ前に知りたい7つの違い
4. d払い
株式会社NTTドコモが提供するスマホ決済サービスです。月間1,500万人が利用しているドコモのキャリア決済でお会計ができます。
導入費用は無料で、決済手数料は3.24%となります。導入をするときには、導入パートナーに問い合わせる必要があります。
◆ 利用手順(決済のやり方)
- お客様が、お店のバーコードを読み取ります
- お客様が、お会計の金額を入力します
- スタッフが画面を確認して、支払いが完了します
◆ 基本情報
- 利用できるクレジットカードクレジットカード: -
- 利用できる電子マネー: -
- 利用できるQRコード決済: d払い
- 必要な端末: スマートフォン、POS
- 導入費用: 無料
- 決済手数料: 3.24%
- 入金手数料: 未公開
- キャッシュレス・消費者還元事業: 未登録
- 入金のタイミング: 未公開
- 審査に必要な期間: 未公開
- サポート: 電話
5. おてがるPay
JCB・三菱UFJニコス・UCカードが出資している株式会社ジェイエムエスが提供するスマホ決済サービスです。iPhone、iPadとカードリーダーを用意することで、クレジットカードや電子マネー決済を行えます。
振込手数料は無料ですが、カードリーダーが21,000円、決済手数料が3.24%~3.74%発生します。なお、キャッシュレス・消費者還元制度に申し込むことで、カードリーダーが無償で提供してもらえます。また、2019年10月から2020年6月までは手数料が2.16%となります。
◆ 利用手順(決済のやり方)
- お客様がクレジットカード、あるいは電子マネーで決済できます。
◆ 基本情報
- 利用できるクレジットカード: Visa、マスタカード、アメックス、JCB、DinersClub、銀聯カード、DISCOVER、UnionPay
- 利用できる電子マネー: Apple Pay、Google Pay、QuicPay、iD、PASMO、SUICAなど
- 利用できるQRコード決済: -
- 必要な端末: iPhone、iPad、カードリーダー
- 導入費用: 21000円(但し、キャッシュレス・消費者還元事業を申し込むことで、無料)
- 決済手数料: 3.24%~3.74%
- 入金手数料: 無料
- キャッシュレス・消費者還元事業(*1): 登録済み
- 入金のタイミング: 月2回または月6回
- 審査に必要な期間: 4週間
- サポート: 電話
6. Pring(プリン)
株式会社pringが提供するスマホ決済サービスです。導入費用や入金手数料が無料で、スマホ決済を導入できます。なお、決済手数料も0.95%と安いです。
必要な端末も、タブレットあるいはスマホがあればいいため、簡単に導入できます。2018年3月にサービスが開始され、2019年3月11日時点で累計送金額が15億円を超えています。(*1)
◆ 利用手順(決済のやり方)
- 店舗で金額を入力します
- QRコードを表示します
- お客様がスキャンし、決済が完了します
◆ 基本情報
- 決済手段(クレジットカード決済): -
- 決済手段(電子マネー): -
- 決済手段: QRコード決済(Pring)
- 必要な端末: タブレット、スマホ
- 導入費用: 無料
- 決済手数料: 0.95%
- 入金手数料: 無料
- キャッシュレス・消費者還元事業: 未登録
- 入金のタイミング: 翌営業日(みずほ銀行)、月1回締め、または月2回締め(その他)
- 審査に必要な期間: 5営業日
- サポート: Webフォーム
*1:出典: 日本経済新聞2019年3月11日記事
7. Google Pay(グーグルペイ)
グーグルが提供するスマホ決済サービスです。決済手数料は無料です。
ただし、導入手順がわかりにくいのが課題です。具体的には、Google社のホームページからGoogleのAPIのアクセス権を取得する必要があります。
◆ 利用手順(決済のやり方)
- お客様が電子マネーで決済できます。
◆ 基本情報
- 利用できるクレジットカード: -
- 利用できる電子マネー: QuicPay、iD、SUICA、楽天エディ、nanaco、waon
- 利用できるQRコード決済: Google Pay
- 必要な端末: スマホ、カードリーダー
- 導入費用: 未公開
- 決済手数料: 無料
- 入金手数料: 未公開
- キャッシュレス・消費者還元事業(*1): 未登録
- 入金のタイミング: 未公開
- 審査に必要な期間: 1週間
- サポート: Webフォーム
まとめ
本記事は、おすすめのスマホ決済を比較し、その違いをご紹介しました。
自社で手軽に導入できるなど、導入のしやすさという視点では、PayPay(ペイペイ)、LINE Pay(LINEペイ)、楽天ペイが優れています。
次に、導入費用や決済手数料の安さという観点では、PayPay(ペイペイ)、LINE Pay(LINEペイ)がおすすめです。
一方、スマホ決済だけでなく、クレジットカード決済や電子マネーにも対応したい場合には、楽天ペイが有利です。
なお、キャッシュレス決済サービスやQRコード決済サービスに関する情報は別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ QRコード決済の比較とおすすめ10選!導入方法やコスト、手数料(比較表付)
・ キャッシュレス決済サービスの比較とおすすめ32選!導入コスト、手数料
・ AirPAY(エアペイ)とSquareを比較!電子マネー、入金サイクル、手数料
・ STORESターミナル(コイニー)とエアペイを比較!
500mailsのFacebookやTwitterでは、起業・副業に役立つ情報を配信しています。 是非「いいね!」をして最新情報をチェックしてください
Writer/編集者: 松田康