DTMで収益化するには、どのような方法があるのでしょうか。
DTMで稼ぐために、素材販売サイトに曲を登録する方法や、ストリーミング配信する方法、ネットショップでダウンロード販売する方法や、DTMの制作を受注する方法があります。
そこで、DTMでマネタイズする方法を検討する前に、知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、DTMで収益化する5つの方法と、稼げるサイト12選をご紹介します。
DTMで収益化する5つの方法
DTMで収益化するにあたり、次の5つの稼げる方法があります。
それぞれを詳細にご紹介します。
1. 素材販売サイト
自分の制作した楽曲や音を、素材販売サイトに登録をして販売をします。楽曲を登録するときに、審査があります。そして、審査に合格をすると、販売できます。
素材販売サイトを利用するメリットとデメリットをまとめました。
◆ メリット
- 曲をライセンス販売できる
- 無料で始められる
◆ デメリット
- 手数料が発生する
素材の販売サイトは3つあります。
それぞれを詳細にご紹介します。
1.1 オーディオストック
日本最大級のストックミュージックサービスです。曲や効果音、ボイスを登録すると、ライセンス販売や音楽配信ができます。YouTube動画や映像、テレビ、店舗のBGMなどに利用されます。
BGMや効果音などをライセンス販売したいときは、作品の種別を選びます。
音楽ファイルをアップロードします。
作品名や作品者を登録します。
使用権を渡すだけなので、著作権は保持できます。
◆ 基本情報
- 登録できるファイルの種類: WAV、MP3
- 収益: 売上金額に対して40%〜
- 審査: あり
- 登録費・年会費: 無料
1.2 ニコニ・コモンズ
再生数やコメントなどの作品の人気度に応じて、クリエイター向けの奨励スコアが付与されます。
貯まったスコアは、ニコニコポイントや現金、Amazonギフト券に交換できます。(1点=1円)
ライセンスを登録するときは、「ファイルアップロード」を選びます。
アップロードするファイルを選びます。
タイトルと説明文を登録します。
◆ 基本情報
- 登録できるファイルの種類: wav, mp3, wma, mid
- 収益: スコアの算出方法は未公開
- 審査: あり
- 登録費・年会費: 無料
1.3 Dova Syndrome
音楽の素材サイトで、フリーのBGM15,000曲をすべて、無料でダウンロードできます。露出を増やすことで、直接、作曲の依頼が来る可能性がでてきます。
◆ 基本情報
- 登録できるファイルの種類: MP3形式
- 収益: サイトの広告収益の一部が作曲者に還元
- 審査: あり
- 登録費・年会費: 無料
Dova Syndrome (2024年5月1日時点で、募集を停止しています。)
2. 楽曲のストリーミング配信
iTunes、Apple Music、Spotify、Amazonといったストリミングサービスに曲を登録し、再生するごとに収益を獲得します。音楽配信流通サービスを利用することで、全世界に曲を配信できます。
ストリーミング配信サービスを利用するメリットとデメリットをまとめました。
◆ メリット
- 自作の曲を全世界に配信できる
- YouTubeで使用されると収益を得られる
◆ デメリット
- 手数料が発生する
おすすめのサイトは4つあります。
それぞれを詳細にご紹介します。
2.1 TUNECORE JAPAN
世界185カ国以上の配信ストアで音楽配信できるサイトです。iTunes Store、Apple Music、Amazon、music.jp、Spotifyなどの配信ストアに配信できます。
また、YouTubeのコンテンツIDにより、YouTubeにアップロードされる動画に曲が使用されると、収益をあげることができる仕組みがあります。
なお、分配したい相手のメールアドレスと分配の割合を入力することで、楽曲の収益を自動で分配できます。
◆ 基本情報
- 登録できるファイルの種類: MP3形式
- 収益: 配信ストアの場合、楽曲の売上から配信ストアの手数料を除く、すべての収益。YouTubeの場合、収益の80%
- 審査: あり
- 登録費・年会費: シングル ¥1,551(税込)/年〜 アルバム ¥5,225(税込)/年〜 リングトーン ¥1,551(税込)
2.2 narasu
ストリーミングストアへ楽曲配信を代行してくれるサービスです。Spotify、Apple Music、iTunes Store、Amazon Music、AWA、LINE MUSIC、レコチョクなど配信ストアに配信できます。
アーティスト情報を登録し、楽曲情報を登録し、配信ストアを選んで、配信プラン(サブスク型 / 都度課金型)を選べば、配信を開始できます。
アーティスト名を入力します。
リリース情報、タイトルを入力します。
楽曲ファイルをアップロードします。
◆ 基本情報
- 登録できるファイルの種類: WAV形式
- 収益: 配信ストアの場合、売上の90%を還元
- 審査: あり
- 登録費・年会費: 年2曲以上の場合、月額660円⇒110円(※ 2024年10月16日時点)。年1曲の場合は、シングル 2,860円(税込)、アルバム 5,500円
2.3 Landr
Spotify、Apple Music、YouTube Music、Google Play Musicなどのストリーミングサービスに音楽を配信できます。
なお、音源をアップロードすると、AIを利用して、マスタリングをし、そのまま配信できます。
◆ 基本情報
- 登録できるファイルの種類: ローレゾMP3、ハイレゾMP3、WAV、HD WAV(24bit)
- 収益: DSP(デジタル・サービス・プロバイダー)の手数料を差し引いた後の収益
- 審査: あり
- 登録費・年会費: ベーシック 年4,800円 アドバンス 年16,800円
2.4 Frekul
Apple Music、Spotify、iTunes Storeなどストリーミングサービスに音楽を配信できます。専用ページに曲をアップすることで、事務所やレコード会社の人に聴いてもらえるチャンスもあります。
◆ 基本情報
- 登録できるファイルの種類: WAV、MP3
- 収益: 各ストリーミングサービスで決まっている手数料を除いた60%
- 審査: あり
- 登録費・年会費: 無料
なお、Frekulに曲を登録することで、JOYSOUNDに配信できる機能があります。
自分の作ったオリジナル曲を、JOYSOUNDに入れることができ、曲が歌われれば、印税を受け取れます。
3. 楽曲のダウンロード販売
DTMで収益化するにあたって、自分がDTMで制作した曲をダウンロード販売する方法があります。
自分でネットショップを作成して、楽曲のデータをダウンロードしてもらいます。
ダウンロード販売サイトを利用するメリットとデメリットをまとめました。
◆ メリット
- 自作の曲をネットで販売できる
- メルマガやクーポン、などを使うことで、ファンを囲い込むことができる
◆ デメリット
- 手数料が発生する
- 集客に時間がかかる
おすすめのサイトは2つあります。
それぞれを詳細にご紹介します。
3.1 note
文章や画像、音声を投稿して、ユーザーがコンテンツを楽しめるサービスです。
音声コンテンツを登録するときには、ダウンロードの許可、有料・無料の選択、有料の場合の返金の可否を選びます。
◆ 基本情報
- 登録できるファイルの種類: MP3、AAC
- 収益: 自分で設定可
- 審査: あり
- 登録費・年会費: 無料
3.2 BASE
無料で利用できるネットショップ作成ツールで、200万ショップ以上の利用者がいます。デジタルデータをダウンロード販売する機能があり、音楽データを販売できます。
メルマガを送る機能や、クーポンを発行する機能もあり、お客様の囲い込みもできます。
◆ 基本情報
- 登録できるファイルの種類: MP3
- 収益: 自分で設定可(*1)
- 審査: なし
- 登録費・年会費: 無料(*1)
【参考記事】 ・ BASEの使い方と評判!メリットとデメリット、手数料を解説!
*1: 料金プランは、2つあります。スタンダードプラン 年払い 0円/月 月払い 0円/月 決済手数料 6.6%+40円 グロースプラン 年払い 16,580円/月 月払い 19,980円/月 決済手数料 2.9% となります。
4. DTMの制作
楽曲の作成やアレンジ、ミックス、マスタリング、編集・加工といった音声処理の作業を受注します。作業を受注するにあたっては、クラウドソーシングが便利です。
クラウドソーシングを利用するメリットとデメリットをまとめました。
◆ メリット
- 在宅で仕事を受注できる
- 副業から始められる
- 未経験者可の仕事も多い
◆ デメリット
- 手数料が発生する
おすすめのサイトは2つあります。
それぞれを詳細にご紹介します。
4.1 ココナラ
みんなの得意やスキルをやり取りできるクラウドソーシングです。作曲や編曲、ミックス・マスタリング、BGM、音声の編集・加工といったジャンルで作業のやり取りができます。
作曲や編曲、BGMなどの出品をする場合には、「音楽・ナレーション」を選び、サブカテゴリを選びます。
サービス価格やお届け日数、購入にあたってのお願いを登録します。
◆ 基本情報
- 収益: 自分で設定可(手数料22%)
- 審査: なし
- 登録費・年会費: 無料
【参考記事】 ・ ココナラの使い勝手を評価!手数料や使い方、評判
4.2 クラウドワークス
大手のクラウドソーシングで、音楽・音響・BGMの仕事があります。インターネットで仕事のやり取りができるので、在宅や副業で仕事ができます。
◆ 基本情報
- 収益: 自分で設定可(手数料16.5%)
- 審査: なし
- 登録費・年会費: 無料
【参考記事】 ・ クラウドワークスとランサーズを比較!どっちがおすすめか
5. DTMの講師
DTMの講師をして、稼ぎます。DTMを始めたい方向けに、DTMの使い方や、ミックス、マスタリングの仕方などを教えます。
動画で教材を作り、販売する方法や、スキルシェアサービスを利用することで、レッスン料を得る方法があります。
◆ メリット
- 在宅で仕事ができる
- 教材を作ることで、定期的に収入が入る
◆ デメリット
- 教材を作るのに時間がかかる
おすすめのサイトは2つあります。
それぞれを詳細にご紹介します。
5.1 Udemy
世界最大級のオンラインビデオコースです。DAWの使い方や、ミキシング、マスタリングの仕方、メロディーの作り方などを教えている方がいます。
◆ 基本情報
- 収益: 自分で設定可(手数料 37%)
- 審査: なし
- 登録費・年会費: 無料
5.2 ストアカ
大手スキルシェアサービスで、ビジネススキルから習い事まで教えられます。経済産業省のEdtechサービスでも取り上げられており、「未来の教室」実証事業で使用されているサービスとして紹介されています。
(出典) 経済産業省のEdtechサービス
オンラインレッスンにも対応しており、作曲や編曲、ミックス、マスタリングを教える講座や、音楽理論や機材の選び方、セッティングなどを教える講座があります。
◆ 基本情報
- 収益: 自分で設定可(手数料 10~30%)
- 審査: なし
- 登録費・年会費: 無料
よくある質問と回答
DTMの収益化を検討するときに、よくある質問と回答をご紹介します。
本記事では、曲をストリーミング配信したり、クラウドソーシングで収益を得る方法を紹介しました。ただし、これらの方法は、安定して収益をあげるのは難しいことが多いです。
そこで、ファンクラブの運営をして、お客様を囲い込んだり、オンライン講座を制作・販売することで、少しずつ収益を確保する工夫が必要です。
海外では、SNSを使った投稿が人気です。InstagramやTikTok、YouTubeで制作過程を共有し、フォロワーを増やしていくことで、収益化につなげやすくなります。
プラットフォームごとに手数料やメリットが異なります。例えば、TUNECORE JAPANは還元率が高いですが、初期費用がかかります。一方、オーディオストックは初期費用は発生しません。
また、ファンが付いている場合には、BASE のようなネットショップで販売する方法もあります。求める内容によって、おすすめのプロットフォームが変わります。詳細は、まとめをご覧ください。
まとめ
本記事は、DTMで収益化する5つの方法と、稼げるサイト12選をご紹介しました。
おさらいをすると、求める内容によって、おすすめのサイトが変わります。
求める内容 | おすすめのサイト |
楽曲を素材として売りたい | オーディオストック、ニコニ・コモンズ |
世界中に音楽配信したい | TUNECORE JAPAN、narasu |
ネットショップを作って、ダウンロード販売したい | BASE |
DTMの制作をしたい | ココナラ、クラウドワークス |
副業でお小遣い稼ぎをしたい | ココナラ、クラウドワークス、BASE |
講師をしたい | Udemy、ストアカ |
なお、自作の曲を売りたい方や、DTMのスクールについては、別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ 自分の曲を売る方法!音楽を売る12のサイトと稼ぐ方法をご紹介
・ DTMスクールおすすめ8選を比較(オンライン、料金表付き)
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Writer/編集者: 松田康