小説の添削サイトを比較した場合、どのような違いがあるのでしょうか。
物語の展開や登場人物の描写方法を教えるサイト、文章のロジックや内容の妥当性を添削するサービス、さらにAIによる文章校正サービスが存在します。
さらに、小説の書き方を学びつつ、添削を受けられるサービスや、無料で受けられるサイトもあります。そこで、小説の添削サイトを選ぶ前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、小説の添削サイトおすすめ11選をご紹介します。
小説の添削サイト11選
小説の添削サイトを選ぶには、次の6点を確認します。
- どのような添削をするか。(ストーリー展開、文章のロジック、文章の表現、文法)
- 誰向けの添削か。(初心者向け、中級者向け、文学賞を目指す方向け)
- どのような方法で添削を受けるか。(通信講座、通学、オンラインでのやり取り)
- 添削者のスキルや評判は確認できるか。
- どれくらいの日数で添削をしてくれるか。
- 料金はいくらか。
上の視点から、おすすめの添削サイトをご紹介します。
- CWS創作学校
- 公募スクール
- ココナラ
- ランサーズ
- わかつきひかる小説教室
- 小説塾
- ヒューマンアカデミー通信講座
- 東放学園映画専門学校
- Shodo(ショドー)
- Novel Supporter
- 小説形態素解析CGI
それぞれを詳細に説明します。
1. CWS創作学校
1992年に開校したライティングスクールで、入門者から新人賞を狙う上級者まで、受講生にあわせて講座が選べ、添削をしてくれます。
コースは4種類あります。
コース名 | 学べる内容 |
---|---|
創作入門コース |
STEP1 STEP2 |
創作ベーシックコース |
|
創作コース |
|
創作エクストラコース |
|
(出典) CWS創作学校 より
コースはWeb画面で受けられます。まず、講座の目次を確認します。
つぎに、コースのカリキュラムを確認します。
講座のテキストはWeb画面で閲覧できます。また、PDFにして、印刷することもできます。
課題は、Webで提出します。
添削が終わると、添削済みのファイルを確認します。
◆ フィードバック・添削の例
創作入門コース 添削の例
創作ベーシックコース 添削の例
創作コース 添削の例
(出典) CWS創作学校
◆ 料金プラン
コース名 | 受講方法 | 入学金 | 受講料 | 合計 |
---|---|---|---|---|
創作入門コース | eラーニング (STEP1) | 5,500円 | 19,800円 | 25,300円 |
eラーニング (STEP2) | なし | 19,800円 | 19,800円 | |
創作ベーシックコース | eラーニング (STEP1) | 5,500円 | 26,400円 | 31,900円 |
eラーニング (STEP2, 3) | なし | 26,400円 | 26,400円 | |
通信添削 (一括払い) | 11,000円 | 88,000円 | 99,000円 | |
通信添削 (分割払い) | 11,000円 | 12,500円×8回 | 111,000円 | |
創作コース | 一括払い | 11,000円 | 121,000円+33,000円 | 165,000円 |
創作エクストラコース | 一括払い | なし | 72,600円 | 72,600円 |
分割払い | なし | 25,600円×3回 | 76,800円 |
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 未公開
- 添削の仕方: 通信講座
2. 公募スクール
公募情報専門誌「公募ガイド」が提供する通信講座です。入門講座として、小説の書き方や、時代小説、ライトノベルの書き方を学べる講座や、添削に特化した講座があります。
添削講座では、公募に勝つ添削講座と文学賞別添削講座の2講座あります。
現役で活躍する小説家・上野歩先生が作品を添削してくれます。作品の冒頭20ページ(400字詰換算)に赤字で添削を入れ、作品の全体について講評してくれます。
応募したい文学賞が決まっている方へ向けの講座で、対象となる文学賞の攻略法や、どんな作品が向いているのかなどを若桜木虔先生が添削します。
◆ フィードバック・添削の例
–
◆ 料金プラン
講座名 | 料金 |
公募に勝つ添削講座 |
|
文学賞別添削講座 |
|
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 未公開
- 添削の仕方: 通信講座
3. ココナラ
スキルをやり取りできるスキルマーケットで、イラストや漫画、Webサイトの制作、デザインなどの仕事をフリーランスの方に依頼できます。
小説の添削については、256件の出品があります。現役の小説家やプロのライター、現役の編集者に相談できます。(2023年10月21日時点)
出品者を選ぶときには、出品の内容や評価、実績数を参考にします。
また、興味をもった出品者をクリックすると、出品の詳細が掲載されています。そこで、添削の内容や回数をチェックします。
出品している方のプロフィールや経歴を確認します。
◆ フィードバック・添削の例
出品者による(例 文章の書き方、アドバイス、感想や文章校正、リライト)
◆ 料金プラン
出品者による(例 6,000円~32,000円)
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 出品者による
- 添削の仕方: オンライン
4. ランサーズ
ランサーズは、インターネット上のクラウドソーシングサービスで、フリーランスや副業者と仕事のやり取りを行うことができます。
ランサーズでは、小説の添削を依頼できる出品者が31件います。(2023年10月21日時点)
興味を持った出品者を見つけた際には、提供する業務内容や料金を確認できます。
また、出品者のプロフィール、経歴、そしてこれまでの活動内容を確認できます。
多くの実績と高い評価を持つ出品者を見つけることができるため、信頼できる方に依頼できます。
◆ フィードバック・添削の例
出品者による
◆ 料金プラン
出品者による(例 13,000円~30,000円)
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 出品者による(例 納期3日~5日)
- 添削の仕方: オンライン
5. わかつきひかる小説教室
小説家のわかつきひかるが運営する添削サービスです。
小説の書き方を学びつつ、添削を受けられます。小説の書き方では、6ヶ月分の教材が届き、課題を解いて送ります。提出後、1ヶ月以内に添削とコメントが返ってきます。
- 文法、原稿用紙の使い方、視点、人称
- 情景描写、心理描写、外見描写
- 起承転結の起と結を覚えよう。
- ログラインを覚えよう
- ショートショートを書こう
- ショートショートを書こう(その2)
(出典) 小説家わかつきひかるのブログ より
なお、冒頭原稿用紙20枚の添削、アドバイスを行うコースもあり、メールで講評をもらえます。講評の視点を挙げています。
◆ フィードバック・添削の例
- 文法、誤字誤用
- 文章がジャンルに合っているか
- 描写の過剰、あるいは不足。説明になっていないか
- 視点の統一はなされているか
- 投稿先は正しいか。カテゴリーエラーではないか
- 冒頭がおもしろいか
- あらすじはおもしろいか
- 何次選考まで通過するか
(出典) わかつきひかる小説教室 添削等のご案内
なお、YouTubeで小説の添削の仕方が掲載されていたので、ご紹介します。
◆ 料金プラン
- メール添削コース: 20,000円
- 郵送添削コース: 22,000円
- 添削コンパクトコース: 12,000円
- 通信添削:
- 原稿用紙50枚まで: 5,000円
- 51枚~100枚: 10,000円
- 101枚~150枚: 15,000円
- 151枚~200枚: 20,000円 (以降、50枚ごとに5,000円増)
- 講評シート: 5,000円
◆ 追加オプション
- プロットチェック:1件 7,000円
- 仕事の悩み相談:1件 2,000円
- 商業PR小説執筆:原稿用紙1枚 2,000円
- 地方文学賞選考委員サービス:一次選考からする場合は短編小説一本あたり 2,000円から
- デビュー時お助けサービス:定額質問しほうだい 月2,000円
出品者による(例 納期3日~5日)
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 1週間
- 添削の仕方: 通信講座
6. 小説塾
作家・薄井ゆうじが塾長として、小説を添削、講評、アドバイスしてくれる通信講座です。1作品1回完結講座と、全6回・課題コースの2種類があります。
- 1作品1回完結講座は、自由に書いた作品を添削、講評してくれます
- 全6回・課題コースは、6回ぶんのテキストが送られてきますので、テキストの最後にある課題に従って、小説を書きます。
◆ フィードバック・添削の例
- 誤字脱字や、言葉の使用方法の間違い
- 整合性として、つじつまの合わない部分の指摘
- 物語の出し入れの順序
- 前半の読者の興味のひき方、中盤の盛り上げかた
- 後半の感動や読後感を意識した書き方
- 題名へのアドバイス
- 登場人物の名前や性格づけ
(出典) 小説塾 よくある質問 より
◆ 料金プラン
1作品1回完結講座の場合
- 100枚コース: 20,000円
- 150枚コース: 25,000円
- 200枚コース: 30,000円
- 300枚コース: 40,000円
- 400枚コース: 50,000円
- 500枚コース: 60,000円
- 600枚コース: 70,000円
- 800枚コース: 80,000円
全6回・課題コースの場合
36,000円
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 1~2週間程度(200 枚以下の場合)
- 添削の仕方: 通信講座
7. ヒューマンアカデミー通信講座
ヒューマンアカデミーが提供する通信講座で、文章の書き方から、作品作り、プロモーションの仕方までを学ぶことができ、プロのライターが指導にあたってくれます。
物語の着想やストーリー構成、キャラクター設定、セリフの書き方などを段階的に学習できます。
講座では課題を提出し、プロのライターから個別に添削を受けられます。具体的なフィードバックを通じて、自分の弱点を理解し、より良い作品へとブラッシュアップできます。
講座の詳細を説明する動画がありましたので、ご紹介します。
◆ フィードバック・添削の例
口コミを調べていたところ、添削によって自分の小説に欠けていた要素や改善すべき点を的確に指摘され、スキルの向上につながったと良い評価が多いです。
これまで何本か小説を書いてきましたが「自分の小説には何かが足りない」、そんな思いがずっと心の中にあり、この小説・ライトノベル通信講座を受講ました。その『足りないモノ』にたして、この講座は十分な気付きを与えてくれました。今は最後の課題に取組中です。講座修了後、この講座が気付かせてくれた足りなかったモノを踏まえて、新たに作品を書いて行くのがとても楽しみです。
「説・ライトノベルの講座」受けて、特に短編小説を書く事を、家で黙々と練習していました。で、中日新聞に、「300文字小説のコーナー」がある事を知り、応募をしたら掲載されました。実に嬉しかったです。
今回はどちらかと言うと、エッセイのような小説の感じで、実体験をもとに書くと掲載される傾向が強かったので、その辺も考慮して、実体験を物語風にしたところ、見事に掲載されました。イラストも付けて下さり、更に嬉しかったです。
地道な努力の大切さ、沢山書く事の大切をつくづく思いました。継続的な努力は報われるんだなと。やってきた事が無駄にはならない事は、やはり嬉しいです。無駄がなく、仕事で疲れた日でも受講することができます。教え方も簡潔で分かりやすく纏まっており、無理せず継続できます。
(出典)ヒューマンアカデミー通信講座
◆ 料金プラン
172,800円
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 未公開
- 添削の仕方: 通信講座
8. 東放学園映画専門学校
TBSの教育事業本部が設立した学校を前身として創設した東放学園で学べる講座です。
原稿を書くための基本ルールから、ストーリー構成、キャラクター設定、情景描写などを学んだ後、講師による個別指導を受けられます。
講義、課題、添削、講評を繰り返しつつ、学習を進めます。
◆ フィードバック・添削の例
学校の雰囲気がYouTubeに掲載されていたので、ご紹介します。
◆ 料金プラン
未公開
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 未公開
- 添削の仕方: 通学
9. Shodo(ショドー)
無料で使えるAIによる文章の校正ツールです。変換ミスや、誤字脱字、敬語の間違いを指摘してくれます。
例えば、次のような文章を入稿して、校正してもらいました。
すると、次のような指摘をしてくれました。(例 「駅に建っていた」を「駅に立っていた」への修正を提案しています)
ほかにも、敬語や二重敬語のチェック、表記のゆれなどをチェックしてくれます。(例 下の文章は、「ご希望されますでしょうか」を「ご希望されますか」への修正を提案しています。)
◆ フィードバック・添削の例
タイポ、変換ミス、誤字脱字のチェックを行います。
◆ 料金プラン
Shodoの提供するAI文章校正ツールは無料で使用できます。ただし、通常版よりも機能が制限されていることが記載されています。
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 瞬時(ツールのため)
- 添削の仕方: Web上
10. Novel Supporter
小説の推敲をサポートするツールで、同じ単語や指示語が連続して出現していないかのチェックや、段落の出だしや文章の締めの表現のマンネリ化をチェックできます。
また、一文ごとに色分けされるので、文章の長さを一目でチェックできます。
また、漢字や仮名の混じり具合や比率をチェックしたり、カタカナ表記の含有率も分析できます。
読みやすさを視覚的に分析するため、画数の多い文字を赤色にする機能があります。
検索機能を利用することで、文字の検索や類語辞典で類語を探せます。
◆ フィードバック・添削の例
- 単語近傍探索
- こそあど確認
- 文長の確認
- ルビの追加
- 文字種表示
- 使用単語集計
- 表記ゆれ確認
◆ 料金プラン
無料
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 瞬時(ツールのため)
- 添削の仕方: ツール上に表示(パソコンへのインストールが必要です)
11. 小説形態素解析CGI
入力された小説を解析するツールで、名詞・動詞・形容詞の比率や、文の長さ、句読点の間隔などの数値から、小説の傾向を示す診断をしてくれます。
自分の書いている小説を入力してみます。
小説に対する総評が表示されます。文章の書き方について指摘されるので、参考になります。
◆ フィードバック・添削の例
名詞、動詞、助詞、形容詞、形容動詞、副詞などの割合を解析してくれます。
◆ 料金プラン
無料
◆ 基本情報
- 添削までの日数: 瞬時(ツールのため)
- 添削の仕方: Web上
よくある質問と回答
小説の添削サイトに関するよくある質問と回答をご紹介します。
小説添削サービスの料金は、サービス内容によって変わります。例えば、クラウドソーシングを利用する場合、6,000円〜30,000円程度の料金が一般的です。
また、プロによる個別添削や通信講座の場合、20,000円〜50,000円ほどが相場です。無料で利用できるAI添削ツールもありますので、目的に応じて選びましょう。
初心者向けには、基本的な文章構成やストーリーの展開を学びながら添削を受けられるサービスがおすすめです。例えば、CWS創作学校、わかつきひかる小説教室、ヒューマンアカデミー通信講座 は、初心者向けのカリキュラムを提供しており、基礎からしっかりと学べます。
プロを目指す方には、フィードバックが詳細で、具体的な改善案を提示してくれるサービスがおすすめです。
公募スクールや わかつきひかる小説教室では、作品の質を高めるための厳しめのフィードバックがもらえるので、プロとして活躍するためのスキルアップにおすすめです。
まとめ
本記事は、小説の添削サイトをご紹介しました。おさらいをすると、求める内容によっておすすめのサイトが変わります。
求める内容 | おすすめのサイト |
小説の書き方を学びつつ、添削を受けたい | わかつきひかる小説教室、ヒューマンアカデミー通信講座 |
添削だけしてもらいたい | ココナラ、ランサーズ |
通学で添削してもらいたい | 東放学園映画専門学校 |
無料で添削を受けたい | Shodo、Novel Supporter、小説形態素解析CGI |
文学賞の攻略法を学びたい | 公募スクール |
なお、小説を学べるオンライン講座は別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ 小説を学べるオンライン講座おすすめ10選を比較(無料あり)
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Writer/編集者: 松田康