CMSを比較した場合、どのソフトがおすすめでしょうか。
CMSとは、プログラミングなどの知識がない初心者でも、手軽にホームページやネットショップを作れるシステムです。そこで、14個のおすすめのCMSを例にとり、その特徴をご紹介します。
さらに、CMSを選び前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事では、初心者におすすめの14個のCMSを比較し、比較表と選定方法をご紹介します。
1. おすすめのCMSの一覧
CMSを選ぶときには、5つのポイントを検討したいところです。
- 導入はしやすいか。(簡単に導入できるか。レンタルサーバーは必要か。)
- カスタマイズはしやすいか。(HTMLやCSSの編集は必要か。)
- テンプレートは多いか。
- ネットショップは作れるか。
- 料金はいくらか。
上記ポイントをもとに、おすすめのCMSは、14個あります。
- WordPress
- Wix
- Jimdo
- Strikingly
- Webnode
- Ameba Ownd
- BindUp
- makeshop
- カラーミーショップ
- Joomla
- Drupal
- Adobe Dreamweaver
- EC-Cube
- Blue Monkey
それぞれをご紹介します。
1.1 WordPress
もともとブログ用のソフトウェアです。無料で使える世界を代表するCMSの一つです。テンプレートは豊富ですし、SEO対策も簡単です。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: △ (WordPressをインストールする作業が発生)
- カスタマイズのしやすさ: △ (HTML・CSSの編集が必要)
- デザイン(テンプレートの数): 〇 (100種類)
- ネットショップの可否: ×
- 料金: 無料
1.2 Wix
テンプレートを選び、言葉と画像を入れ替えるだけでホームページを作れます。無料版と有料版があり、広告を表示させないときや、独自ドメインで作りたい場合には有料版を利用します。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: 〇 (インストール作業が不要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 〇 (600種類)
- ネットショップの可否: 〇
- 料金: 月額0円~
【参考記事】 ・ Wixのメリットとデメリット!Wixを使う前に知りたい5つの知識
1.3 Jimdo
テンプレートが40種類と豊富にあり、簡単にホームページを作れます。機能もシンプルでとにかく簡単にホームページを作りたい方向けです。
無料版と有料版があり、広告を非表示にしたいときや、独自ドメインを持ちたいときは有料版(月額965円~)となります。最初からインストールされているため、簡単に導入できます。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: 〇 (インストール作業が不要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): △ (16種類)
- ネットショップの可否: 〇
- 料金: 月額965円(Jimdo Pro) / 月額2,460円(JimdoBusiness)
【参考記事】 ・ Jimdoの6つのメリットと2つのデメリット!
1.4 Strikingly
テンプレートが28種類あり、簡単にお洒落なホームページを作れます。1ページで完結したホームページを作れます。
さらに、ホームページを作るだけでなく、無料でネットショップを作る機能もあります。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: 〇 (インストール作業が不要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 〇 (28種類)
- ネットショップの可否: 〇
- 料金: 月額0円(Free) / 月額8$(Limited)/ 月額16$(PRO)
【参考記事】 ・ Strikinglyの使い勝手と評判!使い方やテンプレート、料金を徹底解説
1.5 Webnode
テンプレートが79種類と豊富にあり、無料で簡単にホームページを作れます。企業向けのサイトや個人向けのサイト、ネットショップのサイトも作れます。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: 〇 (インストール作業が不要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 〇 (79種類)
- ネットショップの可否: 〇
- 料金: 月額0円(Free)/月額378円(Limited)/月額629円(Mini)/月額1,299円(Standard)/月額2,099円(Pro)
【参考記事】 ・ Webnodeの使い勝手と評判!便利な点と不便な点を徹底解説!
1.6 Ameba Ownd
スマホサイトにも対応したホームページやブログを作れます。41種類のテンプレートがあり、おしゃれなホームページがかんたんに作れます。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: 〇 (インストール作業が不要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 〇 (41種類)
- ネットショップの可否: 〇
- 料金(税込): 無料 / 年間9,600円(プレミアム版)
1.7 Bindアップ
質問に答えるだけで、簡単にホームページを作れる便利なホームページ制作ソフトです。2007年にグッドデザイン賞を受賞したホームページ作成ツールです。
業種や目的を選ぶだけで、簡単にホームページを作れます。日本語Webフォントが利用できたり、メルマガ配信サービスなども利用できます。
アンケートや資料請求フォームも簡単に作ってくれ、スマートフォンにも対応しています。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: 〇 (インストール作業が不要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 〇 (16種類)
- ネットショップの可否: 〇
- 料金(税込): 月額528円(エントリー) / 月額2,728円(基本) / 月額8,983円(ビジネス)
1.8 makeshop
ネットショップの構築に特化したCMSです。会員にポイントを付与したり、「あと〇円で送料無料」とついで買いを促したりと、ネットショップの運営に便利な機能が満載です。
最初からインストールされているCMSであり、初心者でもかんたんに利用できます。テンプレートが豊富で、デザインを細かく変更できます。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: 〇 (インストール作業が不要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 〇 (171種類)
- ネットショップの可否: 〇
- 料金(税込): 月額12,100円~
【参考記事】 ・ makeshopの使い勝手と評判!便利な点と不便な点を徹底解説!
1.9 カラーミーショップ
無料でネットショップを作れるCMSです。カート機能や決済機能、商品管理機能、モールの宣伝などができ、テンプレートを選んで登録するだけで、即日開業できます。
最初からインストールされているCMSであり、初心者でもかんたんに利用できます。月額0円から利用できるフリープランと、月額3,300円から利用できるレギュラープランがあります。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: 〇 (インストール作業が不要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 〇 (33種類)
- ネットショップの要否: 〇
- 料金(税込): 月額0円~ / 月額4,950円~
【参考記事】 ・ カラーミーショップの使い勝手と評判!便利な点と不便な点を徹底解説!
1.10 Joomla
オープンソースのコンテンツ管理システムです。ブラウザで簡単にホームページを作れます。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: △ (インストール作業がある)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 未公開
- ネットショップの可否: 未公開
- 料金: 無料
1.11 Drupal
PHPで記述されたオープンソースのCMSです。Facebook、TwitterなどのSNS、Ubercartなどのネットショップのカートツールと連携できます。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: △ (インストール作業が必要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 未公開
- ネットショップの可否: 〇 (Ubercartと連携)
- 料金: 無料
1.12 Adobe Dreamweaver
Adobe社が提供しているCMSです。PCやスマホ、タブレットに対応したホームページを簡単に作れます。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: △ (インストール作業が必要)
- カスタマイズのしやすさ: △ (HTML・CSSの編集が必要)
- デザイン(テンプレートの数): 未公開
- ネットショップの可否: 未公開
- 料金: 月額2,728円
1.13 EC Cube
ネットショップを作成できるCMSです。35,000店舗以上の実績があります。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: △ (インストール作業が必要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 〇 (59種類)
- ネットショップの可否: 〇
- 料金: 無料
1.14 Blue Monkey
法人向けの国産のCMSです。スマホ対応しており、ページを公開する期間を設定することもできます。
◆ 初心者へのオススメ度
- 導入のしやすさ: 〇 (インストール作業が不要)
- カスタマイズのしやすさ: 〇 (HTML・CSSの編集が不要)
- デザイン(テンプレートの数): 未公開
- ネットショップの可否: ×
- 料金: 月30,000円~
2. CMSの比較表
上記でご紹介した内容を表形式でまとめました。
【凡例】〇:容易、豊富 △:多少の知識が必要、豊富でない ×:未対応
WordPress | Wix | Jimdo | Bindアップ | makeshop | カラーミーショップ | |
導入のしやすさ | △(インストール要) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
カスタマイズのしやすさ | △(CSSなど知識要) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
テンプレートの数 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | 〇 | △ |
ネットショップの要否 | △(独自の知識要) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
料金 | 無料(*1) | 月額2,533円 | 月額945円 | 月額528円 | 月額12,100円 | 月額0円/ 3,300円 |
*1:レンタルサーバーを独自に借りる必要があります。
選び方としては、まずはCMSの用途から考えるのが妥当です。ネットショップを作ることが目的であれば、makeshop、カラーミーショップから選ぶことをおすすめします。
一方、ホームページを作ることが目的で、ついでにネットショップの機能も持たせたい場合には、Wix、Jimdoから選ぶことをおすすめします。
そして、ホームページだけを作ることが目的である場合には、WordPress、Wix、Jimdoから選びます。あとは、お試し版を使って、使いやすさや自分の気に入ったテンプレートがあるかをチェックして、選んでください。
3. CMSのシェア
前章で紹介したCMSのうち、シェアの高いCMSはどれでしょうか。
海外の第三者機関によるCMSのシェアの調査(*1)では、日本国内の82%がWordPressとなっています。その後、AdobeのDreaweaver、そしてmakeshopと続きます。
*1: 出典:W3Tech
4. CMSの選び方
CMSを選ぶときには、次の5つの観点で選ぶことをおすすめします。
それぞれの観点を詳細にご紹介します。
4.1 導入のしやすさ
CMSは、(1)サーバーにインストールするタイプと、(2)最初からインストールされているタイプがあります。
(1)のタイプは、レンタルサーバーを自分で用意して、CMSをインストールする手間が発生します。WordPressがこれに該当します。
(2)のタイプは、最初からサーバーにインストールされていて、すぐに利用できます。Wix、Jimdo、Strikingly、Webnode、makeshop、カラーミーショップがこれに該当します。
Webサイト構築の知識がない初心者にとっては、(2)のタイプのほうががラクに作れます。ただし、WordPressもレンタルサーバー各社でインストール用のページを用意している場合があり、比較的かんたんにインストールできます。ITに自信のある方はぜひ挑戦していただきたいです。
【参考記事】・ 格安のレンタルサーバーを比較!おすすめ11選(Wordpress対応など)
4.2 カスタマイズのしやすさ
ホームページのレイアウトを変えたいとき、ヘッダーやフッターの文字を変えたい場合などに
HTMLやCSSなどを編集する必要があるタイプは、WordPressになります。
一方、ドラッグアンドドロップでかんたんに画像やメッセージを変えることができるタイプは
WixやJimdo、Strikingly、Webnode、makeshop、カラーミーショップとなります。
どの程度簡単に使えるかは、お試し版などを使って、確認してみることオススメします。
4.3 デザイン(テンプレートの数)
CMSを選ぶ時に重要なポイントとして、テンプレートの数があります。作りたいWebサイトにあったテンプレートがあれば、あっという間にサイトを作り上げられます。
◆ テンプレートの数が多いCMS
◆ テンプレートの数が少ないCMS
そのため、特に後者のCMSを導入するときには、自分の気に入ったテンプレートがあるか、お試し版などでチェックをすることをオススメします。
4.4 ネットショップの要否
CMSでWebサイトを作るときに、ネットショップを作りたいか否かで選ぶCMSが変わります。もちろん、レンタルサーバーに自らCMSをインストールする方法もありますが、ある程度の知識が必要となります。
初心者の場合は、インストール済みのショッピングカートシステムを利用するほうが、かんたんにネットショップを開設できます。
ネットショップ機能がついているCMSは、Wix、Jimdo、makeshop、カラーミーショップです。本格的にネットショップを作る場合には、ネットショップに特化したCMS(makeshop、カラーミーショップ)のほうが安心感があります。
4.5 料金
WordPressの場合には、WordPressのライセンス使用料などは発生しません。一方でレンタルサーバーの費用が発生します。それ以外のCMSは月額利用料が発生します。
- WordPress ・・・ 無料 (レンタルサーバー費用は必要)
- Wix ・・・ 無料、月額500円~
- Jimdo ・・・ 無料、月額965円~
- Strikingly ・・・無料、月額8$~
- Webnode ・・・ 無料、月額378円~(Limited)
- makeshop ・・・ 月額11,000円~
- カラーミーショップ ・・・ 月額0円~
Wix、Jimdo、makeshop、カラーミーショップについては、レンタルサーバー料金は発生しません。
まとめ
本記事は、代表的なCMS(コンテンツ管理システム)の比較と、シェア、その選び方をご紹介しました。なお、ブログやホームページ、ネットショップの導入の仕方について別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ ネットショップの比較!比較表付き!集客力、機能、手数料で比べる
・ 無料でネットショップが作れる!おすすめのサービス3選
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Writer/編集者: 松田康