ネットショップの開設を検討されている方へ。
ショップ選びは「集客力」「機能」「手数料」この3つの観点から比較することが成功の鍵です。
本記事では、ネットショップ作成ツール9つとショッピングモール5つを「集客力」「機能」「手数料」で比較し、あなたにぴったりなツール選びの方法を解説します。比較表とともに、初心者が失敗しない選び方のポイントもご紹介します。
1. ネットショップの開業方法:独自店舗とモール型の選び方
ネットショップを開業する際、大きく2つの選択肢があります。独自にショップを開店する方法と、ショッピングモールに出店する方法です。それぞれのメリット・デメリットを理解することが、ツール選びの第一歩になります。
| 店舗形態 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 独自にショップを開店 (ASP型ショッピングカート) |
・店舗運営の自由度が高い ・顧客情報を販促で活用できる ・運営費が安い |
・集客に自力が必要 ・軌道にのるまで時間がかかる |
| ショッピングモールに出店 | ・圧倒的な集客力が得られる ・店舗の信用力が高まる ・モール利用者の購買意欲が高い |
・出店料などの運営費用が高い ・顧客情報が得にくい ・運営の自由度が低い |
独自店舗の場合は、自力で集客する必要がある一方で、顧客情報を獲得でき、囲い込みがしやすいメリットがあります。一方、ショッピングモール(例:楽天市場は月間ページビュー33億)に出店すれば、圧倒的な集客力と信用力が得られます。ただし、出店料や販売手数料といった運営費用が大きくなります。
2. ネットショップ選びの3つのポイント:集客力、機能、手数料
ネットショップ選びで最も重要な3つの観点を解説します。
2.1 集客力で選ぶ:初期段階ではモール型が有利
ネットショップの売上は、いかに「お客さんに見つけてもらえるか」で大きく変わります。
経産省の調査によると、ネット売上の35%がスマートフォン経由となっており、スマートフォン対策が必須です。また、多くのお客さんは口コミやレビューを参考にして購入を判断します(参考:総務省データでは、約7割のユーザーが口コミを参考にしているとの結果)。
ショッピングモール出店で得られる集客力は、個人・小規模事業者が自力で得ることは難しいレベルです。一方、ASP型ツール(BASEやカラーミーショップなど)は、スマートフォン対応、SEO対策、レビュー機能などを活用した自力集客が可能です。
2.2 機能で選ぶ:ビジネス成長に必要な拡張性
ネットショップの成長段階によって、必要な機能は変わります。
個人から法人まで対応できる、テンプレート数の多さ、商品登録数の無制限性、メルマガ配信、独自ドメイン対応、Google Analytics連携、ユーザーレビュー機能など、一通りの営業・マーケティング機能を備えたツールが理想的です。
特に以下の機能を確認しましょう:
- テンプレート数と自由なカスタマイズ性(HTML編集対応か)
- 商品登録数の制限
- 無料体験やお試し期間
- 複数の決済手段への対応
- スマートフォン自動対応
- メルマガやステップメール機能
- サポート体制(電話対応があると初心者に親切)
2.3 手数料で選ぶ:見えない費用をチェック
ネットショップ運営では、複数の手数料が発生します。
- 月額費用: 基本的なプラン料金(無料~数万円)
- 販売手数料: 売上に対して引かれる手数料(0~5%程度)
- 決済手数料: クレジットカード決済時の手数料(2.8%~5%程度)
- 出店料: モール型の場合(月額5万~数十万円)
月額費用が無料でも、販売手数料と決済手数料で想定以上の費用が掛かる場合があります。売上を見通した上で、総合的な手数料を比較することが重要です。
3. ASP型ショッピングカート9選の比較
独自店舗を構築する際の、代表的なASP型ショッピングカート9つを「集客力」「機能」「手数料」で比較します。
3.1 makeshop:販促ツール最強級

月額13,750円から使える老舗のネットショップ作成ツールです。
makeshopは、スマートフォン対策やSEO対策が充実しており、集客力に定評があります。電話によるサポートも手厚く、初心者でも開業しやすいツールです。
特に便利な機能が「アイテムポスト」です。これは無料で、Yahoo! ショッピングや価格.comなどに自動で商品を出品できる機能で、商品露出を最大化でき、購入を促進できます。
メリット: 販促ツールが豊富である、サポートが充実している
デメリット: 他のツールと比べて月額料金が高い
◆ 月額費用: 13,750円~55,000円(税込)
◆ 販売手数料: 0円
◆ 決済手数料: クレジットカード 3.675%~4.725%
◆ テンプレート数: 豊富
◆ サポート: 電話、メール
▶ makeshop公式サイト | 【参考記事】makeshopの使い勝手と評判
3.2 カラーミーショップ:無料から始める定番ツール

GMOペパボ株式会社が運営する、月額0円で始められるネットショップ作成サービスです。個人から法人まで、様々な規模に対応できます。
カラーミーショップの強みは、口コミ・レビュー機能が充実していることです。多くのお客さんが(約7割)が商品購入時に口コミを参考にしているため、この機能は販売促進に大きく貢献します。
メリット: 月額0円で開始可能、機能が充実している
デメリット: テンプレート数が限定的
◆ 月額費用: 0円(フリープラン)、4,950円、9,595円(税込)
◆ 販売手数料: 0円
◆ 決済手数料: クレジットカード 2.8%~4.8%
◆ テンプレート数: 複数対応
◆ サポート: メール、電話
▶ カラーミーショップ公式サイト | 【参考記事】カラーミーショップの使い勝手と評判
3.3 おちゃのこネット:小規模向けで低コスト

月額3,960円から利用でき、小規模事業者に人気のツールです。
操作がシンプルで、初めてネットショップを開く人でも分かりやすい設計になっています。小ロット販売や、テスト販売を始めたい人に向いています。
メリット: 月額料金が安い、操作がシンプル
デメリット: 大規模運営には拡張性が限定的
◆ 月額費用: 3,960円~13,200円(税込)
◆ 販売手数料: 0円
◆ 決済手数料: クレジットカード 3.5%(ベーシック)
◆ テンプレート数: 複数対応
◆ サポート: メール
▶ おちゃのこネット公式サイト | 【参考記事】おちゃのこネットの使い勝手と評判
3.4 BASE:個人の副業・起業に最適

月額0円で始められ、スマートフォン対応も自動で行われます。初期費用も必要ないため、個人の副業やテスト販売に最適なツールです。
BASEは、SNS統合やアプリ化により、InstagramやTikTokでの販売も可能です。若い世代のユーザーにリーチしたい場合に有効です。
メリット: 月額0円で始められる、SNS連携が優秀
デメリット: サービス利用料3%+決済手数料3.6%+40円(スタンダードプラン)と実質負担が高め
◆ 月額費用: 0円(スタンダードプラン)
◆ サービス利用料: 商品代金の3%(スタンダードプラン)
◆ 決済手数料: クレジットカード 3.6%+40円(スタンダードプラン)
◆ テンプレート数: 豊富
◆ サポート: メール、有料電話相談
▶ BASE公式サイト | 【参考記事】BASEの使い勝手と評判
3.5 STORES:スマートフォン最適化で新世代対応

フリープラン(月額0円)とベーシックプラン(月額3,480円)の2プランがあり、スマートフォンファーストの設計が特徴です。
STORESは、モバイルユーザーに最適化されたデザインで、若年層を中心とした顧客層にアプローチしやすいツールです。また、メルマガ機能やSNS連携も充実しています。
メリット: スマートフォン対応が優秀、月額0円で開始可能
デメリット: サポートがメール中心。フリープランは決済手数料が高め(5.5%〜)
◆ 月額費用: 0円(フリー)、3,480円(ベーシック)(税込)
◆ 販売手数料: 0円
◆ 決済手数料: フリープラン 5.5%~6.5%/ベーシックプラン 3.6%~4.6%
◆ テンプレート数: 複数対応
◆ サポート: メール
▶ STORES公式サイト | 【参考記事】STORESの使い勝手と評判 | BASEとSTORESを比較!
3.6 ショップサーブ:法人・中堅向けの本格運営ツール

月額25,000円から利用でき、機能性の高さが特徴です。テンプレート150種類以上と、カスタマイズの自由度が高いのが強みです。
HTML編集にも対応しており、デザイナーと協働して本格的なショップを構築したい事業者に向いています。
メリット: テンプレート数が豊富、カスタマイズ性が高い
デメリット: 月額費用が高い、初心者向きではない
◆ 月額費用: 25,000円~(税込)
◆ 販売手数料: 0円
◆ 決済手数料: クレジットカード 3.675%~4.725%
◆ テンプレート数: 150種類以上
◆ サポート: 電話、メール
▶ ショップサーブ公式サイト | 【参考記事】ショップサーブの使い勝手と評判
3.7 Shopify:グローバル展開と高機能性

月額4,850円(ベーシックプラン)から利用でき、世界中で使われているプラットフォームです。※日本では日本円での課金に対応。
Shopifyは、越境ECや複数言語対応、多通貨決済など、グローバル展開に強いツールです。また、アプリを追加してカスタマイズの幅が無限大に近いのが魅力です。ただし、運用には技術知識が必要になる場合があります。
メリット: 越境ECに強い、カスタマイズ性が高い
デメリット: 日本語サポートがやや限定的、操作が複雑
◆ 月額費用: 4,850円~(税込、日本円)
◆ 販売手数料: 0円(Shopifyペイメント利用時)
◆ 決済手数料: Shopifyペイメント 3.25~3.4%(ベーシックプラン)
◆ テンプレート数: 豊富
◆ サポート: メール、チャット(有料プランで充実)
▶ Shopify公式サイト | 【参考記事】Shopifyの使い方と評判
3.8 らくうるカート:EC初心者向けの見守り型サービス

月額3,300円(レギュラープラン)から利用できるリーズナブルなツールです。
らくうるカートは、操作がシンプルで、初心者が迷わないように設計されています。また、電話サポートも手厚いため、困ったときに相談しやすいのが強みです。
メリット: 月額費用が安い、電話サポートが充実
デメリット: 機能が限定的、大規模運営には不向き
◆ 月額費用: 3,300円~(税込、レギュラープラン)
◆ 販売手数料: 0円
◆ 決済手数料: クレジットカード 3.0%
◆ テンプレート数: 複数対応
◆ サポート: 電話、メール
3.9 Squareオンラインショッピング:手数料が業界最安級

月額0円で始められ、決済手数料が2.6%(業界最安クラス)と、手数料を最小限に抑えたい事業者に向いています。
Square社はPoint of Salesシステムで有名で、オフラインとオンラインの統合運営を検討している場合に有効です。
メリット: 月額0円、決済手数料が業界最安
デメリット: テンプレート数が限定的、機能が標準的
◆ 月額費用: 0円
◆ 販売手数料: 0円
◆ 決済手数料: クレジットカード 2.6%
◆ テンプレート数: 複数対応
◆ サポート: メール
▶ Squareオンラインショッピング公式サイト | 【参考記事】スクエアオンラインビジネスの使い方
4. ショッピングモール5選の比較:集客力で選ぶ
圧倒的な集客力を求める場合は、ショッピングモール出店が有効です。代表的な5つのモールを比較します。
4.1 楽天市場:圧倒的な集客力と信用力

月間ページビュー33億という、圧倒的な集客力を誇るショッピングモールです。
楽天市場に出店することで、初期段階から大きな売上を期待できます。モール利用者の購買意欲が高く、信用力も大きなメリットです。ただし、出店料や販売手数料が比較的高いため、ある程度の売上が見込める商品やブランドに向いています。
メリット: 圧倒的集客力、信用力が高い
デメリット: 出店料が高い(月額15,000円~)、販売手数料が高い(2~8%)
4.2 Amazon:B2C市場最大級

世界最大級のオンラインマーケットプレイスです。
Amazon出品を活用すれば、世界規模での販売も可能です。ただし、審査基準が厳しく、事前準備や信用構築が必要です。
メリット: 圧倒的な市場規模、グローバル展開可能
デメリット: 審査が厳しい、規約が厳格
4.3 Yahoo!ショッピング:出店料0円モデル

出店料が0円という、ショッピングモールでは珍しいビジネスモデルです。
販売手数料と決済手数料で収益化する仕組みのため、初期投資を抑えたい出店者に向いています。集客力は楽天市場に次ぐレベルです。
メリット: 出店料0円、集客力が高い
デメリット: 販売手数料が必要(1~15%)
4.4 au PAY マーケット(旧Wowma!)

auコマース&ライフ株式会社が運営するショッピングモールです。2020年5月に「Wowma!」から「au PAY マーケット」に改名されました。au経済圏のユーザーにアプローチしやすいのが特徴です。
auのサービス(au PAYポイントなど)との連携が強みで、au利用者への訴求力があります。
メリット: au経済圏との連携、au PAYポイント施策が活用可能
デメリット: 楽天やAmazonと比べて集客規模が小さい
4.5 Qoo10:若年層向けのモール
Qoo10は、若年層ユーザーが多いショッピングモールです。
ファッションや化粧品、トレンド商品を扱う場合に有効です。アジアでの認知度も高く、越境ECに関心がある場合も検討する価値があります。
メリット: 若年層ユーザーが多い、アジア展開可能
デメリット: 単価が低い商品の出品が多い傾向
5. 比較表:ASP型9ツール一覧
ASP型ショッピングカート9つを、「月額費用」「販売手数料」「決済手数料」「テンプレート数」「サポート」で一覧比較します。
| ツール名 | 月額費用 | 販売手数料 | 決済手数料 | テンプレート | サポート |
|---|---|---|---|---|---|
| makeshop | 13,750円~ | 0円 | 3.7~4.7% | 豊富 | 電話・メール |
| カラーミーショップ | 0円~ | 0円 | 2.8~4.8% | 複数 | メール・電話 |
| おちゃのこネット | 3,960円~ | 0円 | 3.5%~ | 複数 | メール |
| BASE | 0円 | サービス利用料3% | 3.6%+40円 | 豊富 | メール |
| STORES | 0円~3,480円 | 0円 | 5.5~6.5%(フリー)/3.6~4.6%(ベーシック) | 複数 | メール |
| ショップサーブ | 25,000円~ | 0円 | 3.7~4.7% | 150種類以上 | 電話・メール |
| Shopify | 4,850円~(日本円) | 0円 | 3.25~3.4%(Shopifyペイメント) | 豊富 | メール・チャット |
| らくうるカート | 3,300円~ | 0円 | 3.0% | 複数 | 電話・メール |
| Square | 0円 | 0円 | 2.6% | 複数 | メール |
6. よくある質問(FAQ)
はい、可能です。BASEやカラーミーショップなど、月額0円で始められるツールがあります。個人事業主として開業届を提出すれば、個人でもネットショップの運営ができます。ただし、売上が一定額を超えた場合は、税務申告が必要になります。
はい、必須と言えます。経産省の調査によると、ネット売上の35%がスマートフォン経由です。ほとんどのツールが自動でスマートフォン対応していますが、デザインの見栄えをしっかり確認しましょう。
初期段階から大きな売上を目指すなら、ショッピングモール(楽天市場など)がおすすめです。顧客囲い込みや、ブランド構築に力を入れたいなら、ASP型ショッピングカート(BASEやmakeshopなど)が向いています。多くの事業者は、両方を並行運営しています。
ツールによって異なります。makeshop、カラーミーショップ、ショップサーブ、らくうるカートは電話サポートがあります。月額0円のツール(BASE、STORES、Square)はメール対応が中心ですが、有料プランで電話対応を追加できる場合もあります。初心者の方は、電話サポートがあるツールを選ぶことをおすすめします。
月額費用と手数料の総合で判断する必要があります。月額0円でスタートしたいなら、BASE(月額0円、サービス利用料3%+決済手数料3.6%+40円)またはSquareオンラインショッピング(月額0円、決済手数料2.6%・販売手数料0円)がおすすめです。売上が見込める場合は、makeshopやショップサーブの方が総合コストが安くなる場合もあります。
7. まとめ:あなたに最適なネットショップ選び
ネットショップ選びで最も重要なのは「あなたのビジネスの目的」を明確にすることです。
個人や副業から始めたい人: BASEやカラーミーショップ(月額0円)がおすすめです。初期投資を抑え、テスト販売しながら事業を成長させることができます。
本格的に事業化したい人: makeshopやショップサーブなど、サポートが手厚く機能が充実したツールがおすすめです。初期投資は大きくなりますが、販促ツールやSEO対策が優れており、売上拡大につながりやすいです。
初期段階から大きな売上を目指す人: 楽天市場やYahoo!ショッピングなどのショッピングモール出店をおすすめします。集客力が圧倒的で、信用力も得られます。
グローバル展開を検討している人: Shopifyをおすすめします。越境ECや多通貨決済、複数言語対応など、グローバル展開に必要な機能が充実しています。
本記事の比較表とポイントを参考にしながら、複数のツールを試してみることをおすすめします。多くのツールが、無料体験やお試し期間を用意しているため、実際に使ってみて「操作感」や「デザイン」が自分に合うかを確認することが成功への道です。
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