ShopifyとWordPressを比較した場合、どのような違いがあるのでしょうか。
ネットショップの作りやすさや、デザインのカスタマイズのしやすさに違いがあります。さらに、セキュリティ対策やサポートの充実度、月額費用も異なります。
そこで、ShopifyとWordPressを選ぶ前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、ShopifyとWordPressを7つのポイントで比較し、その違いをご紹介します。
1. ShopifyとWordPressを比較する7つのポイント
ネットショップ作成ツールのShopifyとWordPressを比較した結果、次の7つの違いがありました。
それぞれの違いを詳細にご紹介します。
1.1 導入のしやすさ
【結論】
- Shopify: 〇 (簡単にネットショップを作れる)
- WordPress: × ( サーバーの設定やインストールの作業が手間である)
【比較内容】
Shopifyは、世界で170万の店舗が利用しているネットショップ作成ツールです。誰でも、簡単にネットショップを作れます。具体的な手順をご紹介します。
(手順1) Shopifyのトップページから、自分のメールアドレスを入力します。
(手順2) 商品の販売状況やカテゴリーを回答します。
(手順3) 名前や住所を入力します。
(手順4) 管理画面が見れますので、「商品を追加する」を選びます。
(手順5) 商品のタイトル、説明を入力します。
(手順6) 在庫の数や、在庫切れの場合の販売の可否を入力します。
(手順7) この時点で、「ストアを見る」を選ぶことで、仮のショップが作られています。
(手順8) 仮のショップのイメージを確認できます。
一方、WordPressはオープンソースのソフトウェアで、無料でホームページを作れます。そして、ネットショップに対応したテーマやプラグインを使うことで、ネットショップを作れます。
ただし、Wordpressからネットショップを作るには、次のような作業が必要となります。
◆ Wordpressでネットショップを作成する手順
- レンタルサーバーを選ぶ
- WordPressをインストールし、初期設定を行う
- (Wordpressでネットショップを作る)テーマやプラグインをインストールする
とくに、Wordpressのインストールと初期設定、ならびにテーマやプラグインのインストールには、色々な知見が必要となります。
そのため、手軽にネットショップを導入したい方は、Shopifyがおすすめです。
1.2 テンプレート
【結論】
- Shopify: 〇(81種類のテンプレートがある)
- WordPress: ◯(利用するテーマやプラグインによるが、多様なテンプレートがある)
【比較内容】
ネットショップを作るときには、ショップのデザインの雛形であるテンプレートを使うと便利です。好みのテンプレートを選ぶことで、おしゃれなネットショップを簡単に作れます。
Shopifyは、無料のテンプレートが9種類あります。
さらに、有料のテンプレートが72種類あります。(100ドル~180ドル)
一方、Wordpressは、ネットショップに対応したテーマやブラグインを利用することで、簡単に
おしゃれなネットショップを作れます。
導入するテーマやプラグインによりますが、テンプレートも多いです。なお、主なテーマやプラグインをご紹介します。
◆ WordPressでネットショップを作るときに便利なテーマやプラグイン
- Welcart (WordPress専用のショッピングカート。受注情報、顧客情報を管理)
- ICONIC (WordPressのテーマ。会員ページやカート機能あり)
- WP Olive-CART (商品ページの作成、決済機能あり)
どちらのテンプレートもおしゃれなので、無料お試し期間等を利用して、チェックをし、好みのデザインがあるかを確認します。
1.3 テンプレートの変更のしやすさ
【結論】
- Shopify: 〇(簡単にデザインを変えられる)
- WordPress: △(変更のしやすさは、テーマやプラグインによる)
【比較内容】
Shopifyは、初心者向けのネットショップ作成ツールであり、デザインを簡単に変えられます。たとえば、画像や商品の説明を変えたいときには、管理画面で変更できます。
一方、Wordpressは導入するテーマやプラグインによって、変更のしやすさが変わります。たとえば、Welcartの場合には、マニュアルなどもあり、管理画面で色々とデザインを変えられます。
【出典】 Welcartのマニュアル
一方、他のテーマやプラグインによっては、マニュアルなどが整備されていない場合もあり、自分でHTMLやCSSを編集する必要もあり、作業が煩雑な場合もあります。
そのため、テンプレートを手軽に変更したい場合には、Shopifyはおすすめです。
口コミを調べていたところ、Twitterにコメントがありましたので、ご紹介します。
#shopify の商品メディアにYouTubeのリンク貼れるやん。
めちゃ便利!— bisousxx (@JesuisAurorexx) January 25, 2022
1.4 分析機能
【結論】
- Shopify: ◯(分析ツールが充実している)
- WordPress: △(分析ツールの充実度は、テーマやプラグインによる)
【比較内容】
Shopifyは、ネットショップの売り上げやリピート率などの分析ツールが充実しています。
【出典】 Shopify社ホームページ
たとえば、売上に関する分析では、次のような分析ができます。
- 商品別
- 販売元別
- ディスカウント別
- トラフィックの参照元別
- 請求先ロケーション別
- 通貨別
- チャネル別
- お客様名別
また、利益率という観点では、商品別利益、商品バリエーション別の利益を分析できます。さらに、在庫管理という視点では、在庫販売率、商品別のABC分析ができます。
一方、Wordpressは、テーマやプラグインによって分析機能に違いがあります。とくに、ショッピングカートの機能のみのプラグインの場合には、分析ツールは用意されていないため、注意が必要です。
そのため、ネットショップの分析機能を利用したい場合には、Shopifyはおすすめです。
口コミを調べていたところ、Twitterにコメントがありましたので、ご紹介します。
ECサイトネタ続き。Shopify の凄みは分析の管理画面の見やすさ。個人的にGoogleアナリティクスとワードプレス併用と比較すると気軽さと便利さが劇的に変わる。変動見るのが楽しみな為に色んな施策したくなる心理を作り出すのは強すぎる。分析に関して国内のウェブショップサービスは比較にならいと思う
— なずめろ (@naz_iro) December 22, 2021
1.5 月額費用
【結論】
- Shopify: × (月33ドル、92ドル、399ドル)
- WordPress: ◯ (レンタルサーバー代が発生する 月500円~)
【比較内容】
Shopifyは、ネットショップを簡単に作れますが、月額33ドル~399ドルが必要となります。
◆ Shopifyの料金プラン
プラン | ベーシック | スタンダード | プレミアム |
月額費用 | 33ドル | 92ドル | 399ドル |
日本のオンラインクレジットカードの手数料 | 3.4% | 3.3% | 3.25% |
アメックス | 3.9% | 3.85% | 3.8% |
一方、WordPressはオープンソースなため、無料となります。そして、テーマによりますが、買い切りタイプが多く、月額費用は発生しない場合が多いです。
ただし、レンタルサーバーの月額費用は必要となります。ただし、主なレンタルサーバーの料金は月額550円~1,000円になります。
◆ Wordpressに対応した主なレンタルサーバー
- エックスサーバー (月額990円~)
- ロリポップ (月額550円~)
- さくらのレンタルサーバー (月額524円~)
そのため、ネットショップの月額費用を抑えたい方は、WordPressがおすすめです。
1.6 セキュリティ
【結論】
- Shopify: ◯(Shopify側でセキュリティの設定がある)
- WordPress: ×(自前で、セキュリティ対策をする必要がある)
【比較内容】
Shopifyは、ログインをするときに、2段階認証を用意しており、不正ログインを防止する仕組みがあります。
また、ShopifyはSSLに対応しており、暗号化通信がされています。さらに、PCI DSS レベル1に準拠しております。
【出典】 Shopifyの安全性について
一方、Wordpressは自分でサーバーにインストールをし、セキュリティの設定を行う必要があります。また、Wordpressのバージョンアップが発生した場合には、自分で対応する必要があります。
そのため、セキュリティ対策を手軽に行いたい場合には、Shopifyはおすすめです。
1.7 サポート
【結論】
- Shopify: 〇 (日本語によるメールでのサポートを受けられる)
- WordPress: △ (導入するテーマやプラグインによるが、サポートがない場合もある)
【比較内容】
ネットショップを運営しているときに、操作方法がわからなかったり、ログインできなくなるなど、トラブルがあった場合にサポートを受けられると安心です。
Shopifyは、日本語によるメールでのサポートを受けられます。
一方、Wordpressの場合は、Wordpressに関するトラブルと、導入したテーマ・プラグインに関するトラブルで切り分けが必要です。
WordPressに関するトラブルは、オープンソースなので、とくにサポートする機関はなく、オンラインでのコミュニティがあります。また、テーマ・プラグインのなかには、サポートをしてくれる製品もありますが、とくにサポートがない製品もあります。
そのため、サポートを受けたい場合には、Shopifyのほうがおすすめです。
2. ShopifyとWordPressの比較表
ShopifyとWordPressの機能や料金を比較しました。
Shopify | WordPress | |
導入のしやすさ | 〇(簡単に作れる) | ×(サーバーの設定作業が発生する) |
テンプレートの数 | 〇(81種類のテンプレート) | △(利用するテーマやプラグインによる) |
テンプレートの変更のしやすさ | 〇(簡単に変えられる) | △(テーマやプラグインによる) |
分析機能 | ◯(分析ツールが充実) | △(テーマやプラグインによる) |
月額費用 | ×(33ドル、92ドル、399ドル) | ◯(主にレンタルサーバー代 月500円~) |
セキュリティ | ◯(セキュリティの設定あり) | ×(自分で、セキュリティ対策が必要) |
サポート | 〇(日本語のメールサポート) | △(導入するテーマによる) |
まとめ
本記事は、ShopifyとWordPressを比較し、その違いをご紹介しました。おさらいをすると、求める内容によっておすすめのツールが変わります。
求める内容 | おすすめのツール |
簡単にネットショップを作りたい | Shopify |
手軽にデザインを変更したい | Shopify |
分析ツールを駆使したい | Shopify |
月額費用を抑えたい | WordPress |
セキュリティ対策で手間をとりたくない | Shopify |
なお、他のネットショップ作成ツールやCMSに関する情報を別記事でまとめています。
【参考記事】・ ネットショップの比較!比較表付き!集客力、機能、手数料で比べる
・ CMSの比較とおすすめ14選!シェア・機能比較表
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Writer/編集者: 松田康