会計事務所を選ぶ前には、どのようなポイントをチェックすればいいでしょうか。
自社の業界に関する知識や業務経験、顧問料の明瞭さ、スタッフのビジネスマナーなどをチェックすることで、信頼できる税理士を探すことができます。また、質問に対する回答の早さや提案力の有無などもチェックしたいところです。
そこで、会計事務所を選ぶ前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、会計事務所の選び方をご紹介します。
1. 信頼できる会計事務所の条件
信頼できる会計事務所を探すときに、チェックしたいポイントは5点あります。
- こまめにアドバイスをくれるか
- いつでも電話やメールをすれば助言してくれるか
- 自分の業種・業界に対する知見があるか
- スタッフを含めて。言葉遣いや服装などがしっかり行き届いているか
- 顧問料に関する説明が明瞭か
詳細をご紹介します。
1.1. アドバイス
よく決算直前になって、慌てて経理処理を行なうことや、税務申告の直前になって納税額が多額であることがわかり、慌てて資金集めをする場合があります。
やはり、日頃から会社の状況をチェックしてもらい、対策すべき内容があれば提案してもらうなど
こまめに適切なアドバイスをくれる事務所のほうが信頼できます。
また日ごろから情報収集を心がけていて、会社の状況を見据えながらさまざまな視点で、中長期的な提案をしてくれる事務所だとさらに安心感があります。
1.2. スピード感
税制改正について、メールで相談をしたところ、何日も返事がなくて困ったという声も聞くときがあります。やはり、問合せや依頼事項に迅速に対応している事務所のほうが信頼できます。
すぐに対応できなくてもいつまでに回答するのか期限を教えてくれる事務所のほうが安心できます。税理士事務所に問合せをしたときに、そのメールの対応や回答内容などをチェックすることをおススメします。
1.3. 業種・業界に対する知見
業界によって会計処理は異なり、自分の業界に対する知見があるかを確認します。業種が異なれば会計処理も異なりますので、顧問先の企業で自社と同じ業種があるかをヒアリングしましょう。
ひとつの方法として、自分の業種で、どのような節税の仕方があるのかを質問してみるのも一案です。「以前、貴社と同じ業界の会社の決算をお手伝いしていますが、節税の仕方として〇〇を提案しました」というような回答をもらえれば安心です。
1.4. 社員教育
会計事務所と顧問契約を結ぶ前に、税理士やスタッフの言葉遣いや服装などをチェックして、しっかりとした社員教育ができているかをチェックすることも大事です。
事務所に訪問したら、税理士やスタッフが次の点を守れているか確認します。
- 社会人としてきちんとした身だしなみをしている
- 言葉遣い、態度を社会人としてきちんとしている
- 挨拶をきちんとできている
- 決められた時間、期日を守れている
当たり前の行動ができていない事務所は、のちのちトラブルが起こりやすくなります。
1.5. 顧問料
「顧問料が安いので会計事務所を選ぶ」という選択肢もありますが、安いだけで中身は何もないという事務所を選んでは元も子もありません。
コストとサービスのバランスがあるので、顧問料に関してしっかりした説明ができるか確認をすることが大切です。
【便利な条件】 自社で同じ会計ソフトを使っている
信頼できる会計事務所という条件には合致しませんが、会計事務所を選ぶ際に、同じ会計ソフトを使っている事務所の場合、会計データを渡すときに、データの互換性に問題がないなどの利便性があります。
また、最近はクラウド会計というソフトを使うことで、自社の会計データを会計事務所側も直接見ることができるようになりました。
なお、いまは会計事務所側も努力して、クライアントが使っている会計ソフトを導入して対応してくれる事務所もあります。ぜひ、ヒアリングをしてみてください。
2. 会計事務所に依頼できる業務と相場
そもそも税理士に依頼できる仕事はどんな内容なのでしょうか。
一般的に、税理士に依頼できる仕事は、主に4点あります。
- 税理代理(確定申告書の作成、提出)
- 記帳代行(帳簿の記帳代行)
- 会計指導(会計ソフトの使用方法や仕訳の入力方法を指導、節税対策の支援)
- 給与計算
確定申告だけを単発で依頼する方法もありますし、顧問契約を結び毎月定額の顧問料を払うことで、経理や税務全般の相談に乗ってもらうこともできます。
上記のような業務を税理士に依頼するのは決して安くありません。顧問料だけで月に1~2万円、記帳代行は月に2~3万、決算申告は月額顧問料の4~6か月分と言われています。それだけの費用を払う以上、できるだけ信頼できる会計事務所に依頼したいところです。
まとめ
本記事は、信頼できる会計事務所の選び方をご紹介しました。
やはり顧問料だけでなく、提供してくれるサービスと顧問料を比較したいところです。ご自分の要望にあった税理士が見つかる一助になれば幸いです。
なお、起業したてのときは、できるだけ経理作業は自分でできるようにし、必要に応じて税理士に相談するほうがコストを削減できます。開業したての方が自力で経理作業をするときに、ToDoリストをまとめました。興味がございましたらご覧ください。
【参考記事】 独立・開業時の経理術! いつ、なにをすればいいのか?
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Writer/編集者: 松田康