STORESは人気のネットショップ作成ツールですが、使いやすさや評判はどうでしょうか。
初心者でも簡単に、ネットショップを作れます。さらに、メルマガを送れたり、セールをしたり、ギフトラッピングや定期購入などにも対応しています。また、決済方法も豊富です。
一方で、顧客リストを作れない点、電話によるサポートがない点は注意が必要です。そこで、STORESを利用する前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、STORESの使い勝手と評判、使い方をご紹介します。
1. STORESのメリット
STORES(ストアーズ)のメリットは、20個あります。
- 無料で使える
- テンプレートが多い
- 決済方法が豊富である
- Instagramで商品を売れる
- メルマガを送れる
- レビュー機能を使える
- 割引を設定できる
- ギフトラッピングや領収書の同封を設定できる
- 予約販売ができる
- 定期販売ができる
- まとめ販売ができる
- お知らせを表示できる
- FAQを表示できる
- 売上金を翌日に入金できる
- 送料を設定できる
- 英語対応できる
- 納品書を印刷できる
- シークレット販売ができる
- Google Analyticsと連携できる
- シール機能がある
それぞれを詳細にご紹介します。
1.1 料金プラン
STORESは料金プランは2種類あり、フリープランとスタンダードプランがあります。手数料を抑えたい場合や、独自ドメインやSTORESのロゴを非表示にしたい場合、スタンダードプランにする必要があります。
◆ STORESの料金プランとその違い
プラン名 | フリープラン | スタンダードプラン |
月額料金(税込) | 0円 | 2,980円 |
手数料 | 5.5% | 3.6% |
独自ドメイン | × | 〇 |
STORESのロゴ非表示 | × | 〇 |
アクセス解析 | × | 〇 |
フリープランでもネットショップの運営に便利な機能が使えます。その使い方を説明します。
機能 | フリー | スタンダード | 使い方 |
テンプレート | 〇(48種類) | 〇(48種類) | 1.2 |
決済方法 | △(10種類) | 〇(12種類) | 1.3 |
Instagram販売 | 〇 | 〇 | 1.4 |
メルマガ | 〇 | 〇 | 1.5 |
レビュー | 〇 | 〇 | 1.6 |
割引の設定 | 〇 | 〇 | 1.7 |
ギフトラッピング | 〇 | 〇 | 1.8 |
予約販売 | 〇 | 〇 | 1.9 |
定期販売 | 〇 | 〇 | 1.10 |
まとめ販売 | 〇 | 〇 | 1.11 |
お知らせ | 〇 | 〇 | 1.12 |
FAQ | 〇 | 〇 | 1.13 |
売上金の翌日入金 | 〇 | 〇 | 1.14 |
送料の設定 | 〇 | 〇 | 1.15 |
英語対応 | 〇 | 〇 | 1.16 |
納品書の印刷 | 〇 | 〇 | 1.17 |
シークレット販売 | 〇 | 〇 | 1.18 |
Google Analytics連携 | × | 〇 | 1.19 |
シール | 〇 | 〇 | 1.20 |
【参考記事】 ・ BASEとSTORESを比較!機能・手数料・使いやすさで比べる!
1.2 テンプレート
STORESのテンプレートは、48種類利用できます。
デザイン性の高いテンプレートが多く、例えば、サイドにナビゲーションが付いたり、キャンペーンやSNSなどを掲載できるテンプレートがあります。
あるいは、フルスクリーンに商品の写真を掲載できるテンプレートもあり、より本格的なショップを作れます。
また、3ステップで、どこへでもショップボタンを設置することができます。
1.3 決済方法
STORESは、決済方法が10種類と豊富に用意されています。なお、フリープランは、代金引換とAmazon Payを利用できません。一方、スタンダードプランは決済方法を自由に選べます。
◆ STORESの決済方法
決済方法 | フリープラン | スタンダードプラン |
クレジットカード | 必須 | 必須 |
コンビニ決済 | 必須 | 選択可 |
翌月後払い(Paidy) | 必須 | 選択可 |
銀行振込 | 必須 | 選択可 |
Pay-easy | 必須 | 選択可 |
PayPay | 必須 | 選択可 |
PayPal | 必須 | 選択可 |
キャリア決済 | 必須 | 選択可 |
楽天ペイ | 必須 | 選択可 |
代金引換 | × | 選択可 |
Amazon Pay | × | 選択可 |
1.4 Instagramとの連携
2017年の流行語大賞で「インスタ映え」が選ばれたように、Instagramなどに見映えのいい写真を掲載することで、商品への売れ行きに大きな影響を与えます。
【出典】 経産省資料 電子商取引の市場調査
STORESは、Instagramに投稿する際に、商品とのタグ付けが簡単に行えるようになっています。Instagramに掲載された写真から、3クリックで商品の詳細ページまでに到達します。
Instagramからの集客を見込める点で、便利なツールと言えます。
なお、Instagramとの連係の仕方もわかりやすく、ショップを開設した後は、手順に従って行うことで、販売を開始できます。
1.5 メルマガ
STORESは、お客様に無料でメルマガを無制限に送れます。過去に商品を購入をしたお客様に、一斉にメールを送れます。そして、テンプレートを選ぶことで、簡単にHTMLメールを作れます。
(手順1) 「メルマガを作成」を選びます。
(手順2) メールの件名や、送信対象、テンプレートを選びます。
(手順3) メールの本文を編集し、画像を登録すれば、メルマガを作れます。
なお、メルマガを送るときに、送信者を「購入者・フォロワー」「購入者:1回購入」「購入者:1か月以内」「購入者:リピーター」など、分類して送れます。
口コミを調べていたところ、Twitterにコメントがありましたので、ご紹介します。
ネットショップはBASEを使っていたけど、7月からstoresに乗り換えようと思う。
先日ショップを
整えたばっかりですけど
もっと充実させたくて
storesのメルマガに興味が湧いて
やりたくなりました。ショップとメルマガの連携
普通に考えて便利やんか♡今までなぜ気づかなかったんやろ。
— mica (@ayaerimica) June 21, 2021
3日目ありがとうございました。
STORESの機能で初めてメルマガを使ってみました。めちゃ便利。
でも元々、新入荷の通知は自動で配信されてるようですね。
オンラインショップ、21時から販売開始です。https://t.co/GBI8z6lgm4 pic.twitter.com/HBPQkcQExW— GALLERY IRO (@gallery_iro) June 25, 2021
1.6 レビュー機能
平成28年情報通信白書で、ネットショップで商品を買う場合に、お客様は、レビューを「かなり参考にする」「まあ参考にする」が6割以上であることが掲載されています。
【出典】 総務省 平成28年情報通信白書
STORESは、レビュー機能を簡単に利用できます。レビュー機能では、お客様は評価を5段階で選べ、コメントを残せます。店舗側が返信をする機能があります。
【出典】 STORES Magazine 【レビュー機能が大幅リニューアル】新しくなったレビュー機能で売上アップを!
1.7 割引
STORESは全アイテムに対して、一括で割引を行えます。
割引率は0%~95%まで選ぶことができ、「設定」をクリックすることで、公開しているアイテムについて、すべて一括で割引を設定できます。
1.8 ギフトラッピング
STORESは、ギフトラッピングや、領収書の同封などを設定できます。ギフトラッピングで追加料金が発生する場合には、料金を設定できます。
1.9 予約販売
STORESは、予約販売ができます。商品が入荷する前から、商品を予約販売したいときに便利です。
商品のアイテムを登録するときに、発売できる時期を登録することで予約販売できます。
【出典】 STORES MAGAZINE 商品の予約販売が出来るようになりました
1.10 定期購入
昨今、サブスクリプション型のビジネスが増えています。大和総研による調査では、動画や音楽の配信だけでなく衣装やバッグ、玩具・絵本のレンタルなどのサービスも紹介されています。
【出典】 大和総研 サブスクリプションとシェアリングエコノミー P2
なお、STORESは定期購入をする機能が用意されています。
毎週~3か月までの自由に販売期間を設定でき、無料でスタートできます。
1.11 まとめ販売
STORESは、同じ商品をまとめて買うと、割引になる機能が利用できます。
たとえば、珈琲ドリップを5個以上買うと、2個目から20%OFFになるといった機能が使えます。
まとめ販売を始めたい場合には、アイテムを登録し、〇個以上購入すると、いくら値引きできるかなどの情報を登録します。
1.12 お知らせの表示
STORESは、ショップのTOP画面に、お知らせを表示できます。新商品やキャンペーン・セールの告知、休業のお知らせなどを伝えられます。
具体的には、タイトルや画像、本文などを入力し、公開日を設定することで告知できます。
1.13 FAQの表示
STORESは、FAQを掲載できます。送料や配送日、配送業者など、お客様からよくある問合せ内容をネットショップ上に知らせます。
質問内容と、回答内容を記入し、保存することでショップ上に表示できます。
1.14 売上の入金日
STORESは、通常の振込では最大2か月かかります。一方、スピードキャッシュ機能を利用することで、最短で翌日に入金できます。
【出典】 STORES スピードキャッシュ機能
その代わり、フリープランは3.5%、スタンダードプランは1.5%の手数料が必要となります。仕入れの資金が急遽必要になった場合などに便利です。
1.15 送料設定
STORESは、宅急便、ポスト便、定形外郵便などの発送手段ごとに送料を設定できます。
さらに、地域毎に送料を設定できます。
1.16 英語対応
越境ECなどで海外に商品を販売したいときに、英語対応をしていると便利です。
STORESは管理画面で英語対応を「ON」に設定するだけで、買い物かごの表記や、値段の表示などを英語に変更できます。
さらに、自動返信メールなども英語表記に変わります。ただ、注意点としては、英語表記にしてしまった場合、日本語は併記されないため、もう一つショップを作る必要があります。
1.17 納品書
STORESは、納品書を簡単に印刷する機能があります。オーダーリスト画面で、注文情報を選び、出力するを選ぶことで納品書を印刷できます。
【出典】 STORES 納品書をPDF出力して、作成の手間を簡略化しよう!
そして、販売主情報とメッセージを入力し、「納品書を発行する」ボタンを押すことで、納品書がPDFで出力されます。
1.18 シークレット販売
STORESはシークレット販売機能があります。具体的には、ストアにパスワードを設定し、該当するパスワードを知っているお客様のみ、商品を買うことができます。
常連客やお得意様にのみ、売り場を提供したいときに便利な機能です。
1.19 Google Analytics連携
STORESは、Google Analyticsと連携できます。Google Analyticsと連携することで、各ページのアクセス数の推移や、平均の滞在時間、直帰率などを調べられます。
連携をするときには、Google Analyticsのトラッキングコードを下の画面に入力するだけで、設定できます。
なお、Google Analyticsと連携をするには、スタンダードプランが必要です。
1.20 シール
STORESは、シールという機能があります。
商品の左上にSALE、NEW、HOT、予約商品、受注生産などの画像を貼り付けられます。
こうすることで、初めてのお客様に「人気の商品」「新商品」などを伝えられ、迷わずに商品を買うことが出来ます。
2. STORESのデメリット
前章ではSTORESのメリットをご紹介しました。次に、評判とは異なり、デメリットをご紹介します。主に、3点あります。
それぞれを詳細にご紹介します。
2.1 電話サポート
ネットショップを運営しているなかで、システムのトラブルなどが発生した場合に、電話でサポートを受けられると助かります。STORESは有料プランでも電話によるサポートがありません。
電話のサポートが必要な場合には、他のネットショップ作成ツールを検討する必要があります。
【参考記事】 ・ ネットショップの比較!比較表付き!集客力、機能、手数料で比べる
2.2 クレジットカードの審査
STORESは、クレジットカードを利用するためには、カードの審査が必要となります。そして、審査に落ちた場合には、クレジットカードの決済ができません。
【出典】 クレジットカード決済利用審査】審査が不通過の場合はどうなりますか?
一方、STORESとよく比較されるBASEの場合には、クレジットカードの審査をする必要がなく、クレジットカード決済を利用できます。
【参考記事】 ・ STORESとBASEを比較!機能・手数料・使いやすさで検証
2.3 顧客リスト
STORESのフリープランは、顧客リストを一覧でダウンロードできません。フリープランで顧客リストを使えるようになりました。
そのため、顧客データをリスト化して使いたい場合には、プレミアムプラン(*3)のオーダーリストという機能が必要です。オーダーリストという機能で、顧客名や住所、電話番号、メールアドレスなど情報を閲覧できます。
STORESのやり方・始め方
最後に、STORESのやり方や、ショップの開設方法をご紹介します。
(手順1) STORESのホームページにアクセスし、右上にあるアカウント作成をクリックします。
(手順2)メールアドレスとパスワードを入力して、「今すぐ始める」をクリックします。
これで、仮のショップは出来上がります。その後は、デザインを修正し、商品を登録すれば、ネットショップを始められます。
まとめ
本記事は、STORESの使い勝手と評判をご紹介しました。
おさらいをすると、STORESのメリットは多く、フリープランでも本格的なネットショップを作れます。ただし、独自ドメインで運用したい場合や、手数料を抑えたい場合には、スタンダードプランにする必要がありました。
また、電話によるサポートがない点や、顧客リストをダウンロードできない点は不便です。そのため、つぎのようなニーズがある方にはおすすめできます。
◆ STORESをおすすめできる方
- これから、ネットショップを始めたい方(無料で手軽に始められるため)
- 基本的な機能があれば十分な方(メルマガ、セール、クーポンなどの機能がある)
- 売上が継続的に入るか明確でない方
一方、次の方はおすすめできません。
- 電話によるサポートを受けたい方
- クレジットカードの審査をせずに利用したい方
-
顧客データをダウンロードしたい方
なお、他のネットショップ作成ツールに関する情報は別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ ネットショップの比較!比較表付き
・ BASEとSTORESを比較!機能・手数料・使いやすさで比べる!
・ BASEとカラーミーショップを比較!機能・手数料・使いやすさを比べる
・ ネットショップの仕入れ先を探す!6つの方法と注意点
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Writer/編集者: 松田康
教職を退職後、手描きイラストでネットショップを考えています。今KUMOKUMOというサイトと交渉中です。
個人は27万円かかります。卒業記念や将来の夢をイラストにしてます。先生たち向けという感じですが、これまで100枚以上あって、どうにか広げていけたらと思いネット販売を考えました。STOREもいいなと思います。私が作るのもいいのですが、データ販売がSTOREでできるのか?教えてください。
ご質問ありがとうございます。
卒業記念や将来の夢をイラストにするなんて、素敵なお仕事ですね。
ご質問の件ですが、STORESでは、データ販売ができるようです。
販売の事例や具体的な機能は下記に掲載されています。
https://officialmag.stores.jp/entry/2017/01/27/170000
ご参考になれば幸いです。
松田