セレクトショップを開業するには、どのような手順を踏めばいいのでしょうか。
お店の名前を決める。物件を探す。開業費用を見積もる。内外装の工事をする。什器や備品を用意する。開業届を出す。チラシやショップカードを作るなど、様々な作業があります。
そこで、セレクトショップを開業するために必要な作業ステップをまとめました。
本記事は、セレクトショップを開業する方法と14の手順をご紹介します。
セレクトショップの開業までの14の手順
セレクトショップを開業するには、14の作業ステップが発生します。
- 店舗名を決める
- 物件を探す
- 開業費を見積もる
- 内外装工事をする
- 開業届を提出する
- 商品を仕入れる
- 什器を選ぶ
- 貼り紙やチラシで情報発信をする
- ホームページ、ブログを作成する
- SNSやDM、ショップカードを活用する
- 銀行口座を開設する
- 電話回線、パソコン、Fax、レジを購入する
- ラッピング資材、値札シ-ルを用意する
- 商品を陳列する
それぞれを詳細にご紹介します。
1. 店舗の名前
お店の名前を決めます。長すぎず、読みやすい名前のほうが覚えやすく、集客につながりやすくなります。そこで、次の3つのポイントを押さえます。
- 長すぎず、覚えやすい名前にする
- 読まれやすい名前にする
- 同業で使っていない名前にする
なお、同業で使っている店名を利用すると、後のちトラブルの元となります。そこで、商標チェックツールを利用し、店名として使えるかを確認します。
◆ 特許情報プラットフォーム
店の名前を入力して検索ボタンを押すと、類似の商標が表示されます。
2. 物件
セレクトショップとして、物件を探すときには、2つのエリアがおすすめです。
- セレクトショップが多いエリア
- 見込み客の通行量の多いエリア
たとえ、人通りが多くても、歓楽街でオープンしても集客は難しくです。やはり、雑貨店やカフェ、花屋などが多い地域のほうが、雑貨好きのお客様が来店しやすくなります。
物件を探すときには、次のようなポイントをチェックします。
- 駅から徒歩での所要時間
- 立地(道路に面した立地、商店街、テナントビルなど)
- 交通量(車の交通量、通行人の数)
- 周辺の施設(スーパー、コンビニ、デパート、学校、スポーツ施設など)
- 店舗の条件(坪数、賃料、自宅からの距離)
そして、候補となる場所が見つかったら、平日、土日、晴れの日、雨の日の通行量や歩行者の雰囲気などをチェックします。
3. 開業費用
セレクトショップを始めるにあたり、開業費用を見積る必要があります。具体的には次の費用を見積ります。
大項目 | 小項目 | 費用 |
店舗の賃借 | 保証金 | 円 |
敷金 | 円 | |
礼金 | 円 | |
家賃 | 円 | |
不動産の仲介手数料 | 円 | |
内装費用 | 円 | |
外装費用 | 円 | |
什器 | 陳列用の棚 | 円 |
事務用品 | 円 | |
広告宣伝 | チラシ | 円 |
ホームページ | 円 | |
仕入費用 | 開業に必要な商品の仕入れ費用 | 円 |
概算ですが、10坪~12坪のお店の場合、100~400万前後は掛かります。内訳や詳細については、別記事でまとめています。
【参考記事】 ・雑貨屋の開業費用と相場!開業までに必要な費用リスト
4. 内外装の工事
開業までに、内外装の工事を行います。飲食店と異なり、そこまで内外装に費用をかける必要はありません。業者に工事を依頼する場合には相見積をとって、初期投資を抑えるようにします。
なお、施工業者は地元の施工業者を選ぶほうが色々と便利です。オープンした後で、ちょっとした不具合があった場合にもすぐに修理にきてもらえます。
5. 開業届
セレクトショップが開業をするときには、次のような届け出をします。
- 開業届
- 古物商許可申請
- 食品営業許可申請書
お店を開業すると、納税をする必要があります。そのため税務署に開業の届け出を提出する必要があります。なお、開業届けの出し方については、中小企業庁のホームページに掲載されています。
なお、開業届けの入手方法や提出先、期限は、別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ 個人事業主の開業届の入手方法、提出先、期限
また、アンティーク品などの中古品を販売する場合には、古物商許可申請をする必要があります。
所定の警察署の防犯係が窓口になりますので、必要書類を提出し、手数料を支払いします。
また、カフェなどを併設する場合には、食品営業許可申請書の提出も必要となります。詳細は別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ カフェを開業する流れ!開業に向けた12のステップと基礎知識
6. 商品の仕入れ
立地や客層をもとに、取り扱う商品を決めます。そして、商品の仕入れを行います。商品の仕入れは、現金問屋やインターネット、展示会、作家さんから直接仕入れる方法があります。
◆ エトワール海渡
アパレル、服飾雑貨、インテリア、生活雑貨を取り扱う総合卸商社です。オンラインストア(ETONET)もあり、インターネットからも手軽に購入できます。
◆ スーパーデリバリー
アパレル・雑貨の仕入れサイトです。什器や店舗資材なども豊富に取り揃えています。
7. 什器
売り場で商品の陳列用に使用する棚やハンガーなどを用意します。什器を揃えるには、3つの方法があります。
- 什器メーカーで買う
- 施工会社に制作をお願いする
- 自分で用意する
什器メーカーで買う場合には、「店研創意」 ( http://www.tenken.co.jp/ )などが便利です。
インターネットから買い足すことができるので、店舗のレイアウトを変えるために什器を追加で発注したいときに便利です。
8. チラシ
オープンをする前から、告知をします。オープン前から情報を発信することで、開店直後の集客を促します。販促の方法としては、貼り紙やチラシなどで情報を発信します。
貼り紙を作るときには、どのようなお店で、いつオープンするのかを書き、イラストや写真などで目にとまる内容にします。そして、貼り紙の下にお店の詳しい情報を載せたチラシを用意します。
また、チラシを作るときには、タイトル、商品の写真、店舗の地図などを載せます。B5あるいはA4
サイズで作るのが一般的です。
チラシを作るときは、テンプレートサイトが便利です。テンプレートサイトのサンプルや使い方は別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ 反響のでるチラシを作る!テンプレートを上手に使うコツ
・ チラシのタイトルの作り方!グッと心を掴むキーワードと配置方法
9. ホームページやブログ
セレクトショップを宣伝するうえで、ブログやホームページも欠かせません。オープンの1か月前から作り、お店への想い、工事の様子や商品の仕入れ、売り場作りの様子などを情報発信します。
ホームページは作って終わりということはなく、月々の更新をするほうが、活気がでます。そのため、かんたんに自分で記事を更新できるツールのほうが便利です。
・ 代表的なホームページ作成ツール
◆ Jimdo( http://jp.jimdo.com/ )
◆ Wix ( https://ja.wix.com/ )
ホームページを作るときは、自分の店が検索されやすいようにタイトルや本文に、雑貨、セレクトショップ、商品名、ブランド名、地域などをキーワードに入れるようにします。
ホームページ作成料金の相場や、無料でホームページを作る方法を別の記事でまとめています。
【参考記事】 ・ ホームページの作成料金!相場・流れ・費用の抑え方などの基礎知識
・ ホームページを自分で作成する方法!無料で自作できるサービスと使い方
・ 無料ブログと有料ブログの選び方!11社のブログサービスを比較
10. SNS、DM、ショップカード
お店の販促を行うには、SNSやDM、ショップカードが欠かせません。
InstagramやFacebookなどのSNSを使って、商品や店舗の販促を行うのが効果的です。インスタ映えが、2017年度の流行語大賞に選ばれたように、Instagramを使った販促が効果的です。
商品の魅力を写真で伝えるとともに、店舗に誘導する仕組みを用意します。
また、ダイレクトメールやショップカードを使うことも有効です。ダイレクトメールやショップカードの作り方は別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ ダイレクトメール(DM)の書き方!お客様の心をつかむ5つの方法
・ ダイレクトメール(DM)のデザインのコツ、料金、見本、テンプレートを紹介
・ ハンドメイド作家必見!ショップカード・名刺の作り方(見本付き)
11. 銀行口座
店舗を作る前に、お店用の銀行口座を用意します。お店の近くにある銀行や、将来的に融資をお願いしたい銀行で、口座を開設したいところです。
銀行の口座を選ぶときには、アクセスのしやすさ、資金調達のしやすさなどを考慮にいれたいところです。詳細な選び方は、別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ 個人事業主におすすめの銀行口座!口座を選ぶ前に知りたい4つの基礎知識
12. 電話回線やFax、パソコン、レジ
開業をするときには、電話回線やFax、パソコン、レジは必要です。
メーカーとのやり取りをするためにはFaxは欠かせませんし、ブログやホームページの更新などでパソコンを必須です。
さらに、レジも必要です。最近は、タブレットやスマホで利用できる無料のレジアプリが便利です。各レジアプリの詳細は別記事でまとめています。
◆ エアレジ
リクルートが提供している無料で使えるPOSレジアプリです。iPhoneあるいはiPadが必要となります。
【参考記事】・ エアレジの使い勝手と評判!使い方や手数料など、メリットとデメリットを紹介
13. ラッピング資材、値札シ-ル
リボンや包装紙、ギフトボックスなどのラッピング資材を用意します。また、商品には付いていないので値札シールなども用意します。ラッピングは有料のパターンと無料のパターンを用意しておきます。そして、売り場でラッピングの例を見せることも大切です。
14. 商品の陳列
什器に商品を陳列していきます。什器の高さが120cm~150cmの一番売れる場所に、自信のある売れ筋の商品を陳列していきます。
さらに、主力商品の隣に、関連する商品を置くことでセット買いして頂けるようにします。また、商品を置くときには、商品のフェイスを正面に向けるようにして、お客様に見やすいように陳列していきます。
まとめ
本記事は、セレクトショップを開業する方法とその手順をご紹介しました。
店名を決めて、物件を探すところから始まり、什器や商品の仕入れ、チラシやホームページ、SNSの開設など様々な作業が発生します。
なお、雑貨店の開業資金については別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ 雑貨屋の開業費用と相場!開業までに必要な費用リスト
・ 開業の挨拶状 ~書き方と7つの文例~
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Writer/編集者: 松田康