白色申告をするにあたり、オススメの会計ソフトはどれでしょうか。
収入や支出などを簡単に入力できるソフト。質問に答えることで、初心者でも申告書類を作れるソフト。スマホやタブレットでも使えるアプリ。無料のソフトなど多種多様です。
そこで、白色申告ソフトの実際の画面を見せながら、白色申告のソフトを選ぶ前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、おすすめの白色申告ソフトを比較し、その違いをご紹介します。
白色申告におすすめな会計ソフト
ご存じの方も多いかと思いますが、平成26年分(2014年1月~)からは白色申告者にも記帳が義務付けられました。(参考)帳簿の記帳のしかた – 国税庁ホームページ
そのため、白色申告でも、日頃から帳簿付けをして、収入と支出を記録する必要があります。
おすすめの白色申告向けのソフトは、3つあります。
それぞれの機能、使いやすさ、値段、サポート体制をご紹介します。
1. やよいの白色申告オンライン
初心者でもかんたんに使える白色申告用の会計ソフトで無料です。やよいシリーズは30年近い実績があり、会計ソフトとして機能は成熟しています。
◆ オススメ度(3段階評価)
- 機能: ★★(収入・支出の入力、集計。ネットバンクとの連携。確定申告書の作成)
- 使いやすさ:★★★(確定申告の初心者向け)
- 値段:★★★(無料)
- サポート:★(電話のサポートなし *1)
◆ 使い方
収入や支出の入力画面です。取引日、科目、摘要、取引先、金額を入力します。
勘定科目の説明も書いてありますので、悩まずに科目を選ぶことができます。
質問に回答していくことで、確定申告書類などを作れます。
< 確定申告書作成用の画面 >
また、メニューが「ホーム」「かんたん取引入力」「スマート取引入力」「レポート・帳簿」「確定申告」と限られていて、シンプルな作りなので操作に悩むこともありません。
*1:ベーシックプラン(1年間で4,000円 税抜)の場合には、電話・メール・チャット、仕訳相談、確定申告相談、経理業務相談を受けられます。
2. MFクラウド確定申告
お小遣いソフトで有名なマネーフォワードが提供する会計ソフトです。白色申告で使う以外の機能もあるため、経理業務になれている方には便利ですが、初心者には使いづらい可能性があります。
◆ オススメ度(3段階評価)
- 機能: ★★★(ネットバンクとの連携。確定申告書の作成。得意先・仕入先のレポート)
- 使いやすさ:★★★(確定申告の初心者向け)
- 値段:★★(フリープラン 月額0円、パーソナルミニ 月額800円*1 パーソナル 月980円 *2)
- サポート:★(電話のサポートなし)
◆ 使い方
勘定科目、金額、取引日を入力すれば記帳できます。
勘定科目を選ぶときに、勘定科目の説明がないため、どれを選べばいいか悩む場合があります。
確定申告書類を作成する機能も用意されています。
それぞれの項目をどう入力したらいいかなど、全体的に説明が不足しているため、確定申告の作業に慣れていないと戸惑う可能性があります。
また、大企業であれば使うかもしれませんが、白色申告者にとっては、機能やメニュー数が多く、操作に悩む可能性があります。
*1:フリープランがありますが、次のような場合は、パーソナルミニプランのほうが無難です。
- 年度の仕訳件数が50件を超える
- 確定申告メニューを利用したい場合
- サポートは必要である(フリープランも登録から30日間はついています)
*2:パーソナルミニプランとパーソナルプランの違いは、主に3点あります。
- パーソナルミニは、仕訳帳、元帳などのエキスポートができない場合がある
- 推移表・前期比較ができない
- 消費税の集計ができない
【出典】・ MFクラウド確定申告 パーソナルミニプランで利用できる機能の詳細
【参考記事】 ・ MFクラウド確定申告の使い勝手と評判!便利な点と不便な点
3. freee(フリー)
クラウドで利用できる人気の会計ソフトです。弥生会計とは異なり、最初からクラウド会計に特化して製品を開発しています。その分だけ、機能が先行しており、おすすめできます。
◆ オススメ度(3段階評価)
- 機能: ★★★(ネットバンクとの連携。確定申告書の作成。請求書、領収書の作成)
- 使いやすさ:★★★(確定申告の初心者向け)
- 値段:★★(月額1,180円~。1か月のお試し版あり)
- サポート:★(電話のサポートなし)
◆ 使い方
収入や支出の入力画面です。取引日、勘定科目、金額、取引先を入力します。
「飲食費」「物品の購入等」のように日常使っている言葉からクリックすると、その右に該当する勘定科目の候補が表示されます。勘定科目にかんたんな説明書きがあり、判断に悩みません。
また、特徴的な機能として、請求書などをオンライン上で作る機能もあります。
確定申告についても、質問に回答することで確定申告書類が作成できます。
どんな書類を用意したらいいか、その書類のどの項目を書けばいいのか、具体的に指示してくれるので、悩まずに準備が進められます。
さらに、メニュー(下の図)も「取引」「レポート」「確定申告」「口座」「給与」「設定」と比較的少なく、操作に悩むことは少ないです。
【参考記事】 ・ freeeの使い勝手と評判!使いやすい点・使いにくい点を徹底解説!
4. 白色申告エクセルの無料ソフト
会計ソフト以外にも、エクセルで利用できる会計ソフトがあります。通常のパソコンであればインストールされているExcelを使って、白色申告用の帳簿を付けることは可能です。
そのため、経理知識に自信のある方、取引件数が圧倒的に少ない方などにオススメです。なお、白色申告に使えそうな帳簿のテンプレートをご用意しています。
◆ 現金出納帳
現金出納帳テンプレート(マイクロソフト社)をダウンロードする
◆ 預金出納帳
預金出納帳を無料ダウンロードする (メンテナンスは承っておりませんので、ご了承ください)
◆ 売上管理表
売上管理表を無料でダウンロードする(メンテナンスは承っておりませんので、ご了承ください)
◆ 仕入帳
仕入帳を無料でダウンロードする (メンテナンスは承っておりませんので、ご了承ください)
なお、それぞれのテンプレートの使い方は別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ ハンドメイド作家の帳簿の付け方!見本やテンプレート、無料アプリ
5. 確定申告のサービス
前章までで、白色申告をする方におすすめの会計ソフトを紹介しました。なお、確定申告の作業そのものを代行してほしい場合には、確定申告サービスも便利です。
個人事業主向けに確定申告の代理サービスを行っている会社をご紹介します。
◆ 確定申告の代理サービス
【参考記事】 ・ 経理代行サービスの比較!中小企業におすすめのアウトソーシング17選(料金表付)
まとめ
本記事は、白色申告をする方におすすめの会計ソフトを紹介しました。基本的には、前半でご紹介した会計ソフトを利用するほうが無難です。
値段の安さという点では、やよいの白色申告 オンラインがおすすめです。一方、経理業務に慣れている方であれば、MFクラウド確定申告
がおすすめです。
また、日常使っている言葉で勘定科目を選んだり、一問一答形式に答えることで、確定申告作業を進めたい方には、freee(フリー)
はおすすめです。
どの会計ソフトもお試しで使えますので、操作性を確認してみてください。なお、確定申告の仕方や経理業務の手順などは別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ 現金出納帳の書き方と記入方法(見本・テンプレート付き)
・ ハンドメイド作家の確定申告の条件と申告方法!6つのステップで申告
・ 領収書の書き方と見本をご紹介!知らないと恥ずかしい7つの知識
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Writer/編集者: 松田康