興味のない内容でも「思わず手を取ってしまうダイレクトメール(DM)」には、どういう仕掛けがあるのでしょうか。
ダイレクトメールは、文面とデザインにちょっとした工夫をすることで、お客様の反応を高めることができます。
本記事では、思わず手に取ってしまうダイレクトメールを作成するためのデザインのコツや参考になる見本、テンプレート、料金をご紹介します。
【参考文献】・ 新DMの教科書 (「DMマーケティングエキスパート」認定資格公式テキスト)
2017/7/11 一般社団法人 日本ダイレクトメール協会 (著)
1. ダイレクトメールのデザインのコツ
郵便受けに入っているダイレクトメールを、じっくりと読んでくれる人は多くありません。そのため、一瞬で、お客様の興味を引く仕掛けが必要です。7つのコツがあります。
それぞれを解説していきます。
1.1 視線の動き
人は大きな文字から小さな文字という順番で視線を移します。ダイレクトメールを作るときにも、この習慣を意識することでお客様の目線をコントロールできます。
さらに、上から下へという流れもあります。縦書きのものは右上から順番にNを描くように読む傾向があります。
逆に横書きのものは左上から右にかけて読んでいき、「Z」のような順番で視線を動かします。
その心理を利用して、一番読んでほしいことは、縦書きなら右上、横書きなら左上に記載します。
1.2 テンプレート
ダイレクトメールを作り方として、テンプレートを活用するときれいに作れます。ダイレクトメール(DM)のデザインやレイアウトの例、見本としても参考になります。
◆ ラクスルの無料テンプレート
印刷通販のラクスルが提供するテンプレートです。大判はがきA4サイズ、圧着はがきA4サイズ 、ポストカード(はがき)、二つ折り圧着はがき、三つ折り圧着はがき があります。
おしゃれ、シンプル、かわいい、イベント、セミナー、コンサート、求人、セール、シンプルなどのテーマ別に無料で利用できるテンプレートがあります。
ラクスルのテンプレート ( DM・ダイレクトメールを選択 )
◆ Canva
デザインツールのCanvaが提供するテンプレートです。824種類のテンプレートがあります。1か月間は無料で利用できます。
◆ PIXTAのテンプレート
ストックフォトサービスのPIXTAが提供するチラシのテンプレートです。セールや飲食店、住宅、医療、小売店などのカテゴリー別にテンプレートが用意されています。
口コミを調べていたところ、Twitterにコメントがありましたので、ご紹介します。
◆ ラクスルのコメント
ラクスル…実は何でも作れちゃうんです!!!!✨
うちは
・チラシ
・リーフレット(三つ折パンフ)
・名刺
・のぼりをラクスルで作ったことがありますよ!!!
テンプレートが便利すぎて神です✨ぜひぜひ使ってみてください♥
— ふじまる│夫婦でジ厶経営する (@fujimaru50) February 25, 2020
いまはネットのみで集客をしていて、ここ2年間はまったく印刷物を作らなかったのですが、
開業支援しているサロンさんのチラシ印刷のために、久しぶりにラクスルさんで発注することに。
入稿後の自動チェック、オンラインテンプレート・・・便利すぎる。。。
無駄にチラシ作りたくなってきたぞ。 pic.twitter.com/qLRc9IHqg9
— なおぞう|シェアサイクル運営中 (@naozo703) September 11, 2018
ラクスルのはがき用デザインテンプレートめちゃくちゃ使いやすくない…?
これは制作めっちゃ楽…— 秋夏 (@syuka_pics) June 11, 2019
https://twitter.com/shiokano92423/status/1240972169720418304
◆ Canva Proのコメント
https://twitter.com/nao_ooo10/status/1480820532249567232
1.3 キャッチコピー
ダイレクトメールを読んでもらうためには、お客様の目を引く(キャッチする)表現が欠かせません。文字通り「キャッチ」する表現の工夫が必要です。
最初に目に触れるキャッチコピーが見る人の興味を引くことができなければ、そのダイレクトメールにどれほど魅力的な商品が紹介されていたとしても、読んでもらうことができないのです。
キャッチコピーを作るためには、コツがあります。
まず、ダイレクトメールは送る相手をある程度絞り込むことができますので、どのポイントをアピールすればいいのか決まってきます。
そこでアピールすることを3つ以内に絞ります。
あれもこれもゴチャゴチャ詰まったコピーは捨てられます。拾われるためには表現も内容もシンプルを心がけます。そして、送り手の都合ではなく、お客様の視点で考えます。
伝えるべき内容は、商品がいかに優れているかということです。ありがちなミスとして、他商品との差別化を意識しすぎて「その他とはココが違います。」とアピールしてしまうことです。
しかし、差別化が功を奏するのは、価値がお客様にとって魅力があるときだけです。そこで、お客様の視点にたって、何を伝えると魅力を感じるかを考えます。
詳細は総務省のホームページでも調査結果としてまとめています。
【出典】 総務省ホームページ 広告メディアとしてのDMの現状 (P13-20)
また、キャッチコピーの例を別記事にまとめています。参考にしてキャッチコピーを作ってみてください。
【参考記事】 伝えたいことが伝わる!メルマガタイトル&キャッチコピー232!
1.4 写真
いいダイレクトメールをつくろうと思えば思うほど、きれいな写真を沢山つかってメリットをアピールしがちです。
しかし、場合によっては、写真の見せすぎが逆効果になることも忘れてはいけません。
なぜなら、なんでもすべて見えてしまうと、お客様は「この程度ね」と思ってしまいます。逆に少しだけしか見えないと、もう少し見てみたいという衝動が起きます。
そこで、商品の写真などは「もうちょっと見てみたい」と思う程度におさえるのがポイントです。
1.5 文字の書き方
当たり前のことですが、ダイレクトメールは読みやすくする必要があります。
いくら内容がよくても、一つの文章が長すぎたり、文字の大きさが豆粒のように小さいと読んでもらえません。あっという間にゴミ箱行きになります。
お客様の読む気を起こすために、文字数はおさえて、文字の大きさを読みやすいサイズにします。
できれば12ポイントくらいが望ましいです。
ダイレクトメールを読みやすくするだけで、読む人が増えます。
1.6 斬新なデザイン
ダイレクトメールのレイアウトを考える際に、一番最初に考えることはおそらく、何を伝えたいかです。
一般的に、ダイレクトメールを作りたいときは「新しいことを始めるのでアピールしたい」「大きなイベントを行うのでアピールしたい」そういった要望がほとんどです。
飲食店なら次のような場合です。
- ランチを始めました。
- お得なクーポンが付いています。
- イベントなら〇〇周年イベント
- SALEなどの告知
そのため、ダイレクトメールを作ろうと思う方のほとんどが、同じことを考えて作成を依頼するということになります。
そして、ダイレクトメールのイメージの多くは同業者のダイレクトメールのイメージで話をしているため、仕上がりも似たり寄ったりのものになります。
それでは興味のある方にしか手に取ってもらえず、良くて平均的な反響しか得られません。
では、どういうダイレクトメールを作ればいいのでしょうか。
答えは意外に簡単なことにあります。それは他業者のデザインを参考にします。
例えば、不動産のダイレクトメールを作るときには、あえて飲食店やアパレルのダイレクトメールを参考にします。
そうすると、他のダイレクトメールは一般的に家のことを記載しているなか、デザイン性のあるダイレクトメールが届いていた場合、見た人は驚きを感じます。そうすることで、目を通して頂ける可能性が上がります。
不特定多数に送るダイレクトメールで大切なことはお客様に、興味を持ってもらうことです。興味を持ってもらう仕掛けの一つとして、驚きを感じてもらいます。
1.7 個人宛
一般社団法人 日本ダイレクトメール協会によるDMメディア実態調査2018によると、個人宛のダイレクトメールは、無宛名のダイレクトメールより40%強の訴求力を持ちます。
【出典】一般社団法人 日本ダイレクトメール協会によるDMメディア実態調査2018 P14
さらに、仮に自社のお客様である場合には、無記名のダイレクトメールの5倍の効果があります。既存のお客様に送るのではない時でも、せめて、ダイレクトメールを送るときには、個人宛にしたほうが効果があります。
2. ダイレクトメールのデザインの料金
ダイレクトメールのデザインの料金相場はどれくらいでしょうか。
フリーランスなどの個人のデザイナーに依頼した場合には、クラウドソーシング大手のランサーズによると3万円~となっています。
全国にいるイラストレーターにインターネットを介して、ダイレクトメールのデザインを依頼できるサイトです。納期は10日ほどかかるようですが、法人に依頼するよりも安くお願いできます。
ランサーズ (頼める仕事の種類 ⇒ デザイン制作 をご覧ください)
なお、ダイレクトメールを安く送りたい場合には、DM発送代行.jpが便利です。
まとめ
本記事では、思わず手に取ってしまうダイレクトメールの作り方や、作成するためのデザインのコツや見本、テンプレート、料金をご紹介しました。ご参考になれば幸いです。
【参考記事】 ・ 反響率を高める!ダイレクトメールの送り方 7つのコツ
・ 見込み客を集める!ダイレクトメールのオススメ文例集
・ ダイレクトメールの書き方!お客様の心をつかむ5つのコツ
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Writer/編集者: 松田康