キッチンカーのPOSレジを比較した場合、どのような違いがあるのでしょうか。
クレジットカードや電子マネー、QRコード決済に対応したPOSレジや、ネットがつながらない環境でも使えるPOSレジ、モバイルオーダーに対応したアプリがあります。
また、無料で使えるPOSレジや、サポートが充実しているアプリもあります。そこで、キッチンカー向けのPOSレジを選ぶ前に知っておきたいポイントをまとめました。
本記事は、キッチンカーで利用できるおすすめのPOSレジを比較し、その違いをご紹介します。
キッチンカーのPOSレジの比較・選び方
キッチンカーのPOSレジを選ぶときに、次の5つのポイントはチェックしたいところです。
- スマートフォンやタブレットでの利用が可能か。
- どの決済方法に対応しているか (クレジットカード、電子マネー、QRコード決済)
- 初期費用、月額費用、手数料はいくらか。(決済ごとの手数料、月額利用料)
- オフラインで利用できるか。(ネットが接続できない外出先での利用は可能か)
- 操作はかんたんか。サポートは充実しているか。(スピーディーにレジが操作できるか)
上記ポイントをもとに、キッチンカー向けのPOSレジを紹介します。
それぞれを詳細にご紹介します。また、手っ取り早く機能を比較したい場合は、次の表をご覧ください。
POSレジアプリ | 初期費用 | 月額費用 | 対応OS | オフライン利用 | セルフレジ | 顧客管理 |
---|---|---|---|---|---|---|
スマレジPAYGATE | 3,000円 | 3,000円 | iOS | ○ | ○ | ○ |
エアレジ | 無料 | 無料 | iOS | ○ | ○ | ○ |
Square | 無料 | 無料 | iOS, Android | ○ | ○ | ○ |
STORES POSレジ | 無料 | 2,980円 | iOS | – | – | ○ |
PayPay | 無料 | 1,980円 | – | ○ | – | – |
また、各POSレジと連携している決済サービス、手数料を比較して表にしています。
決済代行サービス | 決済手数料 | 対応決済数 |
---|---|---|
スマレジPAYGATE | 3.24%~ |
|
エアレジ(Airペイ) | 3.24% |
|
Square | 3.25% |
|
STORES POSレジ(STORES決済) | 1.98%~3.24% |
|
PayPay | 3.24% |
|
1. スマレジPAYGATE
キッチンカー向けのPOSレジでおすすめは、スマレジPAYGATEです。端末がコンパクトであるため、イベントや移動販売、キッチンカーで活用できます。
キャッシュレス決済機能に対応しており、クレジットカード決済やPayPay、楽天ペイにも対応しています。
非接触のカードリーダーやICカードリーダー、レジがはいった一体型の端末で、キッチンカーの限られたスペースでも不便なく使えます。
使い方としては、クレジットカードの差し込みやタッチ決済、QRコード決済にも対応しています。
また、インターネットに接続できない状態でも、商品の販売は可能です。販売データはアプリ内に蓄積され、インターネットに接続できる環境になったら、サーバーに送信します。
(出典: スマレジ インターネット未接続時に販売する)
なお、iPad/iPhoneを活用したい場合には、スマレジアプリもおすすめです。
「スマレジ」は、iPad/iPhoneアプリを使用したPOSレジアプリです。キャッシュレス決済に対応しており、イベントや移動販売での利用ができます。iPad/iPhoneを持っていれば、初期費用も抑えられます。
◆ 使い方
iPad、iPhoneにアプリをインストールすることで、レジとして利用できます。
注文があったら、販売する商品をカートに入れます。
現金を預かった場合には、預り金を入力します。
自動的にお釣りの金額が表示されます。
また、トレーニングモードという機能があり、売上に反映されない練習モードで操作を学べます。
◆ 機能一覧
- レジ機能: 〇
- キャッシュレス決済: クレジットカード、タッチ決済、電子マネー、QRコード決済
- セルフレジ・券売機(お客さまが自分で操作して注文、会計): 〇
- 自動釣銭機: 〇(プレミアム以上で可)
- 売上の分析: 〇
- 割引設定: 〇
- 顧客管理: 〇
- オフライン環境での利用: ◯
◆ サポート
- 問合せ方法: 電話、メール
- 問合せ時間: 365日対応 09:00~22:00
◆ 必要な機器
- iPad、iPhone
- レシートプリンター、キャッシュドロア 、バーコードリーダー
◆ 料金プラン(税込)
- スマレジPAYGATEの場合、月額3,000円
- スマレジの場合、5つの料金プランがある。
プラン | スタンダード | プレミアム | プレミアム+ | フード | リテール |
月額費用 | 0円 | 5,500円 | 8,800円 | 12,100円 | 15,400円 |
レジ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
複数店舗管理 | – | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
電話サポート | – | – | 〇 | 〇 | 〇 |
キッチン伝票 | – | – | – | 〇 | 〇 |
在庫管理 | – | – | – | – | 〇 |
端末一つで、レジもキャッシュレス決済も対応したい方は、スマレジPAYGATE がおすすめです。
iPhone、iPadを利用したい方は スマレジ がおすすめです。
【参考記事】 ・ スマレジの使い勝手と評判!メリット・デメリットを解説
2. エアレジ
Airレジは0円で利用できるPOSレジアプリです。キャッシュレス決済への対応や売上管理・分析、さらには会計ソフトとの連携など、日々の業務を効率化できます。
メニューを選ぶことで、注文リストに追加できます。
注文を終えたら、「支払いへ進む」を選びます。
合計金額が表示されるので、預り金を入力すると、会計ができます。
なお、AirレジとAirペイを組み合わせることで、さまざまな決済手段に対応できます。
Airペイ
Airレジと同じリクルートが提供するアプリで、iPadまたはiPhoneとカードリーダー1台で、クレジットカード決済やQRコード決済、電子マネー決済に対応できます。
Airレジで会計した情報がそのまま決済端末に反映されるので、 会計金額の再入力の手間がなく、お客様を待たせずに済みます。
なお、時間別、日別、月別の商品毎の売上情報を確認できます。
Airレジを始めるときには、TOPページから「今すぐ、無料ではじめよう」を選びます。
メールアドレスを入力します。
入力したメールアドレスに認証キーが届くので、登録します。
アカウント名と氏名、パスワードを登録します。
店舗名、電話番号、郵便番号を登録します。
マイページが開けるので、商品を登録します。
商品を登録するを選びます。
商品名、価格を登録します。
◆ キッチンカーでの活用ポイント
キャッシュレス決済に対応し、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など多様な決済方法をサポートしています。なお、オフライン会計で野外の営業にも対応しています。
◆ 機能一覧
- レジ機能: 〇
- キャッシュレス決済: 〇(クレジットカード、QRコード、電子マネー)
- セルフレジ・券売機(お客さまが自分で操作して注文、会計): 〇(出典:Airレジセルフオーダー)
- 自動釣銭機: 〇
- 売上の分析: 〇
- 割引設定: 〇
- 顧客管理: 〇
- オフライン環境での利用: ◯
◆ サポート
- 問合せ方法: 電話、チャット、メールで対応
- 問合せ時間: 平日 10:00~19:00
◆ 必要な機器
- iPad、iPhone
- プリンター内蔵型ドロアあるいは、レシートプリンター、キャッシュドロア
◆ 料金プラン(税込)
- 初期費用: 無料
- 月額費用: 無料
【参考記事】 ・ エアレジの使い勝手と評判!使い方や手数料、メリットとデメリット
3. スクエア
Square(スクエア) はPOSレジアプリです。クレジットカードやSuicaやPASMOなどの電子マネー、カードをかざすだけで支払いができるタッチ決済、PayPayにも対応しています。
トッピングやオプションを追加したい場合には、商品をカスタマイズできます。
注文を受けると、注文された商品を追加し、合計金額が算出されます。
クレジットカードリーダーと接続することで、支払い処理が行えます。
リーダーは、ICカードの挿入やタッチ型にも対応しています。
預り金を入力すると、自動的にお釣りが計算されます。
レシートが必要な場合には、メール、SMSで送れます。
モバイルオーダーにも対応しており、お客様が自分のスマートフォンで注文をして、料理を受け渡すこともできます。
QRコードを表示しておくと、お客様はQRコードをもとに注文、決済ができます。
また、お客様にクーポンを発行することもできます。
◆ キッチンカーでの活用ポイント
インターネットが接続できない場所では、一時的にオフラインモードを利用して、クレジットカード決済を受け付けられます。端末のインターネット接続が復元されると自動的に処理されます。
◆ 機能一覧
- レジ機能: 〇
- キャッシュレス決済: 〇(クレジットカード、電子マネー、QRコード決済)
- セルフレジ・券売機(お客さまが自分で操作して注文、会計): 〇
- 自動釣銭機: 〇
- 売上の分析: 〇
- 割引設定: 〇
- 顧客管理: 〇
- オフライン環境での利用: ◯
◆ サポート
- 問合せ方法: 電話、メール
- 問合せ時間: 10時から18時まで
◆ 必要な機器
- スマートフォンあるいはタブレット (iOS、Android)
- SQUAREリーダー
◆ 料金プラン(税込)
- 月額費用: 無料
- スクエアで決済をした場合: 決済手数料 3.25%~
【参考記事】 エアレジとスクエアを比較!選ぶ前に知りたい6つの違い【2024年】
4. STORES POSレジ
STORES POSレジは、ネットショップと連動するPOSレジアプリです。商品・在庫の情報をネットショップとリアルタイムで共有でき、店頭での売上がネットショップにも反映されます。
注文が入ったときは、アイテムを選び、会計に進みます。
割引をしたいときには、割引を追加を選びます。
割引する金額や、割引率を入力することで、割引をして会計ができます。
決済手段はクレジットカード決済、電子マネー、QRコード(WeChatPay)に対応しており、キャッシュレス決済も簡単に導入できます。
レジ機能はフリープランで利用でき、コストを抑えながらPOSレジを導入できます。
◆ キッチンカーでの活用ポイント
店頭での売上がネットショップにも反映します。キャッシュレス決済も対応しています。
◆ 機能一覧
- レジ機能: 〇
- キャッシュレス決済: 〇
- セルフレジ・券売機(お客さまが自分で操作して注文、会計): -
- 自動釣銭機: 〇
- 売上の分析: 〇
- 割引設定: 〇
- 顧客管理: 〇
- オフライン環境での利用: -
◆ サポート
- 問合せ方法: 電話、Webフォーム
- 問合せ時間: 平日10:00-18:00
◆ 必要な機器
iPad、レシートプリンター(MCD36M、TSP-650IIシリーズ)
◆ 料金プラン(税込)
- フリープラン: 無料
- スタンダードプラン : 月額2,980円
5. PayPay
スマホアプリでバーコードを読み取り、会計ができるキャッシュレス決済サービスで、マルチ決済端末を利用するタイプと、QRコード決済を利用するタイプがあります。
マルチ決済端末タイプは、PayPay、カード決済、QRコード決済、電子マネーで決済ができます。
また、レシートを出力できるため、スペースの小さいキッチンカーではこちらがおすすめです!
一方、QRコード決済を利用するタイプは、PayPay、AlipayやAlipay +に対応しています。QRコード決済のときは、QRコードを読み込んでもらい、金額を入力することで、支払いが完了します。
課題としては、お客様にQRコードを読み込んでもらう手間が発生するので、会計がスムーズに進まず、行列ができてしまう可能性があります。
◆ キッチンカーでの活用ポイント
- 顧客がPayPayアプリを開く
- 表示されるQRコードを読み取ると決済が完了する
◆ 機能一覧
- レジ機能: -
- キャッシュレス決済: ◯
- セルフレジ・券売機(お客さまが自分で操作して注文、会計): -
- 自動釣銭機: -
- 売上の分析: ◯
- 割引設定: -
- 顧客管理: -
- オフライン環境での利用: ◯(出典: PayPayオフラインでの利用可)
◆ サポート
- 問合せ方法: 電話、メール
- 問合せ時間: 24時間受付、土日祝日を含む365日
◆ 必要な機器
- マルチ決済端末を利用するタイプ: PayCAS Mobile
- QRコード決済を利用するタイプ: スマホ、タブレット
◆ 料金プラン
- マルチ決済端末を利用するタイプ
- 端末費用: 無料(キャンペーン期間中のため)※2024年7月24日時点)
- 月額費用: 1,980円~(キャンペーン期間中のため)※2024年7月24日時点
- 決済手数料: 3.24%
- QRコード決済を利用するタイプ
- 端末費用: 0円
- 月額費用: 0円
- 決済システム利用料: 1.6%~1.98%
【参考記事】 PayPayのメリット、デメリット!導入費用、手数料、審査、導入方法を徹底解説!
よくある質問と回答
キッチンカーのPOSレジを導入するときに、よくある質問と回答をまとめました。
A1: キッチンカーのPOSレジ導入に活用できる補助金には、以下のようなものがあります。
- IT導入補助金: デジタル技術の導入を支援する補助金です。POSレジなどのIT機器やソフトウェアの導入に利用できます。
- 小規模事業者持続化補助金: 小規模事業者の販路開拓や業務効率化を支援する補助金です。POSレジの導入費用に適用できます。
- 事業再構築補助金: 事業の再構築や新しいビジネスモデルへの転換を支援する補助金で、POSレジの導入にも利用可能です。
本記事でご紹介したPOSアプリはレシートを出力できます。
- スマレジPAYGATE : 一体型の端末で、簡単にレシートを発行できます。
- エアレジ: Airレジ スターターパックを購入することで、レシートを出力できます
- スクエア: レシートプリンターを接続して使ったり、電子レシートも出力できます
- STORES POSレジ: プリンター(MCD36M、TSP-650II)と連携し、レシート発行可
- PayPay: PayCAS Mobileを利用することで、レシートを出力できます
まとめ
本記事は、キッチンカー向けのレジおすすめ5選を比較し、その違いをご紹介しました。
おさらいをすると、求める内容によって、おすすめのシステムが変わります。
求める内容 | おすすめのPOSレジ |
ネットに接続できない環境でも、POSレジを使いたい | スマレジ、エアレジ、スクエア |
決済方法は豊富なほうがいい | スマレジ、エアレジ、スクエア、STORES POSレジ |
キャッシュレス決済のみ対応すればいい | PayPay |
無料でPOSレジを利用したい | エアレジ、スクエア、STORES POSレジ |
電話によるサポートがある(365日対応) | スマレジ、スクエア |
なお、スマレジ、エアレジ、スクエアに関する比較を、別記事でまとめています。
【参考記事】・ スマレジとエアレジを比較!機能、手数料、使い方で比べる【2024年】
・ エアレジとスクエアを比較!選ぶ前に知りたい6つの違い【2024年】
500mailsのFacebookやTwitterでは、起業・副業に役立つ情報を配信しています。 是非「いいね!」をして最新情報をチェックしてください
Writer/編集者: 松田康