WixとBASEを比較した場合、どのような違いがあるのでしょうか。
Wixはホームページ作成ツールですが、月額2,100円でおしゃれなネットショップやECサイトを作れます。一方、BASEは無料でネットショップを作れます。
両ツールを比べると、テンプレートの数や種類、デザインのカスタマイズのしやすさ、決済方法などに違いがあります。さらに、料金体系にも違いがあり、間違った選択をすると思わぬ出費が発生して後悔する場合もあります。
そこで、WixかBASEを選ぶ前に知っておきたい点をまとめました。
本記事は、WixとBASEを比較し、その違いをご紹介します。
1. WixとBASEを比較する6つのポイント
WixとBASEを比較したところ、次の6つの違いがありました。
それぞれを詳細にご紹介します。
1.1 テンプレートの数
【結論】
- Wix: 〇 (130種類以上)
- BASE: 〇 (17種類。有料版が84種類)
【比較内容】
Wixは、ネットショップ向けに130種類のテンプレートがあります。(2023年11月20日時点)
アパレルやインテリアショップ、ジュエリー美容、食品、インテリアなどのテンプレートがあり、簡単にECサイトを作れます。
テンプレートを探すときには、上に表示されているタグを選ぶと、効率よく探せます。
一方、BASEは無料版はテンプレートが17種類あります。なお、5,000円~7,000円で購入できる有料版のテンプレートが84種類あります。
たくさんのテンプレートから選びたい場合には、Wixがおすすめです。
1.2 テンプレートのカスタマイズのしやすさ
【結論】
- Wix: 〇 (GUIで簡単にレイアウトの変更が可能)
- BASE: △ (HTMLを編集することで変更が可能)
【比較内容】
Wixはテンプレートのレイアウトを変更する方法として、Web上の画面で編集・操作できます。メニューや背景、画面のレイアウトや画像を簡単に変更できます。
◆ Wixの管理ツール画面
◆ Wixのメニュー変更画面
◆ Wixの背景の変更画面
一方、BASEはテンプレートを選択後、背景とロゴの変更はできますが、それ以外の細かな変更はWeb上の画面ではできません。
その代わり、「HTML編集」アプリ(無料)をインストールすることで、HTMLで編集できます。
◆ BASEのHTML編集アプリ(無料)
デザインを簡単に変更したい場合には、Wixがおすすめです。
1.3 決済方法
【結論】
- Wix: △ (クレジットカード決済、Paypal、Stripe、コンビニ決済)
- BASE: 〇 (クレジットカード決済、コンビニ(Pay-easy
)決済、銀行振込、キャリア決済、PayPal、後払い、 AmazonPay、あと払い(Pay ID))
【比較内容】
Wixは、日本で推奨される決済代行サービスは、Stripe(クレジットカード決済)とPayPal、コンビニ決済になります。
銀行振込や代金引換も可能ですが、Wixを介さず、顧客との直接取引になります。Wix側は代金引換や銀行振込の処理を代行しないため、振込がされているかなどチェックが必要になります。
◆ Wixの決済方法選択画面
一方、BASEは、BASEかんたん決済というサービスがあり、クレジットカード決済、コンビニ(Pay-easy
そのため、たとえば、銀行振込の場合、顧客から振込がされると、振込の通知がメールで送られるため、入金チェックなどの手間が省けます。
◆ BASEかんたん決済(銀行振込の場合)
たくさんの決済方法を用意したい場合には、BASEがおすすめです。
1.4 料金
【結論】
- Wix: 〇 (月額2,100円以上が発生するが、手数料は3.6%以下となります)
- BASE: 〇 (月額無料ですが、手数料が6.6%~+40円が発生します)(*3)
【比較内容】
Wixはネットショップを開設する場合には、スモールビジネスプラン(月2,100円)以上を選択する必要があります。
◆ Wixの料金プラン
項目 | エンタープライズ | ビジネスプライム | ビジネス | スモールビジネス | パーソナル |
---|---|---|---|---|---|
月額料金 | お問い合わせ | 12,000円 | 2,600円 | 2,100円 | 1,200円 |
ネットショップ機能 | – | 高度 | 標準 | 基本 | – |
データ容量 | – | 無制限 | 100 GB | 50 GB | 2 GB |
オンライン決済 | – | あり | あり | あり | – |
一方、BASEは無料でネットショップを作成できます。ただし、手数料に関しては、4つの費用が発生します。(*3)
BASE | Wix | |
決済手数料 | 3.6%~+40円(*3) | 1.75% + $0.30 (*1) |
サービス手数料 | 3%(*3) | -(*2) |
振込手数料 | 250円 | – |
事務手数料 | ・振込申請額が2万円未満の場合→500円 ・振込申請額が2万円以上の場合→0円 |
– |
なお、BASEは、決済を行う際には、決済手数料3.6%~+40円とサービス料3%がかかります。一方、Wixは、銀行振込の場合、手数料は発生しません。また、他の決済でも決済手数料も3.6%以下となりますので、売上が33,279円以上の場合、Wixが有利となります。
*1: 決済方法としてStripe(クレジットカード決済)を利用した場合
【出典:Stripeホームページ】
*2: Wixは販売手数料は発生しない。
*3: BASEは料金プランが2つあります。スタンダードプランは月額費用が無料で、決済手数料 3.6%~+40円+サービス利用料3%かかります。一方、グロースプランは月額5,980円 決済手数料2.9%~となります。
1.5 デジタルコンテンツ
【結論】
- Wix: × (デジタルコンテンツを販売できない)
- BASE: 〇 (デジタルコンテンツを販売できる)
【比較内容】
BASEはデジタルコンテンツを販売する機能が用意されています。
音楽や写真データ、動画や電子書籍を販売する機能が用意されています。
一方、Wixはデジタルコンテンツを販売する機能が用意されていません。
【参考記事】 ・ データ販売サイトおすすめ10選を比較!ダウンロード販売の方法を解説
デジタルコンテンツを販売したい場合には、BASEがおすすめです。
1.6 オリジナルグッズ
【結論】
- Wix: × (オリジナルグッズを作るサービスと連携していない)
- BASE: 〇 (オリジナルグッズを製造・販売する仕組みがある)
【比較内容】
BASEは、オリジナルグッズを製造・販売する仕組み充実しています。
BASEのアプリを利用することで、Tシャツやスマホケースを作成できます。
◆ Tシャツ作成
BASEのアプリをインストールし、写真や画像をアップロードすることで、オリジナルのTシャツを制作、販売できます。
◆ スマホケース作成
BASEのアプリをインストールし、好きな画像をアップロードするだけで、スマホケースを作成、販売できる機能です。
さらに、他社のオリジナルグッズ作成サービスと連携しています。
ツール名 | オリジナルグッズ |
pixivFACTORY | スマホケース、アクリルキーホルダー、缶バッジ、ステッカー、パーカー |
monomy | アクセサリー |
オリジナルプリント.jp | Tシャツ、パーカー、スウェット、マグカップ、ボールペン、ノート |
【参考記事】 ・ オリジナルグッズを販売・作成できるサイト!おすすめ17選(アプリも紹介)
2. WixとBASEの比較表
WixとBASEの違いを比較表にまとめました。
【凡例】〇:充実している △:機能はあるが、充実していない ×:機能がない
Wix | BASE | |
テンプレートの数 | 〇 (130種類以上) |
〇 (17種類。有料版が84種類) |
テンプレートのカスタマイズのしやすさ | 〇 (GUIで簡単にレイアウトの変更が可能) |
△ (HTMLを編集することで変更が可能) |
決済方法 | △ (クレジットカード決済、Paypal、コンビニ決済) |
〇 (クレジットカード決済、コンビニ決済、銀振、キャリア決済、PayPal、後払い、 |
料金(月額費用) | 月額2,100円以上が発生 ただし、手数料が安い |
月額無料 ただし、手数料等が6.6%~+40円かかる |
デジタルコンテンツ | × (販売不可) |
〇 (販売可能) |
オリジナルグッズ | × (連携なし) |
〇 (オリジナルグッズを製造・販売する仕組み) |
全体的には、Wixのほうがテンプレートが豊富で、ページのカスタマイズもしやすく、見た目のいいネットショップが作れます。ただし、決済方法が限られている点がネックになります。
BASEは月額費用は無料となりますが、手数料が発生する点は注意が必要です。手軽に始めたい場合にはBASEを、売上が見込まれる場合にはWixのほうがオススメとなります。
まとめ
本記事は、WixとBASEを比べ、その違いをご紹介しました。
おさらいをすると、求める内容によっておすすめのツールが変わります。
求める内容 | おすすめのツール |
豊富なテンプレートからデザインを作りたい | Wix |
画面のレイアウトを簡単に修正したい | Wix |
決済のトラブルを避けたい | BASE |
たくさんの決済方法を用意したい | BASE |
ネットショップを安く始めたい | BASE |
デジタルコンテンツを販売したい | BASE |
オリジナルグッズを販売したい | BASE |
なお、ネットショップ構築ツールに関する選び方や機能の比較などを別記事でまとめています。
【参考記事】・ BASEの使い勝手と評判!メリットとデメリットを解説
・ Wixのメリットとデメリット!使い方、デザイン、料金、セキュリティの注意点
・ ネットショップの比較!比較表付き
・ BASEとShopifyを比較!選ぶ前に知っておきたい7つの違い
・ BASEとSTORESの比較!機能・手数料・使いやすさを比べる!
・ カラーミーショップの使い勝手と評判!テンプレート、機能、手数料
・ Jimdoネットショップの作り方!初心者でも簡単に作れる方法
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Writer/編集者: 松田康
はじめまして、お世話になります。
私ロゴ製作者をしております。
今まで、HPからのクライアントは、決済などすべて手数料無料のクラウドサービスのワオミーさんに飛ばして
対応していました。
しかし今度ワオミーさんがなくなってしまうので、決済など自分でしなくてはならなくなりました。
ここの記事を拝見させていただいたところWiXの1.75+アルファが一番お手ごろでしょうか?
Spikeさん 3カ月間/月10万円まで無料がありますがその後3.9パーセントなので長期的に見ると
WiXを利用した方が良いでしょうか?
アドバイスお願いいたします。
記事をご覧頂き、ありがとうございます。
仰る通り、Spikeは月10万円を超過した場合には、1件あたり3.9%+30円(*1)が掛かります。
一方、Wixの場合には、stripeを使用した場合には、1.75%+0.3$となります。(*2)
ただ、Wixでネットショップを作る場合には、月額1,641円のeコマースプランが必要となるため
注意が必要です。(*3)ご参考になれば幸いです。
*1: https://spike.cc/
*2: https://stripe.com/au/pricing
*3: https://ja.wix.com/upgrade/website
ベースからWixへ乗り換えた者で、コメントさせて頂きます。
1.テンプレートについて:
Wixのテンプレートは英語表示が多いとのことですが、
確かに多いですけど、すべてのテンプレートは100%カスタマイズできますので、
「英語表記」かどうかは、あまり関係ないと思います。
2.決済手数料について:
ご記載の通り、ベースは、どんな決済方法もサービス料(注文毎)3%+決済手数料3.6%プラス40円かかります。注文毎に、注文額の6.6%+40円が取られます。
Wixは、銀行振込なら、手数料無し、他の決済でも決済手数料~3.6%までしか掛からないので、
売り上げが33279円以上でしたら、Wixネットショップ月額1,641円を払った方お得ですので、
注意が必要かどうかは、売り上げ次第ではないでしょうか。
ご指摘ありがとうございます。仰せの通りと存じます。記事を早速、更新させて頂きました。ご教示ありがとうございます。