ハンドメイド作品を自分で販売するには、どのような方法があるのでしょうか。
昨今はハンドメイドの個人売買が加速し、ハンドメイドの販売サイトやネットショップ、ネットオークション、フリマアプリなど、いろいろな販売方法や売り方があります。
そこで、販売を始める前に、初心者が用意したい、おすすめアイテムや、販売による収入の目安、副業で始める場合の注意点などをまとめました。
本記事は、初心者におすすめのハンドメイド作品の7つの販売方法を、メリット、デメリット、費用などの視点からご紹介します。
1. ハンドメイド初心者におすすめの7つの販売方法
ハンドメイド初心者におすすめの販売方法は、7つあります。
それぞれの売り方をご紹介します。
1.1 ハンドメイド販売サイト
ハンドメイド販売サイトで、作品を出品し、販売します。ピアス、アクセサリーやファッション、バッグ、インテリア家具、手編み、マスクなど、手作りの作品を販売できます。
無料で出品できるため、ハンドメイド作品を売る場所として、気軽に始められます。さらに、集金や代金のやり取りは、運営会社が行うので、モノ作りに専念できます。
◆ メリット
- 作品の写真と紹介文を用意し、サイトに掲載すれば手軽に販売できます。
- 作家を登録することで、自分の店を持てます。
- 販売した時点で手数料が発生しますが、無料で出品できます。
- 勉強会や講習などが充実しています。
◆ デメリット(気を付けたいポイント)
- 多くの作品が掲載されているので、自分の作品を目立たせる工夫が必要です。
- 注文の受付、在庫の確認、梱包、発送、お客様への連絡などを作家が行う必要があります。
- 送料が発生します。
◆ 準備すること
- 写真 (ハンドメイド販売サイトに掲載するため)
- 作品の説明文
◆ 販売に関わる費用
- 販売手数料: 販売代金の8~20% (ハンドメイド販売サイトによって異なります )
- 銀行の振込手数料
◆ 代表的な販売サイト
Creema
ハンドメイド作品を販売できるマーケットプレイスです。アクセサリーやジュエリー、ファッション、バッグ、財布、iPhoneケースなど、多種多様な作品が販売されています。
ミンネ
生活雑貨や文房具、アクセサリー、ファッション、バッグ、スマホケースなどのハンドメイド作品が販売されています。ハンドメイドマーケットなどのイベントも主催しています。
なお、ハンドメイドの販売サイトの使い方は別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ ハンドメイド販売サイト9選の比較・ランキング!手数料や口コミ
・ creemaとminneのどちらに出店するべきか
1.2 ネットショップ
個人商店のように、自前でネットショップを作り、販売をします。自分で情報を発信して、集客をする必要があります。
◆ 特徴
- 出品手数料や販売手数料などが発生しないため、利益を確保しやすくなります。
- ショップのデザインを自由に変えて、作品のテイストにあったショップを作れます。
- 無料で始められるネットショップもあるので、手軽に始められます。
◆ 課題
- 集客を自力で行う必要があるため、販売にまで時間が掛かることが多いです。
- 注文の受付、在庫の確認、梱包、発送、お客様への連絡などを作家が行う必要があります。
◆ 準備すること
- 写真 (ネットショップに掲載するため)
- 作品の説明文
◆ 販売に関わる費用
- 初期費用: 0円~
- 月額利用料: 0円~
- カード決済の手数料
◆ 代表的なネットショップ構築サイト
STORES
無料でネットショップを作れるツールです。ハンドメイド作家でネットショップを作っている店舗も多いです。無料でありながら、予約販売やまとめ買いの割引、ギフトの設定、メルマガの配信などができます。
STORESを利用した店舗の例
- 初期費用: 0円
- 月額費用: 0円(スタンダードプラン2,980円)
- 販売手数料・決済手数料: 5.5%(スタンダードプランは3.6%)
- テンプレート: 48種類
【参考記事】 ・ STORESの使い方と評判!便利な点と不便な点を徹底解説
BASE
ハンドメイド作家に人気のネットショップ作成ツールです。ページの作成や、商品の管理、決済方法などを簡単に設定できます。
BASEを利用した店舗の例
- 初期費用: 0円
- 月額利用料: 0円
- 販売手数料、決済手数料: 6.6%~+40円
- テンプレート: 12種類
【参考記事】 ・ BASEの使い勝手と評判!便利な点と不便な点を解説
カラーミーショップ
日本を代表するネットショップ作成ツールです。テンプレートは33種類と豊富で、お店の雰囲気にあったテンプレートが見つかります。月額0円から利用できるので、比較的リスクを小さく、ネットショップをスタートできます。
カラーミーショップを利用した店舗の例
- 初期費用 0円
- 月額利用料 0円
- 販売手数料・決済手数料: 6.6%+33円
- テンプレート: 33種類
【参考記事】 ・ カラーミーショップの使い勝手と評判!便利な点と不便な点を徹底解説!
なお、ハンドメイド販売サイトの特徴をまとめています。ご興味がございましたら、ご覧ください。
また、ネットショップの始め方やサービスの選び方などを別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ ネットショップの比較・選び方
・ ネットショップの仕入れ先を確保する6つの方法と注意点
・ ネットショップの開業資金!相場と7つの費用の内訳
・ ネットショップに集客する!無料で販促できる5つの方法
1.3 イベント
ハンドメイドイベントに参加し、出展してみます。手作りの作品をディスプレイで飾り、お客様に直に作品を販売します。
イベントでの販売は、商品の説明や質問に直接答えることができ、商品を実際に手に取って見てもらえます。また、ネットと違い、顔を会わせることで学べることが多いです。
◆ 特徴
- 作品を手に取って見てもらえます。
- お客様の反応を見ることができます。
- イベントに参加する他の作家と交流できます。
- 送料などは発生しません。
◆ 課題
- ディスプレイに工夫が必要となり、什器やPOP作りなどの費用が発生します。
- 接客やお金のやり取りなどを、すべてをこなす必要があります。
◆ 準備すること
- ディスプレイ用の什器
- 店舗の飾り
- POP
- 値札
- 受渡し用の袋 など
◆ 販売に関わる費用
- イベント参加費
- ディスプレイ什器、POPなどの制作費
◆ 代表的なイベント
デザインフェスタ
東京ビッグサイトで開催されるアートイベントです。10,000人以上のアーティストが 誰でも参加できます。
横浜ハンドメイドマルシェ
日本最大級のハンドメイドの祭典として知られており、横浜のパシフィコ横浜展示ホールで開催されます。国内のクリエイターたちがハンドメイド作品を展示・販売できます。
約3000のブースが設けられ、ハンドメイド製品の出店だけでなく、ワークショップも開催されます。参加者は実際に手作りの楽しさを体験できます。
1.4 委託販売
委託販売は、自分で作ったものを、他のお店に売ってもらう方法です。雑貨店や、レンタルスペースなどで販売してもらいます。
◆ 特徴
- 販売に関わる負担が軽くなります
- プロに接客してもらえます
◆ 課題
- 委託先に販売手数料を支払う必要があります。
- 作品の出来や、ビジネスマナーなどの審査があります。
◆ 準備すること
- 商品タグ
- ラッピング材
- 梱包材
- 納品書
◆ 委託販売できるショップ
ハンドメイドボックス
ハンドメイド作品を展示および販売する店舗とオンラインストアが用意されています。作家たちは自分の作品を展示し、販売できます。
1.5 ネットオークション
インターネットのオークションサイトを通じて、作品を販売します。 入札者によって値段が上がっていきます。落札希望者の希望により値段がつり上がる可能性があります。
◆ 特徴
- 写真と説明をアップロードするだけで、すぐに商品を販売できます。
- 出品者、落札者ともに評価を見ることができます。評価の低い人の落札を防げます。
◆ 気を付けたいポイント
- まったく入札者がつかない場合もあります。
◆ 準備すること
- 写真 (オークションサイトに掲載するため)
- 作品の説明文
◆ 販売に関わる費用
- 月額利用料: 330円~(オークションサイトにより異なります)
- システム利用料 : 0~8.64%(オークションサイトにより異なります)
- カード決済の手数料
◆ 代表的なオークションサイト
Yahoo!オークション
日本NO.1の利用者数と常時約5000万点以上の商品数を誇ります。オークションでの販売なので、ニーズがある作品は、予想以上の高値で作品が売れる場合もあります。
なお、ハンドメイド作品では、80万件の作品が出品しています。
出品作品を落札するにあたり、システム利用料(10%)が必要です。
Yahoo!オークションの使い方は別記事でまとめています。ご興味がございましたら、ご覧ください。
【参考記事】 ・ ヤフオクの3つのメリットと2つのデメリット
・ ヤフオクで副業をする方法!初心者でも、かんたんに稼げる方法
モバオク
モバイルユーザ向きのネットオークションです。出品数300万品、運営実績10年以上という歴史あるオークションサイトです。利用者もおおく、単価が安めです。 月額利用料は330円(税込)です。ハンドメイドの作品に関しては、手数料は発生しません。
【参考記事】 ・ モバオクの使い勝手と評価!便利な点と不便な点を解説!
1.6 フリマアプリ
スマートフォンに特化したフリマアプリで、作品を販売します。予め値段を決めて、お客様と交渉して商品を売ります。
◆ 特徴
- 出品する手間も少なく、手軽に商品を売れます。
- お客様の反応も確認できます
◆ 気を付けたいポイント
- まったく商品が売れない場合もあります。
◆ 準備すること
- 写真 (フリマアプリに掲載するため)
- 作品の説明文
◆ 販売に関わる費用
- 月額利用料: 0円
- システム利用料 : 10%(フリマアプリにより異なります)
- カード決済の手数料
◆ 代表的なフリマアプリ
メルカリ
出品料が無料のフリマアプリです。利用者数は月間1,000万人を超えており、手軽に商品を売れます。なお、販売したときに、販売手数料が10%発生します。
【参考記事】 ・ メルカリのメリットとデメリット!メルカリを使う前に知りたい5つの知識
1.7 SNS
SNSを通して、商品を掲載し、ネットショップに誘導します。経産省による市場調査では、Instagramを使ったネットショップへの集客が、売上に大きな影響を与えています。
【出典】 経産省 電子商取引に関する市場調査 P34
◆ 特徴
- 出品する手間も少なく、手軽に商品を売れます。
◆ 気を付けたいポイント
◆ 準備すること
- 写真 (SNSに掲載するため)
- 作品の説明文
◆ 販売に関わる費用
- 月額利用料: 0円
◆ 代表的なSNS
Facebookが運営する写真共有のSNSアプリです。写真の見映えの良さが決め手となります。
なお、インスタグラムとネットショップの連携のイメージは下の通りです。インスタグラムに商品タグを付け、ネットショップに誘導できます。
BASEやSTORESのインスタグラムとの連携の仕方は別記事でまとめています。
【参考記事】 ・ インスタグラムで販売できるネットショップ開設ツール!おすすめ4選
2. ハンドメイド作家の販売の収入
ハンドメイド作家の販売の収入ですが、月数万円が大半です。
ハンドメイドマーケットのミンネが2016年に、月10万円以上を販売する作家が1,227人いるという調査結果を出しています。(出典: ミンネホームページ )
作家の母集団が20万人ですので、実に1%未満となります。他のハンドメイドでも販売している作家もいるかとは思いますが、10万円以上を稼ぐのは、なかなか厳しいのが現状です。
3. ハンドメイドの販売で初心者におすすめのアイテム
ハンドメイド作家として商品を販売するために、必要なアイテムは何でしょうか。
販売方法によって多少変わりますが、次の8点は用意したいところです。
- スマートフォン(パソコン)
- 銀行口座
- 梱包資材
- 文房具
- 納品書
- 領収書
- ショップカード
- SNS
- モバイル決済アプリ(PayPay、Lineペイなど)
- レジアプリ
ハンドメイドの販売サイトを利用する場合には、スマートフォンあるいは、パソコンが必要となります。また、商品が売れた場合には、仕事用の銀行口座や決済アプリ、レジアプリがあると便利です。
また、作品を売るためには、多くの人に知ってもらう必要があるため、ショップカードやSNSで情報発信をしていきたいところです。
【参考記事】
・ ハンドメイドで確定申告はいくらから必要?経費の例、申告の方法などの基礎知識
・ ハンドメイド作家必見!ショップカード・名刺の作り方(見本付き)
5. ハンドメイドの販売を副業で行う注意点
ハンドメイド作家としてスタートするときに、副業で始める方も多いかと思います。その場合の注意点は何でしょうか。
やはり、正社員として給料をもらっている以上、会社に迷惑をかけないように注意する必要があります。なお、副業を解禁している企業も増えているため、事前に上司に相談をするのも一つです。
また、税金面でも注意が必要です。副業から儲けが出た場合には、税務申告する必要があるためです。詳細は別記事でまとめています。興味がございましたら、ご覧ください。
【参考記事】
・ ハンドメイドの副業の始め方!おすすめのアプリや確定申告の仕方
・ ハンドメイドで確定申告はいくらから必要?経費の例、申告の方法などの基礎知識
まとめ
本記事は、ハンドメイド作品の販売方法や販売の始め方を、7つご紹介しました。
おさらいをすると、販売方法によっておすすめのサイト・イベントが変わります。
販売方法 | おすすめのサイト・イベント |
ハンドメイド販売サイト | Creema、ミンネ |
ネットショップ | STORES、BASE、カラーミーショップ |
イベント | ハンドメイドインジャパンフェス、デザインフェスタ |
ネットオークション | Yahoo!オークション、モバオク |
フリマアプリ | メルカリ |
SNS | インスタグラム、STORES、BASE |
なお、集客の仕方や開業前に準備したいことなどを別記事でもまとめています。
【参考記事】 ・ 起業前のチェックリスト! 絶対に準備しておきたい12のこと
・ 新規顧客を獲得する20の方法
ご参考になれば幸いです。
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Writer/編集者: 松田康