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日本語教師養成講座(オンライン、通信講座)おすすめ7選


日本語教師の養成講座を受講したい場合、どの講座がおすすめでしょうか。

文化庁の認定を受けた充実したカリキュラムをオンラインで受講できる講座や、日本語学校の授業を模擬体験できる通信講座、国内外の就職のサポートが充実している講座があります。

また、英語を使って日本語指導ができるプログラムや、格安で受講できる講座があります。そこで、日本語教師の養成講座を選ぶ前に知っておきたいポイントをまとめました。

本記事は、オンラインや通信講座で受講できる日本語教師の養成講座おすすめ7選を紹介します。

 

日本語教師養成講座(オンライン、通信講座)おすすめ7選

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日本語教師養成講座を選ぶにあたって、4つのポイントをチェックしたいところです。

  • 文化庁への届出を受理された日本語教師養成講座か。(出典 文化庁
  • カリキュラムの内容はどうか。
  • 修了後のサポートはあるか。(就職支援サービス、修了生の就職実績、進路)
  • どのような方法で学ぶか。(オンライン、通信講座、通学)

上記の視点をもとに、おすすめの講座を比較し、その違いを紹介します。

  1.  ヒューマンアカデミー
  2.  アーク日本語教師養成講座
  3.  インターカルト
  4.  東京中央日本語学院
  5.  BBI日本語教師ネットワーク
  6.  JEGS ジェグス・インターナショナル
  7.  WJLC日本語教師養成講座

それぞれについて、詳細に説明します。なお、おもな講座の特徴と料金を表にまとめました。

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1. ヒューマンアカデミー

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日本語教育能力検定試験の合格率が全国平均の約2.3倍にあたる70.6%と、高い合格率をだしている講座です。文化庁によると、登録日本語教員(※)になるには、3つのルートがあります。

  • 文化庁届出受理420時間カリキュラムを修了する (左の赤枠)
  • 日本語教育能力検定試験合格する
  • 大学・大学院の日本語教育専攻で学ぶ

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(出典) 文化庁 登録日本語教員の資格取得ルート

※: 法務省告示校の資格を持つ日本語教師

ヒューマンアカデミーの通信講座は、文化庁の日本語教員養成研修実施機関に認定されています。

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(出典) 文化庁 日本語教員養成研修実施機関・団体(令和6年1月10日現在)

授業は、文化庁指針420時間カリキュラムに基づいて、日本語教育学、日本語教授法などの知識はeラーニングで、実践科目はオンラインのライブ授業で学びます。

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(出典) ヒューマンアカデミー

基礎知識は映像授業で学習をし、実技双方向のライブ授業で習得します。

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また、実際に日本語学校に通う外国人生徒をモデルにした授業のロールプレイを通じて、実践的な教育経験を積むことができます。

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就職のサポートも手厚く、実績として、国内外の日本語学校に就職しています。

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◆ 学習する内容の例

大分類 小分類 内容
理論学習 日本語教育学入門 日本語教育に関する知識
  日本語教授法  効果的な教授法授業計画の立て方
  社会・文化・地域/言語と社会 日本の文化や社会、地域性
  言語の構造 言語学の知識
  言語と心理 言語習得における心理的側面
  音声・音韻/文字・表記 日本語の音声学音韻学、表記システム
  語用論的規範 日本語の使用における規範や語用論
  日本語教育学総論 日本語教育全般にわたる理論
実践力養成 形態・語彙・意味 日本語の形態論、語彙、意味論
  日本語教育文法 日本語教育における文法指導法
  評価法とICT 教育の評価方法と情報通信技術(ICT)の活用方法
  日本語教育実践 留学生、生活者、ビジネスパーソンを対象とした実践方法
  授業のロールプレイ 教案作成、教材教具の作成、配布資料の準備、授業運営

◆ 料金

コース名 受講料(税込) 入学金(税込)
日本語教師養成講座(文化庁指針420時間カリキュラム) 732,040円 33,000円
日本語教師養成講座(通信検定対策付き) 699,040円 33,000円

◆ 基本情報

  •  文化庁への届出を受理された日本語教師養成講座: ◯
  •  修了後のサポートはある: ◯(キャリアカウンセラーがサポートしてくれる)
  •  どのような方法で学ぶ: オンライン、通信講座、通学

ヒューマンアカデミー 

 

2. アーク日本語教師養成講座

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創立35年以上の経験を持ち、1万3000人以上の修了生を輩出しているスクールで、前述した日本語教員養成研修実施機関・団体として認定されています。

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(出典) 文化庁 日本語教員養成研修実施機関・団体(令和6年1月10日現在)

理論部分(300単位時間)をeラーニングで受講し、実技・実習部分(130単位時間)はスクーリングで受けます。

eラーニングでは、パソコンの画面からログインをすることで視聴できます。

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説明はわかりやすく、段階的に学習を進められます。

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また、図を使って解説をしてくれるため、理解しやすいです。

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オンライン講座では、Zoomを利用し、リアルタイムで学べます。講師に直接質問したり、クラスメイトと意見交換をすることも可能です。

なお、「教育実習」は通学となります。実習スクーリングは最大12名の固定クラスで実施され、実際の日本語学校の授業を模擬体験できます。

就職のサポートでは、就職支援室という組織があり、年間求人数600(人)以上の求人情報を取り扱っています。

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◆ 学習する内容の例

カテゴリ 科目名 内容 科目区分
社会・文化・地域 日本語教育の歴史 日本語教育に関する国内外の歴史、現状 理論科目
言語と社会 言語と社会 言語学、コミュニケーションにおける日本語の特徴 理論科目
言語と心理 言語と心理 学習者心理、外国語習得過程の仕組み 理論科目
言語一般 音韻・音声 日本語の発音文字語彙文法の特徴 理論科目
言語と教育 コースデザイン コース計画の立て方、評価の方法と試験の種類 実技科目
  教授法 外国語教授法の歴史 実技科目
  教材教具 教材教具の活用とメディアリテラシー 実技科目
授業デザイン 授業デザイン 自律学習をめざす学習環境のデザイン 実技科目
交流活動 交流活動 現役日本語教師との交流、学習者との交流 実技科目
初級指導 初級指導 初級レベルの日本語の教え方 実技科目
中級指導 中級指導 中級レベル以上の日本語の教え方 実技科目
技能別指導 技能別指導 読解、口頭表現等の技能別教え方 実技科目
初級実習 初級実習 初級レベルの学習者への教育実習 実習科目
中級実習 中級実習 中級レベルの学習者への教育実習 実習科目

◆ 料金プラン

  •  入学金: 0円(無料)
  •  420時間通信コース受講料(一括お申し込み): 462,000円(税込)

◆ 基本情報

  •  文化庁への届出を受理された日本語教師養成講座: ◯
  •  修了後のサポートはある: ◯(就職ガイダンスがある)
  •  どのような方法で学ぶ: オンライン、通信講座、通学

アーク日本語教師養成講座 

 

3. インターカルト

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1977年創立の伝統ある学校で、前述した日本語教員養成研修実施機関として認定されています。

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(出典) 文化庁 日本語教員養成研修実施機関・団体(令和6年1月10日現在)

日本語教師を育成するための通信コースを提供しており、基礎講座理論講座実践講座の3つのステップで構成されています。

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  • 基礎講座: 日本語教育の理論、日本語の文字体系言語学社会言語学
  • 理論講座: 文法、音声、語彙、教授法コースデザイン評価法
  • 実践講座: 東京校や全国各地のサテライト校で教壇実習を受ける

「基礎講座」は理論講座に入る前に基本的な用語や知識を、「理論講座」では日本語教師に求められる基本的な知識を、「実践講座」では教える力を学びます。

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授業の様子がYoutubeに掲載されていたので、ご紹介します。

コースは最短で5か月で修了可能で、受講期間は2年間です。講義動画はインターネット環境があれば、パソコン、タブレット、スマートフォンでいつでもどこでも受講できます。

通信講座の概要を紹介した動画がYoutubeに掲載されていたので、ご紹介します。

就職の実績もあり、国内外の大学、専門学校に就職しています。

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◆ 学習する内容の例

講座の種類 内容
基礎講座
  • 日本語教育概論、文法、音声、語彙
  • 文字表記、言語学概論、社会言語学
  • 異文化間理解、第二言語習得、教授法
理論講座
  • 教授法コースデザイン評価法
  • 日本語教育事情、日本語教育史
  • 著作権と教科書・教材
実践講座
  • 初級の動画
    • 項目分析、スキル(教案、ドリル、練習、宿題
    • can-doの教え方
  • 中上級の動画
    • 表現文型指導語彙指導
    • 技能別指導(会話・作文指導・漢字指導・ICT・発話指導)
    • 外国人児童生徒、就労者、難民、介護従事者など 
教壇実習(通学) 実践力を確実に身につけるために、インターカルトの学生を相手に日本語学校での実習

◆ 料金

  •  入学金:33,000円(税込)
  •  授業料:486,420円(税込)

◆ 基本情報

  •  文化庁への届出を受理された日本語教師養成講座: ◯
  •  修了後のサポートはある: ◯
  •  どのような方法で学ぶ: 通信講座、オンライン、通学

インターカルト 

 

4. 東京中央日本語学院

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語学学習サービスの国際規格「ISO29991:2020」の認証を取得しているスクールで、日本語教育能力検定合格率80%以上の実績があります。

前述した日本語教員養成研修実施機関として認定されています。

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(出典) 文化庁 日本語教員養成研修実施機関・団体(令和6年1月10日現在)

理論科目実技教育実習に分かれており、日本語教師として必要な理論とスキルを学びます。

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理論科目はeラーニング用に収録された動画で学びます。パソコンだけでなく、スマホでも視聴でき、倍速再生にも対応しています。1授業が5分~15分程度の動画で分割されているため、集中力を切らさずに視聴できます。

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授業は文法から始まり、コースのデザイン・カリキュラムの構成、教授法と段階的に学習します。

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異文化の適応、非言語行動といった社会・心理面の知識や音声学を学びます。

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実技の知識としては、初級者向けに自己紹介の仕方名詞、自動詞・他動詞、条件、受け身などの基本的な用法を学びます。

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中級者向けに、作文の指導会話の作成方法、クラス内での模擬授業を行います。

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実技科目は対面式のライブ授業(登校)で実施され、教壇での教え方クラス管理など、実際の教壇で使用するスキルを身につけます。

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TCJでは、就職セミナーや併設する日本語学校での採用セミナーを開催し、修了生の就職をサポートしてくれます。そして、年度別の就職率では、80%以上の実績を誇ります。

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国内の日本語学校自治体への就職の実績があります。

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また、海外では、中国、台湾、韓国での日本語学校の実績があります。

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◆ 学習する内容の例

セクション 主な内容 重点領域
言語の基本 品詞動詞の活用と分類、テンス 日本語の構造、動詞、形容詞、副詞、助詞などの品詞
言語教育 コースデザイン教授法評価法 教育カリキュラムの設計、教授法の適用、教材分析
社会・心理 日本語教育、言語と心理、異文化理解 日本語教育史、コミュニケーション学
音声学 音声の基礎、拍と音節 単音、音素、母音、子音、音声学の基本概念

◆ 料金

  •  授業料(税込):616,000円
  •  入学金:33,000円 教材費:33,000円(授業料に含まれています)

◆ 基本情報

  • 文化庁への届出を受理された日本語教師養成講座: ◯
  • 修了後のサポートはある: ◯(併設している日本語学校による内部採用
  • どのような方法で学ぶ: オンライン、通信講座、通学

東京中央日本語学院  

 

5. BBI日本語教師ネットワーク

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オーストラリアに本社のある日本語学校で、日本語教師養成に必要な420時間の講座を通信で学べます。英語を介して日本語を教えるインダイレクト・メソッド間接法)の学習ができます。

テキストは英語で、英語を使って日本語を説明できるように作られています。さらに、生徒への練習のさせ方と指導をするうえでの注意点が学べます。

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通信講座は教材で学べますが、講師が講義しているところをDVDで確認できます。

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実際の授業内容がYoutubeに掲載されていたので、ご紹介します。

なお、文化庁認定の講座ではないので、告示校での就職を期待している場合には注意が必要です。

◆ 学習する内容の例

  •  世界の中の日本
  •  日本語教育の歴史
  •  国語史・日本語学史
  •  異文化間教育・異文化接触
  •  言語学・言語と社会
  •  言語と心理/語彙・語構成
  •  音声学
  •  文法・文の成分・種類・談話
  •  文字表記・言語に関する一般常識
  •  日本語概論
  •  日本語教授に関する知識と能力
  •  海外日本語教師アシスタント業務のノウハウ

◆ 料金

通信で養成講座の受講料: 1,740豪ドル(例:1豪ドル80円のとき139200円)

◆ 基本情報

  •  文化庁への届出を受理された日本語教師養成講座: -
  •  修了後のサポートはある: -
  •  どのような方法で学ぶ: オンライン、通信講座

BBI日本語教師ネットワーク 

 

6. JEGS ジェグス・インターナショナル

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世界のどこからでも受講できる420時間の通信教育日本語教師養成講座です。直接法だけでなく、英語で教える間接法も学べるため、英語圏で活動したい方におすすめです。

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法務省告示の日本語教育機関の教員養成のための研修プログラムではありませんが、国家資格筆記試験対策も含みます。

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(出典) JEGS 登録日本語教員(国家資格)筆記試験対策【通信講座】

教材到着後、すぐに学習を開始でき、自分のペースで進められます。また、一般講座(基礎)マスター講座(応用)の構成で、段階的に知識と技術を深めていきます。

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日本国内外の日本語教師の求人情報を掲載してくれるので、募集状況を確認できます。

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◆ 学習する内容の例

  •  日本語教師養成一般教養課程
  •  世界の中の日本、日本語教育の歴史と現状
  •  国語学史・日本語学、異文化間教育
  •  言語学、言語と心理
  •  語彙、音声学、語構成
  •  日本語文法、文の成分、文の種類、文字・表記、漢字・熟語・文学などに関する一般常識
  •  言語と社会
  •  日本語教授に関する知識・能力、日本語学概論

◆ 料金

A$1740 (1オーストラリアドル97円の場合、168,780円)

◆ 基本情報

  •  文化庁への届出を受理された日本語教師養成講座: -
  •  修了後のサポートはある: ◯(求人情報の掲載)
  •  どのような方法で学ぶ: オンライン、通信講座

JEGS ジェグス・インターナショナル 

 

7. WJLC日本語教師養成講座

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オーストラリアにある日本語学校で、世界中どこからでも受講できます。英語を使用して日本語を教える方法と、日本語のみを使用する直接法の両方を学べます。

テキスト教師指導要綱オーディオ教材を使って学習を進めていきます。テキストは郵送で送られてきます。

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そして、オーディオ教材と動画はネット配信で受けれられます。

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また、授業の様子がYoutubeに掲載されていたので、ご紹介します。

登録日本語教員(国家資格)筆記試験の過去問解説が含まれ、オンラインで日本語を教える方法も学べます。

◆ 学習する内容の例

分類 学習する内容の例
日本語教師養成420時間総合講座
  • 世界と日本、日本語教育の歴史、日本語学史
  • 異文化間教育・異文化接触
  • 言語学・言語と社会
  • 言語と心理
  • 語彙・語構成
  • 音声学
  • 文法・文の成分・種類・談話
  • 文字表記・言語に関する一般常識
  • 日本語概論
  • 日本語教授に関する知識と能力
  • 海外日本語教師アシスタント業務ノウハウ

◆ 料金

420時間総合講座:A$1,740(教材費、本校からの郵送料を含む)

◆ 基本情報

  • 文化庁への届出を受理された日本語教師養成講座: -
  • 修了後のサポートはある: -
  • どのような方法で学ぶ: オンライン、通信講座

WJLC日本語教師養成講座  

 

まとめ

本記事は、日本語教師養成講座おすすめ7選を比較し、違いを紹介しました。

おさらいをすると、求める内容によって、おすすめの講座が変わります。

求める内容 おすすめの講座
文化庁に認定された講座を受けたい
講座の受講料を安くしたい
実習を受けたい
通学はしないで、通信講座のみで受講したい
就職のサポートをしてほしい

なお、日本語のオンラインレッスンについては、別記事でまとめています。

【参考記事】 ・ 日本語のオンラインレッスンおすすめ8選を比較(料金表付き)

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Writer/編集者: 松田康


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