「freeeと弥生会計NEXT、どちらを選べばいいの?」そんな疑問をお持ちではありませんか。
クラウド会計ソフトはひとたび導入すると乗り換えのコストが大きいため、最初の選択が肝心です。機能、使いやすさ、料金、サポートはもちろん、「自分の会社の規模や実務に合っているか」という視点も重要です。
本記事では、6つの観点からfreeeと弥生会計NEXTを比較し、おすすめの会計ソフトを提案します。

この記事の結論
簿記に自信がなく手軽に帳簿をつけたいならfreee、コストを抑えて始めたいなら弥生会計NEXTがおすすめです。freeeは初心者向けのガイド機能が充実し、弥生会計NEXTは最大3ヶ月無料で試せる点が魅力です。どちらもインボイス制度・電子帳簿保存法に対応しています。
1. freeeと弥生会計NEXT どちらを選ぶべきか?
「結局どっちがいいの?」という方のために、まずは目的・状況別のおすすめをまとめました。
| こんな方におすすめ | おすすめソフト |
|---|---|
| 簿記に自信がない | freee |
| コストを抑えたい | 弥生会計NEXT |
| 経費精算・給与計算もまとめて管理したい | freee |
| これまで弥生会計を使っていた | 弥生会計NEXT |
| 請求書発行・入金消込もひとつにまとめたい | freee |
以下では、それぞれの違いを6つの観点から詳しく解説します。
2. 機能と使いやすさを比較する
2.1 カバーする業務範囲

【結論】freeeのほうが業務範囲が広い。弥生会計NEXTは記帳・集計がメインで、請求・経費精算は別ソフトが必要。
freeeと弥生会計NEXTは、カバーする業務の範囲が異なります。freeeは入金消込・請求書発行・仕入れ・買掛金管理など幅広く対応します。一方、弥生会計NEXTは記帳・帳票作成がメインです。
| 経理業務 | freee | 弥生会計NEXT |
|---|---|---|
| 取引入力(帳簿付け) | 〇 | 〇 |
| 集計・レポート | 〇 | 〇 |
| 見積書・請求書など発行 | 〇 | △(弥生請求 Nextとの連携が必要) |
| 入金消込 | 〇 | △(弥生請求 Nextとの連携が必要) |
| 仕入・買掛金管理 | 〇 | ×(弥生販売25が必要) |
| 経費精算 | 〇 | △(弥生経費 Nextが必要) |
| 給与計算 | △(freee給与計算が必要) | ×(やよいの給与計算 オンラインが必要) |
| マイナンバー管理 | 〇 | ×(やよいの給与計算 オンラインが必要) |
〇:対応している △:他システムと連携すれば対応可 ×:他システムが必要で連携が難しい
2.2 仕訳データの入力しやすさ

【結論】簿記の知識がない人にはfreeeが使いやすい。弥生会計NEXTは勘定科目を直接選ぶ必要があり、会計知識がないと選びにくい。
freeeは「どの勘定科目を選べばいいか」で悩む場面にガイダンスが表示され、入力しやすい設計になっています。
例えば、飲食代を入力するとき、freeeは日常で使う「飲食費」から3つの候補(会議費・接待交際費など)が表示されます。
◆ freeeの仕訳データ入力画面

一方、弥生会計NEXTは「会議費」「交際費」などの勘定科目を直接選ぶ必要があります。説明書きはありますが、会計用語に不慣れな方には難しく感じることもあります。
◆ 弥生会計NEXTのかんたん入力画面

2.3 仕訳データの高速入力機能
大量の仕訳を素早く入力したい場合、ショートカットキーが便利です。freeeはショートカットキーが充実しており、マウスなしでデータを素早く入力できます。
◆ freeeの高速登録画面

◆ freeeのショートカットキー一覧

一方、弥生会計NEXTは日付に関するショートカットキーはありますが、セルのコピー&ペーストや取引登録のショートカットは限定的です。

3. 料金プランを比較する

【結論】費用を比較すると弥生会計NEXTのほうが安い。ただし、freeeは「ひとり法人プラン」が2024年から追加され、小規模法人でも使いやすくなった。
3.1 法人向けプラン(税抜)
◆ freeeと弥生会計NEXTの法人向け年額料金
| プラン | freee | 弥生会計NEXT |
|---|---|---|
| エントリー/ひとり法人 | ひとり法人 35,760円/年(年払い) 月払い:3,980円/月 |
エントリープラン 34,800円/年 |
| スターター/ベーシック | スターター 65,760円/年(年払い) 月払い:7,280円/月 |
ベーシックプラン 50,400円/年 |
| スタンダード/ベーシックプラス | スタンダード 107,760円/年(年払い) 月払い:11,980円/月 |
ベーシックプラス 84,000円/年 |
| 上位プラン | アドバンス 要問い合わせ | ― |
料金を単純比較すると、弥生会計NEXTのほうが始めやすいです。また、弥生会計NEXTは最大3ヶ月間無料で全機能を試せる無料体験プランがあり、じっくり使い心地を確認してから契約できます。
3.2 個人事業主向けプラン(税抜)
◆ freeeとやよいの青色申告オンラインの年額料金(個人事業主向け)
| プラン | freee(個人) | やよいの青色申告オンライン |
|---|---|---|
| スターター/セルフ | スターター 11,760円/年 | セルフ 初年度:無料 次年度:10,300円/年 |
| スタンダード/ベーシック | スタンダード 23,760円/年 | ベーシック 初年度:無料 次年度:17,250円/年 |
| プレミアム/トータル | プレミアム 39,800円/年 | トータル 初年度:15,000円 次年度:30,000円/年 |
個人事業主のプランも、やよいの青色申告オンラインのほうが全体的に安く、とくにセルフ・ベーシックプランは初年度無料なので始めやすいです。
法人は弥生会計NEXT、個人事業主はやよいの青色申告オンラインがコスト面で有利です。弥生会計NEXTは最大3ヶ月間無料で全機能を試せるので、使い勝手をしっかり確認してから本格導入できます。
4. 金融機関連携・請求書・サポートを比較する
4.1 連携している金融機関

【結論】どちらも主要な金融機関・クレジットカードと連携しており大きな差はない。決済サービス・電子マネーはfreeeが多め。
freeeも弥生会計NEXTも、銀行・クレジットカード・電子マネーと連携して仕訳データを自動作成できます。
◆ freeeの自動取り込み

◆ 弥生会計NEXTの自動取り込み

◆ 連携できる金融機関数の比較(2024年9月時点)
| カテゴリ | freee | 弥生会計NEXT |
|---|---|---|
| 銀行 | 2,051件 | 2,500件以上 |
| クレジットカード | 113件 | 165件 |
| 決済サービス・電子マネー | 32件 | 12件 |
ご利用の金融機関が連携できるか確認してから選ぶのが確実です。主要な銀行・クレジットカードはどちらも対応しており、大きな差はないと言えます。
4.2 請求書の作成

【結論】freeeは本体で請求書を作れる。弥生会計NEXTは弥生請求 NextまたはMisocaとの連携が必要。
freeeは会計ソフト本体に請求書を自動作成する機能が備わっています。

一方、弥生会計NEXTは単体では請求書を発行できません。弥生請求 Nextと連携するか、Misoca(ミソカ)を使う方法があります。Misocaは月10通までなら無料で利用できます。


【参考記事】Misocaの使い勝手と評判!便利な点と不便な点、料金を解説
4.3 カスタマーサポート

【結論】どちらもサポートは充実している。弥生はプランによって画面共有・仕訳相談まで対応。freeeはすべてのプランでチャット・メールに対応。
5つの観点でサポート内容を比較しました。
◆ 法人向けサポート比較(凡例:〇=対応 ×=対象外)
| サポート | freee(法人)スタンダード | 弥生 セルフプラン | 弥生 ベーシックプラン |
|---|---|---|---|
| チャット | 〇(全プラン共通) | × | 〇 |
| メール | 〇(全プラン共通) | 一部〇 | 〇 |
| 電話 | 〇(スターター・スタンダード) | 〇(初期のみ) | 〇 |
| 画面共有 | × | 〇(初期のみ) | 〇 |
| 仕訳相談 | × | 〇(初期のみ) | 〇 |
◆ 個人事業主向けサポート比較
| サポート | freee(個人) | 弥生 セルフ | 弥生 ベーシック | 弥生 トータル |
|---|---|---|---|---|
| チャット | 〇(全プラン共通) | × | 〇 | 〇 |
| メール | 〇(全プラン共通) | × | 〇 | 〇 |
| 電話 | × | × | 〇 | 〇 |
| 画面共有 | × | × | 〇 | 〇 |
| 仕訳相談 | × | × | × | 〇 |
弥生会計NEXTに自信がない方は、チャット・電話・画面共有・仕訳相談が全てついたベーシックプラン以上でのスタートがおすすめです。セルフプランはサポートが最小限のため、問題が起きたときにすぐ相談できない場面も出てきます。
5. freeeと弥生会計NEXTの特徴
6つの比較ポイントをふまえたうえで、各ソフトの特徴・強みをまとめます。
◆ freee

freeeは、2012年設立のfreee株式会社が提供するクラウド会計サービスです。初めての決算書作成や確定申告を簡単に行えるよう設計されており、消費税・インボイス制度・電子帳簿保存法にも自動で対応します。簿記の知識がなくてもガイダンスに沿って入力を進められるため、経理初心者に特に人気があります。
【参考記事】freeeを使いこなす!6つの要点を押さえて使い方をマスターする
◆ 弥生会計NEXT

弥生会計NEXTは、1987年から30年以上の実績を持つ弥生会計のクラウド版です。ユーザー登録数150万以上を誇り、カスタマーセンターが充実しており、操作方法から業務相談まで幅広くサポートしてもらえます。インボイス制度・電子帳簿保存法にも完全対応しています。
【参考記事】弥生会計NEXTの使い勝手と評判!便利な点・不便な点
なお、freee会計のシェアについては中小企業庁の資料に掲載されています(下図は2016年時点のデータです)。

(出典:中小企業庁「中小企業のクラウド化による生産性向上の取組」2016年)
6. よくある質問
簿記の知識がない方にはfreeeがおすすめです。勘定科目の選び方をガイドしてくれる機能があり、日常語(「飲食費」など)から適切な勘定科目を選べます。弥生会計NEXTは会計知識がある方や、コストを重視する方に向いています。
弥生会計NEXTは、1事業者につき1回、最大3ヶ月間の無料体験ができます(ベーシックプラス相当の全機能を試用可能)。試用期間中にじっくり使い勝手を確認してから本契約を検討できます。
freeeのほうが向いています。freeeは会計ソフト本体で請求書を発行できます。弥生会計NEXTで請求書を作るには弥生請求 NextまたはMisocaとの連携が必要で、手間が増える場合があります。
技術的には可能ですが、過去のデータ移行に手間がかかるため、最初のソフト選びを慎重に行うことをおすすめします。どちらも無料体験があるので、先に試してから導入を決めましょう。
まとめ
本記事では、freeeと弥生会計NEXTを機能・料金・使いやすさ・サポートの観点から比較しました。おさらいすると、どちらが向いているかは目的によって変わります。
| こんな方には | おすすめ |
|---|---|
| 簿記に自信がなく、かんたんに帳簿をつけたい | freee |
| 入金消込・請求書発行も一元管理したい | freee |
| これまで弥生会計を使っていた | 弥生会計NEXT、やよいの青色申告オンライン |
| コストを抑えて始めたい | 弥生会計NEXT、やよいの青色申告オンライン |
まずはそれぞれの無料体験を試してみることをおすすめします。freeeは30日間の無料トライアル、弥生会計NEXTは最大3ヶ月間の無料体験があります。
なお、白色申告のソフトを検討している方は、別記事でまとめています。
【参考記事】白色申告のソフトを比較!おすすめのソフト3選を徹底解説
freeeとマネーフォワードクラウド会計も含めた3社比較については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
【参考記事】freee、MFクラウドを比較!機能、料金、使いやすさで比べる!
弥生会計と MFクラウドの比較については、こちらをどうぞ。
【参考記事】弥生会計とMFクラウド会計を比較!機能、料金、使いやすさを比べる!
ITツールやAIサービスを、初心者目線でわかりやすく解説することをモットーに活動中。
小規模事業者やフリーランスの方々に向けて、ExcelテンプレートやITツールの活用方法など、実践的な情報を発信しています。
